これが雪国なのだ !!
小生が富山に帰郷したのは、一昨年の二月末である。
よって帰郷して二度目の冬を迎えていることになる。
さすがに二年目の冬となると、雪の中の外出にも慣れた。
↑ スーパーで買物を終え、店を出ようとしたら、目の前に二羽の小鳥が。夫婦?
徒歩もだが、自転車で、あるいは車で(まだ、帰郷してからは電車やバスでの外出の機会を持っていない)。
帰郷して二度目の冬だが、(やや)本格的な冬は今季が初めてと言える。
昨季の冬は、長期予報どおりの暖冬で、積雪も少なかったし、雪の中の車での外出の機会もそれほどなかった。
その点、今季は、未明の雪の中のアルバイトはもとよりだが、日中の車などでの外出の機会が増えている。
母の入院もあって、お見舞いのために車を使う機会が多いということもあるのだろう。
それはそれとして、今季の十数年ぶりだという(やや)本格的な降雪(積雪)を経験して、雪国・富山、雪国の人間・富山県人を痛感・実感させられた。
今季、初めて数十センチの積雪となった或る日の昼過ぎ、雪の降り頻る中、車で買物に出かけることになった。
できるだけ、日中は車の利用を控えているのだが、どうしても買っておかないといけないものがあったので、ついでなので他にもいろいろ買おうと、スーパーへ向かったのである。
← 物怖じしないというか、人に馴れているのか、カートや車も往来する駐車場で平気なふう。
驚いたのは、その日のこと。
平日の昼間だが、雪がしっかり降っている。
こんな日はわざわざスーパーへ買物に来るような物好きもいないだろうと、店も混んでないだろうし、駐車場もガラガラなのに違いないと期待というか、思い込んでいた。
日中の一番、車の往来の少ない時間帯で、スーパーまでは順調に行けた。
が、いざスーパーの駐車場の真ん前に来たら、店の駐車場は一杯で、しかも、駐車場の入口(出口)で車(客)が順番待ちしているではないか。
街道もだが、駐車場も、消雪装置が作動しているにも関わらず、降る雪の勢いに追いつかず、溶かすより積もるほうが早い状態。
足元は溶けた雪の水やら積もった雪やら、降ってきつつある雪やらで、グジャグジャである。
車の屋根も雪が積もっている。
ワイパーをちょっとでも止めようものなら、あっという間にウインドーに雪がへばりつき、積もってしまう。
そんな状態だというのに、この混雑である。
なんだってこんな日に買物に来るんだ?
が、スーパーの駐車場を行き交う人たちの顔は、雪にうんざりはしているものの、こんな雪で外出を躊躇うという発想など、端(はな)っからないという表情。
まるで平気で、凄い状態の中を気丈にも頑張っているといった表情など、微塵もない。
こんな雪でも銭湯へ車で行く。銭湯の駐車場も車がいっぱい。
→ 真冬となると、餌も見つけづらく、人の姿に脅えるより、とにかく餌にありつくのに必死なのだろう…か。
そうか!
これが雪国なのだ!
この程度の雪など、慣れっこなのだ!
こんなもので音を上げていたら、ここじゃ暮していけないのだ!
18歳までは富山で暮していたのだが、その頃は、車で買物に行くんじゃなく、近所の八百屋やら魚屋やらで買物を済ますのが普通だった。
それが、富山は車社会に変貌してしまっている。
東京など都会以上に車社会であり、車依存社会なのである。
雪の中の車での往来という経験は、小生は、昨季が初めてであり、本格的な冬の中の車の利用は、実質的に今季が初めてのようなもの。
そういえば、数年前だったか、やはり雪道で怖い思いをしたことがある。
まだ東京暮らしを続けていて、年末だったかに帰省した折のこと。
折悪しく大雪の年だったのだが、余儀なく、借りた車でスーパーへ買物に行ったことがあった。
確か、夕方。
道路は融雪装置も未だなくて、路面は完全に凍結している。
車の轍が凍り付いて、その轍に沿って車を走らせる。
けれど、積雪、しかも凍結した路面を走行することに慣れていない小生は、スノータイヤを履いているにも関わらず、まるでノーマルタイヤの車を運転しているかのように、ノロノロ運転しかできなかった。
轍に沿って走っているのだが、轍の中の凸凹に足を(タイヤを)取られ、ズルズル左右に車が振られるたび、ドキッとしてしまって、前進が侭ならないのだ。
というか、少々のズルズル感など平気でやり過ごす度胸が出てこなくて、ただただ怖くて、自然、アクセルが緩み、ノロノロするばかりだったのである。
ひたすら恐怖のスーパーへの往復だった。
← スーパーへ向かう前夜の光景。台所の勝手口から裏庭を撮ったもの。
そんな小生も、未明の降雪・積雪の中の車でのバイトをするようになっている。
少々の圧雪の道なら、仕事柄、大概の車より飛ばす!
馴れとは怖いものだ。
何はともあれ、雪国であり、雪の道は怖いと自覚すべきなのだろう。
馴れていいこともあるが、馴れて油断してはいけないこともある。
雪は、眺める分には、あるいはスキーなどで楽しむ分には歓迎すべきものだが、雪の中で生活のため動くとなると、やはり、怖い顔をいつだって見せるものだと、自分を戒め、無事に冬を乗り切りたいものである。
(10/02/13 記)
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