今日は本居長世の忌日
芸術の秋でもあるし、今日は音楽関係の話題を。
今日10月14日は、童謡の『十五夜お月さん』『七つの子』などで有名な作曲家・本居長世(もとおりながよ 1885年(明治18年)4月4日 - 1945年(昭和20年)10月14日)の忌日だという。
他にも、『青い眼の人形』 『赤い靴』 『めえめえ児山羊』 『汽車ポッポ』などがある。
← 仕事も終わって帰路に付く。東の空を望む。
本居長世については、「本居長世 - Wikipedia」もいいが、例えば、「銀の櫂 本居長世」がいい。
名前からも察せられるように、「国学者として著名な本居宣長の6代目の子孫に当たる」。
著名人(しかも、歴史上の有名人)の子孫だからどうだというつもりはないが、生まれながらに傑出すべきというプレッシャーは想像以上のものがあろう。
実際、「当然長世も将来は祖父の後を継いで国文学者になることを期待されていた。長世自身もはじめはそのつもりだったが長ずるにつれて次第に音楽への憧れを強めていった」という。
さぞかし、確執もあったろうし、悩みもしただろう。
自分でもやや曖昧だった、童謡と唱歌の違いについて、「銀の櫂 本居長世」によると:
時は流れ大正時代の中ごろになると子供の歌の世界で新たな流れが生まれてきた。やたら説教じみた歌詞に退屈な曲をつけたものが多い従来の学校唱歌に不満を感じていた詩人や音楽家たちが童謡と呼ばれる新しい歌を作り始める。そこには子供相手の歌だからといって決して手抜きなどせず、高い芸術性をそなえたものを作ろうという理念があった。

→ 過日、いつもと違って夕刻、お見舞いに。その帰り、親水公園にて。
ちょうどその頃、「童謡こそ作曲家としての自分がこれから進む道と感じた長世は一足遅れて雑誌「金の船」で童謡界にデビューした」わけである。
ピアニストとして将来を嘱望されていたが、指の怪我もあり、その道は断念、作曲家の道を選んだわけである。
「学校ではまだ明治以来の唱歌教育一辺倒であり、間違っても童謡が教えられることはなかった。しかしそのような不利な条件にもかかわらず新しい「子供のうた」は雑誌や楽譜などの出版物を頼りに人から人へと口移しのように広がっていった」ことからも、野口雨情の作詞との相性の良さも相俟って、彼のメロディ(作曲)の親しみやすさが窺われる。
以下、作曲ではなく野口雨情の作詞のほうにになるが、幾つか歌詞を挙げておく。
全て、本居長世(作曲)と野口雨情(作詞)とのコンビである。
曲(メロディ)は、ある年代以上の方なら、歌詞を見るだけで(題名を聞くだけで)自然と、口ずさむことができるだろう。
← チラッ!
赤い靴 はいてた
女の子
異人さんに つれられて
行っちゃった
十五夜お月さん 妹は
いなかへ もられて ゆきました
十五夜お月さん かかさんに
もいちど わたしは あいたいな
烏 なぜ啼くの
烏は山に
可愛い七つの
子があるからよ
青い眼をした
お人形は
アメリカ生まれの
セルロイド
→ 久しぶりに我が部屋から夕日を撮ってみる。
関連拙稿:
「ラジオから「われは海の子」が…」
「カラスのことあれこれ」
(09/10/13 作)
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