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2009/07/07

「消えた魔法の民ダーナ神族」の周辺

 昨夜、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」を(録画で)見た。
 今回のミステリーハンターは、かの竹内 海南江(たけうち かなえ)さん。
 巨石文化など古代の遺跡好きな小生にはなかなか印象的だったので、忘れないうちに、若干のことをメモしておく。

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→ 「モハーの断崖」(南からハグ岬を望む) 「ハリー・ポッターシリーズ第6弾「ハリー・ポッターと謎のプリンス」に登場している」らしいが、小生は見ていない。(画像は、「モハーの断崖 - Wikipedia」より)

 老婆心ながら、小生のまとまりのない記述より、下記がとても参考になる(本稿を書き上げてから見つけたので、時間がなくて、参照することができなかった):
Miscellaneous thoughts アイルランドの巨石文化!

「トゥアハ・デ・ダナーン - Wikipedia」によると、「ダーナ神族は、ケルト神話で語られる神の種族。アイルランドに上陸した4番目の種族で、女神ダヌ(ダーナ)を母神とする神族である」という。

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← ミステリーハンターは、竹内 海南江(たけうち かなえ)さん。(画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)

ケルト神話 - Wikipedia」によると、「ケルト神話(けるとしんわ)とは、アイルランド、ウェールズのケルト人に伝わる神話群」で、「エリン島(アイルランド)に訪れたいくつかの種族の物語である。物語の中心となるのは女神ダヌ(Danu)を母神とするトゥアハ・デ・ダナーン(Tuatha De Danann)ことダーナ神族。日本で一般にケルト神話と呼ばれるのはこの物語である」というのだ。
 なるほど、日本で一般にケルト神話と呼ばれるのはダーナ神族を中心とする、エリン島(アイルランド)に訪れたいくつかの種族の物語だということか。

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→ ニューグレンジ 紀元前3200年。エジプトのピラミッドより古い。(画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)

 小生は、フリードリッヒなどに絡んで、巨石文化に関心を抱き、「初詣の代わりの巨石文化?」なんて記事も書いた。
 巨石ということではないが、岩を積みあげた、時に巨大な墳墓と見なされたりする構造物については、マヤやインカなどの中南米、エジプトと有名なものはいろいろある。
 そんな中、上掲の番組を観て、ダーナ神族に絡む巨大な石の構造物(文化)を新たに知ったのである。

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← 巨石に刻まれた謎の浮き彫り(文様)。天体観測のデータなのか。(画像は、「世界遺産ニューグレンジ・王の谷ツアー(ダブリン発)」より)

 彼女のレポートが参考になる:
日立 世界ふしぎ発見! 第1106回 アイルランド 消えた魔法の民 ダーナ神族を追う

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→ 巨石に刻まれた謎の浮き彫り。(画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)

 彼女の迫真レポートは、同上頁を読んでいただくとして、本稿に必要な記述だけ、抜粋させてもらう。

 今回の「世界ふしぎ発見!」は、あのハリー・ポッターのルーツと言える魔法の一族について、ミステリーハンター・竹内海南江さんがレポートします!向かった先は、ストーンヘンジなどの巨石文化が最も古くから栄え花開いた場所。実は巨石文化と魔法には知られざる関係があり、最新の研究から巨大な石の建造物に驚きの秘密が隠されていたことが分かってきたのです。

 ダーナ神族といって、およそ1万年も前にアイルランドにいた人たちについてレポートしました。イギリスやアイルランドの古代の人々というと、ケルト民族が知られていますよね。でもそれよりもさらに前なんです。

 まさにハリー・ポッターが生まれる背景があったということですよね。魔法をキーワードに、「この物語が生まれたのは必然だよね」というのを、ケルト民族よりも古く、魔法使いとか神様とか呼ばれていた人たちから見ていくことが出来ると思います。

 これまでストーンヘンジなど、古代ヨーロッパの巨石文明に関することはケルト民族、と思われがちでした(略) が、最近、ダーナ神族と呼ばれていた人達が築いたことが明らかになってきました。
 ダーナ神族はケルト民族に追われて地下に潜ったと言われていて、末裔の人たちもいないし、一気にその姿を消してしまったんです。

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← ニューグレンジなる巨大な石の構造物自体がカレンダーだという説も。(画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)

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→ 「ニューグレンジ」の遺跡群。「ヨーロッパ最大規模でもっとも見事な新石器時代の遺跡。紀元前3200年前。世界遺産」。従来は、墳墓(墳丘)とも見なされてきたが、どうやら天体観測の施設だったらしい。あるいは遺跡全体が太陽と月のカレンダーという説も。(画像は、「世界遺産ニューグレンジ・王の谷ツアー(ダブリン発)」より)

ケルト神話 - Wikipedia」の中の「アルスター伝説」なる項に、「ミレシア一族がダーナ神族を破り、アイルランドを制覇した後の物語である」云々とある。
 上掲の文には、「ケルト民族に追われて地下に潜った」とあるが、番組によると、ダーナ神族は、以前は地上世界に居住していたが、気象変動で寒冷化が進み、寒さ対策もあって、巨大な石の構造物を作り、その中に住み暮らしたとあった。

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← 有名なストーンヘンジとダーナ神族との関係も取り沙汰されている。(画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)

 そうした石の構造物は、ケルト民族によって、墳墓として使われるようになったので、後世も、墳墓(の遺跡)と見なされてきてしまったようだ。
 もともとは、太陽や月などの天体観測の施設として構築されたらしい。石の壁面に、謎の文様が刻まれていて、その全容が解明されたわけではないが、徐々に分かってきたこともある。

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→ ストーンヘンジは、これまではケルト民族との関わりが考えられたりもしたが、最近では、ダーナ神族の巨石文化の一端ではとの説が浮上しているとか。(画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)

 例えば、月の満ち欠けが、その姿の変容を追うように、29個の文様(絵・記号)で描かれていたりする。最近の説に、カレンダーでは、とも。


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← 石に刻まれた天体の記録。月の満ち欠けが、その姿の変容を追うように、29個の文様(絵・記号)で描かれているという。 (画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)


 また、石の構造物には入口があり、洞窟のようになっている。
 それは、まっすぐに奥の部屋(石室)に繋がるのだが、冬至や夏至の日の朝日が、あるいは夕日がその石室の壁面を直撃するように計算し尽くされて作られている。
 番組でも、そんな光景が映し出されていた。

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→ いろんな遺物もテレビで見ることができた。石。完全な球体。 (画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)


 石の構造物と関わっての生活は千年にも及ぶという。つまり、それだけの天体観測の実績の積み重ねがあるわけである。
 日食の予測もしたというから、他の後発民族からは魔法使いと怖れられ崇められても不思議はないわけだ。
 天体観測に熱心なのは、例えば、エジプトだとナイル川の氾濫の予測などが農業や灌漑のためにも為政者には絶対に不可欠の技術であり能力だった。

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← いろんな遺物もテレビで見ることができた。金製の遺物。月や太陽を模しているらしい。骨などの遺物は全く発見されていないのだろうか。小生は番組では聞き漏らした。欠片でもあれば、DNA分析で相当のことが分かるだろうに。 (画像は、「日立 世界ふしぎ発見! アイルランド 消えた魔法の民ダーナ神族を追う」より)

 それと同じなのか、ダーナ神族も、寒冷化という気候条件の下で生きるためには、天体観測の必要性を痛感し、且つ、実際に観測し、石の構造物の壁面に、その観測データを刻んでいったものと思われる。

                      (09/07/06 作  09/07/08 テレビ画像追加)

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コメント

TBに気づくのが遅れてしまいました。m(_ _)m

拙い記事なのに、こちらでも紹介していただいて、恐縮です。

そうでした、11日は五十嵐教授が殺害された日でしたね。「イスラームというのは、みんなが思っている以上に懐は広くて深いんだ」というようなことをおっしゃっていたその教授自身があのような最後を迎えるとは、いま思い返してもなんともやりきれない話です。けっきょく真犯人は捕まらず、いまでは憶えている人の数のほうが少ないかもしれません。今日は、奥尻島が壊滅した大地震のあった日でもありますね。当時、まだ学生だった時分にこのニュースを聞いてたいへんショックを受け、すこしばかり募金させてもらったことをいまでも憶えています。

国見さんのブログ、これからもちょくちょく寄らせてもらいますね。

投稿: Curragh | 2009/07/12 20:55

Curragh さん

日立のこの回は、とても興味深いものでした。
ケルトに関心を抱いてきた小生ですが、その前の神話の時代が今や歴史の中に姿を見せつつあることに、視野を広げてもらった思いです。

Curragh さんのこの記事は、とても優れたもの。
この記事を最初に見て、自分が書く意味がなくなった…なんて感じてしまいました。

とにかく、とても参考になりました。
TBだけして、失礼しました。


五十嵐さんの殺害事件は今でも当時の衝撃が印象に鮮やかです。
時効を迎えただけじゃなく、風化しつつあることに危惧の念を抱いています。
このままでいいのか…。いいはずがない。

奥尻の悲惨な災害も、あまりのひどさに絶句しました。
天災であっても、可能な限り被害が少なくなるよう、これからも対策を怠らぬよう、努めないといけないですね。

投稿: やいっち | 2009/07/13 00:36

\(^.^)山形県の酒田より今晩は~アイルランド魔法の民族ダ-ナ神族の遺跡の番組を視ている最中に書き込み致します。
天と地はお互いに関係があるという自然観や宇宙観を持っている古代文明の人々が作ったレイラインの様な遺跡の関係性については同様にム-やレムリアやアトランティスなどの様な伝説的で優れた古代文明と相関関係がありそうに思われますが如何でしょうか?…一説の情報によると1万年前くらいの地球規模の天変地異による大陸変動を事前に察知して、賢明に逃れ生き残ったレムリア文明人が地球内部の裏側に文明をひっそりと建設し、その末裔たちが更に文明を発達させつつ暮らし北極や南極を出入口として地上を行き来したり大気圏外に行き来したりしているという話を僕は信じています。そのような事と番組で紹介された様なアイルランドに存在した魔法のダ-ナ神族と何らかの繋がりが強くあると思います。
※付録:そういえばイスラーム教を批判する書籍を執筆した大学の教授が殺害された事件は僕も記憶に有ります。五十嵐教授なんですね〓全く嫌悪すべき痛ましい事件でした。この事件後に米軍のグリ-ンベレ-を経験している柘植氏が書いた書籍で事件の紹介をしつつ危機意識と護身対策が述べられていましたねぇ!。。。
雪ん子keikaiより

投稿: 雪ん子keikai霜月 | 2010/11/20 22:05

私も「アイルランド魔法の民族ダ-ナ神族」を見て驚きました。
遺跡の推定建設年代が4500年前とか、6000年前とかいう数字が出ていて遅らばせながら感銘いたしました。もう文明の発祥地さえ再考察しなければならないのでしょうか。気候的に恵まれていないアイルランドに文明が長くあったということは、気候も大昔は暖かかったのでしょうか。

投稿: Yamamoto | 2010/11/21 00:46

雪ん子keikai霜月さん

来訪、コメント、ありがとう!

山形の方なんですね。
大学時代の同級生が山形の、しかも酒田の方で、やわらかな山形弁(?)が、優しい感じでした。

石器や岩の文明・文化は、木の文化と違って残りやすいので、古い時代にものも、土に埋もれつつも今に伝わってきたのでしょうね。
文明を築いた民族や集団は、後からやってきた民族や集団に圧倒された果てに、生き延びたものもいるのでしょうが、滅びた集団もあったのでしょう。
生き延びた集団も興味深いけど、滅びた民族の文化なのに、それがあとの文明や文化に影響しているってケースのほうが、なんとなくロマンを感じてしまいます。
虎は死んでも骨を残す、じゃないけど、一度生まれた文明・文化は、形を変えて後世にどんな形であれ影響を残すってほうが、執念を感じるのです。


五十嵐教授の事件は、衝撃的でした。
今も解決していない。
思想や宗教の原理主義は、妥協の余地がないようで、怖いです。

投稿: やいっち | 2010/11/21 21:32

Yamamotoさん

来訪、コメント、ありがとう!

アフリカを約十万年前に出た今の人類の祖先が、世界に散らばり、各地で文化の痕跡を残しました。
消え去ったものが大半なのでしょうが、岩(石)の文化は残りやすいので、今後も、地下に埋もれた文化の痕跡が現れてくるかもしれないですね。
地震や噴火、気候変動などで一気に消え去った文明(の痕跡)が今も地下に息づいているなんて、ロマンチックです。

宗教や政治や経済で対立している国々や民族も、ほんの数千年、数万年前は、みんな一つの小さな集団だった。
そのことの意味を再考したいものです。

文明の発祥の地も、大変貌を遂げるのは間違いないでしょうね。

投稿: やいっち | 2010/11/21 21:37

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