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2009/07/22

明日が見えない!

ミチオ・カク著『サイエンス・インポッシブル』はSFを超える!」をアップしました。

 いよいよ8月30日の投票日を目指し、(事実上)選挙戦に突入した。

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← 待望していた富岩水上ラインに遊覧船が就航した。  「富岩水上ライン|富岩運河学習支援船(環水公園~中島閘門)」や「中日新聞小さな船旅 街再発見  富岩運河に 遊覧船就航 北陸発北陸中日新聞から」参照。
 
 自由民主党の存在意義自体は、東西の冷戦構造が崩れた段階で、基本的に消滅してしまった。
 本来は、その時点で、自由党と民主党とに分裂すべきだったのだろうが、あまりに政権与党に居座りすぎて、与党ボケし、政権維持が自己目的化してしまったのだろう。

 小泉元首相のもとでの選挙で勝ちすぎて、衆議院で与党(自公)が定数の3分の2を獲得し、政策論議をする意味すら、与党側は失い、政策の大切さへの自覚も薄れてしまった。
 与党内で決まれば、あとは定数の3分の2を持つ強みで、自然成立するのだ、誰が面倒な政策論議など敢えてするだろう。

 自民党と民主党の大連立なんて、噂も一部であったが、とんでもない話だ。
 3分の2を握ってさえ、こんな惨状なのだ。
 大連立なんてやったら、国民など度外視して、内紛に明け暮れるのは目に見えるようではないか。

 民主党は国民本位の政治という。
 けれど、日本は世界の中の日本なのだ。
 明治維新も、ひたひたと押し寄せる世界(当時は欧米列強だったが)の脅威に晒され、政治体制を一新して、なんとか生き延びた。
 成功体験が強烈過ぎて、官僚機構が強大化し、国家の命運を危うくしてしまう結果にもなったが。

 現代においても、押し寄せる世界の脅威は凄まじいものがある。
 日々、草むしりにあくせくするだけの、視野も素養もない、世界の、それどころか日本の潮流からさえ、取り残されてしまっている小生でさえ、世界を感じる。
 アメリカの復活がなるかどうか分からない。ヨーロッパの復権がなるかどうかも分からない。
 しかし、中国の圧倒的なパワーの勃興は否定しきれない。十億以上の民の脅威。
 中国にそんなに遠くない将来、追いつき追い越すだろうと思われるのが、インドだ。
 「一人っ子政策」を国策としていた中国に対し、インドは、今世紀の半ばには16億人に達するともいわれている:
インドの人口統計

 爆発的に人口の増えているイスラム圏の勢力の拡大も既に脅威になっている。
 その脅威を怖れて、ブッシュのアメリカは無謀な戦いを仕掛けたとも一部で言われているほどだ。

 南米のパワーもあなどれない。
 アフリカだって、いつまでも欧米の言いなりではすまないだろう。蹂躙され続けただけに、タガが外れたら、どんな勢力地図を描くか、想像を超える。
 東南アジアだって、様々な問題を乗り越えたら、エネルギッシュさでは世界のどんな地域にも負けないだけに、さらに爆発的な成長を見せる可能性がある。

 ロシアの脅威。モンゴルも懸命に世界の中での位置を確保しようと努めている。

 生き残るためには、アメリカもさることながら、中国やインドや東南アジアや中南米やアフリカや、ロシアや中東やに一層、足場を築いていかないとといけない。
 アフガニスタン情勢も日本の暮らしに直結する。
 半島情勢も火種だ。世界の火薬庫になるやもしれない。
 

 日本の強みは何なのか。
 労働者の質の高さ?
 小泉政権以降の弱肉強食社会は、とことん自国の労働者を痛めつけてきたのではなかったか。
 貯蓄意欲の高さも減退しつつある。そんな余裕はなくなってしまっている。
 国民を守るのが第一といっても、世界に伍していかないと、せいぜい厖大な個人金融資産の利息で細々と生きるしかなくなってしまう。
 それも、資産を持つのは、一部の限られた人々なのではないか。
「2000年代に入ると日本の家計貯蓄率は急速に低下している」という。
 金融資産を持つ人の数がドンドン縮小しつつあることを意味する。
 富の集中化だ。中流階層の縮小と平行している。
 構造改革と称し、そんな歪(いびつ)な形態までアメリカを見習っている。
 輸出で生きるしかない?
 国内の購買力はどうなってしまう?
 大方の人は、ひらすら安売り合戦で体力も生活も消耗していくだけ?

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→ 「富山県と富山市では、富岩運河の歴史や水辺の環境学習の促進を図るとともに、賑わい創出や観光振興の観点から、富岩運河において、「富岩水上ライン」として県と市の2隻の船の共同運航を開始します。都心のオアシス「富岩運河環水公園」から国指定重要文化財「中島閘門」までを環境に優しいソーラー船「sora」とエコボート「もみじ」がご案内します」だって。「富岩水上ライン就航|富山県」参照。 (画像はともに、北日本放送のテレビニュースより)


 政党が国民本位の政治といってくれるのはありがたいが、一体、個人は何をすればいいのか。
 政権の行方・帰趨を左右する結果になりそうな一票を投じるのもいいが、日々の暮らしの中で、どうやって生き延びていったらいいのか、さっぱり分からない。
 仕事が見つからないのは、無能のせいなのか。
 介護で身動きが取れないのは、無能のせいなのか。
 国民本位の生活を唱える政治家や政党は、激動し大変貌する世界の中で、本当に舵取りに自信があるのか。
 見通しがあるのか。
 展望を開けるのか。
 消費税。上げるなら上げればいい。
 それで本当に将来展望が少しでも開けるなら。
 
 国民本位…。そもそもそんな発想で構わないのか。
 どこか排他的で自己本位にしか見えない。視野の狭隘さを感じる。
 世界本位でないといけない時代に来ているのではないのか。
 観光も含め、世界との交流を一層、拡大するのが日本の生きる道に繋がるのではないか。

 欧米の脅威がメインだった明治維新。
 アジアなど(思い上がりだったにも関わらず)睥睨していればよかったのかもしれない(幻想だったが)。
 しかし、今般の世界の大潮流は、一切の幻想など持つことを許さない。
 冷徹な目で各政党の政策やビジョンを見抜くしか、できることはないのかもしれない。

 とにかく、明日が見えなくて、不安で不安でたまらない!

                                  (09/07/21 作)

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