庭の植物たちの息吹
「父、子を叱る! 麻雀用語篇」をアップしました。
さて、以下、我が家の庭の草木が蕾や実などを芽吹かせている様子です。
→ 木に実ったキウイフルーツだろうか? 実はまだ、とっても小さい。
太陽の光が燦燦と降り注ぐ。その中、緑は濃くなり、幹や茎は伸びあるいは太り、花は思い思いの装いを凝らす。
見て愛でているほうは、ただ陽光をタップリ浴びて、植物は気持ちよさそうなどと思っているだけだが、しかし、よく見ると、日差しは情容赦なく木や花に突き刺さっている。逃げもせず、よくも植物は耐えているものと思ったりする。
← 梅の実。
太陽の光を浴びるという恩恵なしでは、直接か間接かはいろいろあっても、生きものは生きられない。それはそうなのだけれど、しかし、ジリジリと照り付ける直射日光の強烈な日差しは凄まじいものがある。なのに、花が長く咲きつづけ、緑はますます濃くなっていくのは、一体、どうしたものなのだろう。
訳の分からない直感というか思い込みの中で、緑が溢れる光の中でその色を濃くするのは分かるような気がするが、花がその彩りを鮮やかに保てるというのは、不思議な気がしたりする。
→ 棕櫚。雄株の雄花の花序。「花の詩ずかん シュロ」参照。
花が可憐だというのは、事情を知らない者の勝手な思い入れに過ぎないのか。弱き者よ、汝の名は女なりと思っていたら、案外どころか、とんでもなく逞しかったりするように、華奢そうな花びらの、その実の光に貪欲な本性が、見かけのたおやかさやしなやかさ、触れなば落ちんという風情の陰に潜んでいるということなのか。
人間や動物等は、全身が毛に蔽われているか衣服に守られているか、そうでなくとも、耐えがたければ、日陰を求めて移動することもできる。
← アカマツ(雌松?)の新芽と未成熟な松かさ。
が、植物は、ましてグリーンベルトとして使われている街路樹となると、とことん、太陽からの放射線をまともに浴びつづける。ともすると浴びすぎると致命的ともなりかねない紫外線が植物の身体を貫き通していく。身体を成す無数の細胞が光の洪水、過剰なまでの放射線の照射に悲鳴を上げているのではないかと思われたりする。
なんとなく、見ている自分には、生身の身体がジリジリチリチリと焦げだすのではと思われてならなくなったりする。
→ ムスカリ…のはずだが、あの特徴的な葡萄の房のような青い花の季節は疾うに終わっている。
言うまでもなく、そんな勝手な心配など、まるで見当違いである。そんなことは分かっている。光との戦いの中で生まれ育ち生き抜いてきた植物なのだ。動物等よりはるかに殺気立ったほどの光の粒子の浸透・照射という環境に適合して生きているのだろう。
← ネギの花、またの名を「葱坊主」(ねぎぼうず)?
我々の目を癒し慰め息わせてくれる緑。滴るような緑の、なんという豊かさ。光が満ち溢れてくれば、一層、緑は濃くなり深くなり、葉っぱの肉は分厚くなり、ひたすらに数十億年来の進化の過程で獲得した生きる知恵を発揮し発散し、この世を緑の知恵で満ち溢れさせる。
「ツツジの季節が終わる」
→ 突抜(突貫)忍冬 (つきぬきにんどう)? 昨年は、蔓が枯れたままで、全く花が咲かなかったはず。
たとえ、踏まれ萎み窶れ腐り土に返っても、それは束の間の急速の時に過ぎず、やがては次の世代の植物達の滋養となって吸収され取り込まれ形となり、つまりは蘇る。死と生との循環を日々、身を以って、われわれに教えてくれているかのようだ。
今、生きているものもやがては死ぬ。須臾(しゅゆ)の時を生きているに過ぎない。命の讃歌。命を謳歌すること。命とは生きていることというより、生成と衰滅の繰り替えしなのかもしれない。
← それが今年はどうしたことか、見事な咲きぶり。こんな花が咲くのなら、もっと大切に育てるんだった!
風に舞う埃だって、やがては時を経る中で、何某かの形を得るに至るのだろう。塵芥であるとは、モノであるとは、形を得るまでの束の間の自由の時、慰安の時を満喫している、モノの仮初の姿なのかもしれない。
生命とは、どこかに偶さか蠢く何かなのではなく、宇宙に偏在する夢のようなもの。
「ツツジの宇宙」
(09/05/18(9) 作)
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