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2009/05/02

門前の小僧習わぬ何とやら(前篇)

脱輪騒動から花束を届けるまでのエトセトラ(前篇)」や「脱輪騒動から花束を届けるまでのエトセトラ(後篇)」なる日記を読んだことがあるかもしれない。

 我が家の門前で、バックで家の庭に入ろうとして、車が来たもので、ちょっと慌ててしまい、側溝に左前のタイヤがものの見事に嵌まってしまって、身動きがとれなくなったという騒ぎである。

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→ ここにツツジなどがあった。撤去する必要がなかった。2本、撤去したうちの1本は元に戻した。
 
 念のために書いておくと、門前たって、別に家の庭に入るのに立派な門があるというわけではない。
 まあ、庭への入口なので、門と表現しているだけである(見栄?)。

 ダブルの変則T字路になっている外路から庭への入口がバックの際、鋭角に厳しくなっている。
 小型車だとそれほど気を使う必要はないが、中型車以上となると、入口のコンクリートの低い塀(築山の土が崩れたりしないよう、ブロックしている)の角や、入ってすぐの場所にある大きな岩の角、植木の枝などが気になってならない。

 もう何十回と経験しているのだが、それでも、入るたび神経を尖らす。

 ましてお客さんが初めて入る際は、結構、大変な思いをするはずである。
 一旦、中に入れば、宅配のトラックだって駐車できるスペースはあるのだ。

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← 何度も一輪車で土を運び出して、ようやく生垣の木の根っ子の全貌が見えてきた。

 せめて入口のコンクリートの塀の角だけでも削ってしまいたい…、あれさえなければ…、あそこが邪魔だ…という思いは、庭への入口から玄関まで幅にして二メートル半ほどのコンクリートの舗装路を作った当初からあった。

 父が車嫌いで、当然ながら車の運転の経験はない。
 なので、車を運転する立場からの入口の造り・構造になっていないし、考えもしなかったようなのである。

 車が庭への入口を真っ直ぐ入るなら、幅二メートル半もあれば、何の問題もないが、出る際のことを考えると、バックで入るしかない。
 となると、入口の鋭角のコンクリート塀の角は、邪魔でならない。実際に運転しない者にはちょっとそこまでの想像は、及ばなかったようである。
  
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→ 奥の2本が、コンクリート塀の角から移動させた木。

 まあ、愚痴を言っても仕方ない。
 昨年の二月末、36年ぶりに帰郷した。
 同年の四月には父母らの病院送りなどのためもあり、介護認定者を乗せる場合の税の減免措置を受けられることもあり、車を購入。
 となると、俄然、庭の当該箇所が気になる。
 誰よりも、その角で苦労するのは小生なのである。乗っている車も、ワンボックスで、3列シートにもなる車。中型車なのだ。

 昨年は、夜は毎日ではないがアルバイトがあったし、日中は介護の雑事や炊事などの家事もあって、その上、数年、放置していた庭や畑の生え放題の雑草などの始末にも追われていて、本格的な庭仕事は考えられなかった。
 それが、今は、幸か不幸か(不幸に決まっている)仕事にあぶれている。昨年と違って、母だけじゃなく、父も介護認定となる状況なので、家の内外での雑事は昨年の比ではないのだが、しかし、仕事をしていない分、時間が若干、細切れだがある。

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← やっと掘り出し、横倒し。引っこ抜ける…と思ったら、まだ一本、太い根っ子が深くまで潜り込んでいた。木の根っ子の深さや広がりを感じた。

 とりあえず、本年春の雑草退治作業は一週間で第一段階ではあるが、終わった。
 仕事に恵まれる見込みもない。
 なので、カネがないし、専門業者に工事をお願いできるはずもない。
 ここは、自分がやるしかないと思い立ったわけである。

 しかし、膝丈ほどの高さとはいえ、あのコンクリートの塀をニコヨン仕事のど素人の小生ができるものか。
 
 納屋を覗いてみた。
 すると、道具がいろいろある。
 田畑の農機具は無論のこと、庭や畑仕事のための道具が一式揃っている。
 もう、何年も使っていないので、錆びたりしているうえに、埃が一杯、被っている。
 スコップや大工道具一式は勿論だが、ツルハシにハンマーに、一輪車(手押し車)などなど。
 
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→ 角にあった生垣2本、撤去完了。やれやれ。しかし、まだコンクリート塀の破損作業が待っている。

 作業を始めたのは一昨日である。
 まずは、コンクリート塀の内側にある背丈が人間ほどの生垣の木(外側からの目隠し用の立ち木)を2本、移動させる作業からである。

 その前に、余計な仕事もやった。取り除かなくてもいいのに、サツキやツツジを引っこ抜いて、内庭へ移動させたりした(あとで、後悔しつつ、一本だけ元の場所に戻した)。

 生垣の木(名称不詳。カイズカイブキ?)を引っこ抜こうとしていたら、近所の人が、見るに見かねてだろう、いろいろアドバイスを呉れたりする。
 抜いたはいいが、何処へ持っていくか、迷っていたので、移動させる場所を的確に指示してくれて、その点、ありがたかった。

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← 初日の作業を終え、汗と泥に塗れた衣服を洗濯。シャワーを浴び、遅い昼食(カップ麺と鶏肉の竜田揚げ)を済ませて、午後の四時頃だったか、作業現場を見てみる。あれだけ悪戦苦闘しても、終わってみると、呆気ない。

 しかし、2本の木を根元から引っこ抜く作業は想像以上にハード。
 一輪車で泥を何度、運び出したことだろう。
 炎天下というわけではないが、好天に恵まれ、体中汗ビッショリだし、作業中、額から流れ落ちた汗が目に入ったりして、若い頃、肉体作業のアルバイトを散々やったなー、こうだったなー、なんて肉体労働の感覚を思い出していた。

 木の根っ子が露わになるまで泥を除去・移動。
 泥は、築山の高い場所へ持っていった。
 長年の風雪で、築山が低くなっているから、ちょうどいい新雪ならぬ新たな盛り土となったわけである。

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→ それでも疲れきった体で夕餉の準備に取り掛かる前に、所用があって外出し、戻ってきたら、意外な存在の歓待。いつもは声はすれども姿は見えぬウグイスが、鳴き声だけじゃなく、姿まで十分ほども見せてくれたのだ!
 
 生垣の木を移動させる場所には、つい四月の初めまで花の咲いていた植物が植わっている。
 なので、まずそれらを裏の畑の端っこに植え替え。

 これも近所の方が手伝ってくれる。

 植え替え作業に不慣れな小生に、こうやって植えるんだよと教えてくれた。

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← 今回、角を削ったコンクリート塀と向かい合った側の塀。こちら側の角も近い将来、削るかもしれない。
 
 その上で、花のあった辺りの土を掘り返す。
 必要なだけの穴が出来た時点で、引っこ抜いた木を上、再度、土盛り。

 ということで、初日の作業はここまで。
 朝の九時過ぎから初め、目途がついたなと思えるまでに五時間ほど経過していた。

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コメント

ご精が出ますねと言いたいのですが、やいっちさんが邪魔になるほどだからとても状況に興味を持っています。今回取り壊しをしたい壁はバックの時右後方もしくは内輪差で腹を擦りそうになるものですね。つまり電柱さえなければ全く問題ないと。

しかし高さが80CMあるとして、鉄筋の入っていないブロックを倒すのは問題ないでしょうが、擁壁がなくなった時点で上手く築山のようにスロープが出来るかどうかですね。

もしくは四枚目の写真の印象では、問題となる角を落として仕切り直して仕舞って、溝の蓋を伸ばせば斜めに入車出来そうですね。そうなると頭から入れてバックで出て行くことも可能となりますかね?すると敷地側のコンクリートの叩きも改めて斜めに三角の領域を敷かなければいけませんね。

そうなると反対側は車からは見難いですから嫌らしいですけど、それほど問題でもないように思いますがね。

投稿: pfaelzerwein | 2009/05/02 20:27

pfaelzerweinさん

 そう、懸念されるように、「擁壁がなくなった時点で上手く築山のようにスロープが出来るかどうか」は、小生も心配でした。
 後篇で書いたけど、壊したコンクリート片を積み重ねて、応急の土留めにしているけど、雨が降ったりすると崩れる怖れがある。

とりあえず、玄関から見て右側のコンクリート塀の角は壊しました。新たな平坦な三角地帯が出来て、バックで庭に入り、前進で出て行けるようになる。
中型車でも、バックでの入庫(庭)が楽になったわけです。

それより、角の生垣を2本取り去って、見通し(風通し)がよくなったのが、意外なメリットだったような気がします。

投稿: やいっち | 2009/05/03 21:59

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