「無花粉スギ」大量生産技術を確立だって
「asahi.com(朝日新聞社):花粉症にさよなら? 「無花粉スギ」大量生産技術を確立」といったニュースが過日(2009年2月17日)、報道された。
地味なニュースで 世の花粉症に悩む多くの方には非常な関心事のはずだが、全国的にどれほど話題になったか分からない。
← 昨年、脚立や梯子の上に登り、杉の巨木の枝を数本、切り落とした。これは脚立の上から、伐採した杉の枝を眺め降ろした光景。
けれど、花粉症に悩まされる人や杉(花粉)の発生地など関係者には耳寄りなニュースだろう。
花粉症に悩まされる方は国内に二千万人はいると言われるだけに、朗報には間違いない。
既に知っている人も多いだろうけど、我が家にも杉の巨木が数本あって、近所の手前、気兼ねしているだけに、スギ花粉の話題は関心事であり、メモだけでもしておきたい。
上掲の記事から一部、抜粋する:
全く花粉がない「優良無花粉スギ」を大量生産する技術を確立した、と富山県は16日、発表した。種子から育てるため、従来の挿し木による苗の生産に比べて早く生産できる。県によると、種子から大量に無花粉スギを生産する技術を確立したのは、全国で初めてという。
無花粉スギ自体は17年前に発見されていて、手作業の形では無花粉スギの種子も作られていた。
それが、一気に大量に生産できるようになったわけである。
「富山県林業試験場 スギ花粉情報 無花粉スギ「はるよこい」」によると、「富山県林業技術センター林業試験場では,春先になっても全く花粉を飛散しない無花粉スギを開発し,「はるよこい」と命名して品種登録の出願をし」、「平成19年3月22日に品種登録され」たとのこと。
→ 伐りやすい枝だけ落としたものだから、不恰好な杉になってしまった。「富山は裕福な県?」を参照。
この無花粉スギ「「はるよこい」は1992年に富山市内の神社で偶然発見された無花粉スギ(タテヤマスギの突然変異体)の種から育成した品種で,「花粉がない」「初期成長がよい」「さし木の発根能力が高い」といった特徴を持って」おり、「このスギは,外見上普通のスギと同じでなんら変わったところは」ないのだが、「このスギからとれた種子の発芽率も普通のスギと変わりなく,苗の生育も順調であることから,種子をつける雌花の機能は正常」なのだという。
この「無花粉スギ」を発見し、研究し、挿し木による苗の生産の技術を確立したのは、富山県森林研究所(富山県林業技術センター林業試験場)の斉藤真己氏である。
研究所(者)の地元である富山では、同氏も登場しての特集番組も組まれたりする。
斉藤真己氏については、「はるよこい」の名前が発表された際に、知事記者会見の場で富山県知事自ら紹介され、ご本人も同じ場で研究成果を説明されている。
「知事記者会見[平成15年度]|富山県」によると、「無花粉スギの担当は、今、新潟大学の大学院の教授をしておられる平英彰(たいら ひであき)先生が最初は取り組まれたわけですが、その後、林業試験場の斉藤真己(さいとう まき)君、先ほどは県の職員表彰もしましたが、富山県の林業試験場の研究員として、これまで大変努力をしてきた」などと紹介されている。
← 伐採した杉の枝葉の山。廃棄するのに、小型トラックで二往復。といっても、2本の杉の巨木からほんの数本の枝を刈り落としただけなのである。
この記者会見で斉藤真己氏本人が「無花粉スギ」について記者たちの質問に応じる形で説明している。
素人としては、「花粉ができないということだと、そこから種子を取って苗木を成長させるということが可能なの」かという疑問を持つが、「雌花の機能は正常なのです。雄はだめですが雌のほうは正常なので、他の種類のスギの花粉がかかれば十分種をつけます。ですから、交配をすれば幾らでも種で増やすことができます」などと説明してくれて、とても参考になる。
参考:
「杉の花…花粉だけじゃない!」
「富山は裕福な県?」
「山笑ふ・花粉症・塵」
(09/03/23 作)
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