梅は咲いたし飛行機雲は見たし
朝、台所へ朝食の準備に立つ。
その際、このところの習慣なのだが、台所の上がり框(かまち)の戸を静かに開けて、庭先…は無理でも近所の畑や木に鳥が止まっていないかを確かめる。
生憎、鳥はスズメくらいしか見つからない。ヒヨドリの姿も見かけないではないが、家の屋根の死角から裏手のほうへ飛来し飛び去る姿だけ。
がっかり、と思ったら、飛行機雲。
最初は1本の飛行機雲が青空にスーと伸びている。
まあ、見かける位置が普段とはやや違うが(台所からは見かけたことが記憶する限り、ない)、でも、飛行機雲の1本や2本くらい、富山の空だって出来ることがある。
が、しばらくして片付けのため、また台所へ向かい、戸を開けて鳥の姿を求めていたら、あれれ、飛行機雲が交差しているではないか。
ありえない現象ではないが、でも、2本とも雲の筋がくっきりしている。
1本が出来て消えないうちに、2本目(2機目)が交差したということなのだろう。
写真としては珍しいのでポケットに常備しているデジカメを取り出し、撮影。
← よく見ると、交差する飛行機雲のほかに、もう1本、飛行機雲らしきものが写っている。
ちょっと驚いたのは、この撮影時ではなく、夕方になってその日撮ったデジカメ画像をデジカメの液晶画面で確かめていてのこと。
見ると、撮影時には2本が交差していると思っていたが、どうやら薄くてしかとは確認しづらいが、もう1本、飛行機雲らしいものが写っているのだ。
あれれ? 撮影した時、小生、気付かなかったのか?
デジカメの液晶画面でやっと見えるということは、肉眼ならもっとよく見えていていいはずなのに。
まあ、いい。とにかく写っていることに間違いはない。はっきりした2本の飛行機雲のほかの1本だって、間違いなく飛行機雲の残滓のはず。
朝、1本目の飛行機雲を見かけたときには、もっと残滓もハッキリしていたはずなのだが、その辺りがややミステリーである。
鳥の姿を追うことに注意が奪われていたのか…?
→ 今日8日の午前、ヒヨドリが定位置(?)にいる。いつも同じヒヨドリなのか。小生にポーズを取ってくれている…?
夕方…といっても、午後の五時頃だったか、トイレへ向かった。小生の部屋からは襖やドアを(ルートによっては)4回も5回も開けないとならない。
その上、トイレのドアである。
真冬の夜中など、尿意を催すと、もう、膀胱がメイッパイになっているようで、戸を開ける手も焦り勝ち。
しかも、小生、鳥撮影のプレッシャーが掛かっているらしく、途中、よせばいいのに、余計な障子戸を開けて、内庭に運よく鳥が止まっていないか確かめないでは気がすまない。
残念ながらそうは問屋は卸さなかったが、そのとき、玄関先の梅の木に異変を感じた。
梅の木の芽が綻び始めている!
← 土曜日(7日)の夜、夕食後、フラッシュを使って撮影。お花さんたち、眠っていたのなら、ゴメンね。
金曜日だったか、梅の木の花の芽が和らんでいるというか、いかにも綻びそうな風情を感じてはいた。あと数日以内には、咲くかもと思っていた。
それが、翌日の土曜日の夕方近くになって、すでに薄暗くなりかけている最中、梅の木に白っぽい小花が咲き始めているのを確認したのだ。
土曜日の午後、買物があって、梅の木の傍を行きも帰りも通ったはず。
なのに、開花に気付かなかったのか。
それとも、午後、気温が高かったので、午後の遅めの時間になって一気に(全てではないにしろ)咲き綻び始めたということなのか…。
→ 青空を背景に梅の花が鮮やか。もう、雪が降らなきゃいいけど(日曜日の午前に撮影)。
トイレへ向かう足を止め、玄関を出て梅の木に向かうべきか、それとも、トイレを先に済ませるべきか、悩んでしまった。
そんなときに限って来客もあって、トイレを済ませたら、梅の木の開花を近くで確かめることはできなくなってしまった。
夕食後、食器の片付けなどを済ませてから、庭先に出て、やっと間近で梅の木と対面。
確かに咲いている!
フラッシュを使って撮影。
小生の腕では上手く撮れない。
翌朝の今日。天気も昨日同様、洗濯日和の無風快晴。
朝の所用を済ませてから庭に出て、お日様を背にして梅の木を撮影。
帰郷して単調な日々を送っている。
心理的にはともかく、生活の流れでは波風など立たない。
何の刺激もない生活を過ごすばかりなので、こんな瑣末なことの一つ一つが事件なのである。
← これで…、開花し始めた梅の木の枝などを透かして、交差する飛行機雲など撮影したら、大事件(!)だったはずだが、さすがにそう都合よくはならない。
「飛行機雲は陽炎の如く?(前篇)」
「飛行機雲は陽炎の如く?(後篇)」
「梅や殖やせや……花を!」
「梅の木の呻き?」
「東風吹かば」
「春近し道行きせしは車にて」
(09/02/08 午後作)
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ナボコフからクンデラへ(2025.02.07)
- 耐震シェルター欲しい!(2025.02.06)
- 「寿司といえば、富山」(2025.02.04)
- あなたを・もっと・知りたくて(2025.02.03)
- 夢で目覚める日々(2025.02.02)
「駄洒落・戯文・駄文」カテゴリの記事
- ナボコフからクンデラへ(2025.02.07)
- 柳 宗悦著『民藝四十年』に学ぶこと多し(2024.11.11)
- 生け垣の補修はしたものの(2024.10.01)
- 「昼行燈2」を夜になって書いた(2023.09.16)
- 新しいスマホで野鳥を撮る(2023.09.14)
「富山散歩」カテゴリの記事
- 重慶の前に錦州爆撃があった!(2024.12.22)
- ぬるま湯の茹でカエル(2024.12.19)
- 黒blackと炎flameはみな同じ語源を持つ(2024.12.17)
- 竹にまつわるエトセトラ(2024.12.12)
- 水鳥たちはいずこへ?(2024.10.22)
「写真日記」カテゴリの記事
- ナボコフからクンデラへ(2025.02.07)
- 耐震シェルター欲しい!(2025.02.06)
- 「寿司といえば、富山」(2025.02.04)
- あなたを・もっと・知りたくて(2025.02.03)
- 夢で目覚める日々(2025.02.02)
コメント
先日実家に帰ったら、御宅と同じく梅の花が咲いてました。
梅は毎年開花できて、さらには結実できて、羨ましいなあ、などと思いましたよ。
投稿: 石清水ゲイリー | 2009/02/09 10:52
石清水ゲイリーさん
実家の庭とか、どんなふうなのか気になります。
我が家の梅の木は、樹齢が百数十年。
父の祖父の代に本家から分家した際に、数本の柿の木や数本の梅の木を植えた、その名残りの木だとか。
昨年、紹介したように、幹などには苔がびっしり生していて、かわいそうな状態。
土壌を入れ替えするなど、改良したら、まだまだ長生きするはずらしいけど、帰郷した時にはもう全然、世話しなくなっていた。
小生には梅を育てるノウハウなどないけど、誰かに尋ねつつ、もう一花、咲かせたいものと思っています。
投稿: やいっち | 2009/02/09 16:14