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2009/02/11

人の脂肪をリサイクルだって ? !

人の脂肪をリサイクル ココログニュース:@nifty」というニュースが小生の耳目を引いた。
 引っぱられるほどじゃなかったけど。

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→ 9日、夕刻、庭の梅。梅は桜と違って、一斉にパッと咲いてパッと散るわけじゃない。まだほとんどが芽のまま。まだ当分、楽しめそう。なんとか、梅の木の根元を土壌改良して、もっと長生きしてもらわないと。

 一部、転記する:

(略)アメリカで人の脂肪をリサイクルした医師が摘発された。ビバリーヒルズに診療所を構える形成外科医師が、脂肪吸引を受けた患者の脂肪を車の燃料として使用していたというのだ。

問題の医師は、脂肪吸引手術で廃棄される脂肪を精製し、ディーゼル自動車用燃料として自身とガールフレンドの車に入れ使用していた。医師が運営していたサイト lipodiesel.com(現在は閉鎖)では「多くの患者が、吸引した脂肪を是非使ってほしいと言っている」「環境に優しいこと、この上ない」と綴られていたのだが、「必要以上に脂肪を吸引された」と州公衆衛生局に訴えた患者がおり、問題が発覚。カリフォルニア州では医療廃棄物を車の燃料として使用することを法律違反だと定めており、州公衆衛生局の捜査を受ける事態になったのだ。
(後略)


 この「ニュース・サイトには「カリフォルニアならではだな」「何が問題なんだか」「人間の廃棄物を燃料にしたっていいじゃないか」という意見、「それだけ肥満の人がいるってことか」という書き込みがされているほか、元患者だと名乗る女性からの「いらなくなった脂肪を医師がどう使おうと構わない。患者としては腕さえよければいいわけだし。その点、彼は素晴らしい形成外科医だった」というコメントも掲載されていた」という。

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← 10日の夕方近く。小窓を開けて日の沈むのを眺める。

 このニュースに対しては、気持ちが悪いとか、エコだとか、脂肪吸引の施術を受ける前にダイエットしたら、とか、リサイクルするにしても手間が掛かるんじゃ、とか、いろんな反応があった。

 まあ、確かにバイオ燃料だし、リサイクル燃料でもある。

 そもそも人の体から吸引された脂肪は、アメリカにしても多分、日本にしても、医療廃棄物の扱いだろうから、車などの燃料として使用することは法律違反で、現実味自体がない(少なくとも薄い)。

 では、法律上、問題なかったら、技術的は可能なのだろうか。
 コスト面のことはさておく(量の問題があるし、リサイクルにシステムとしてまわすほどの意味があるのか、分からない)。

 そもそも、このニュースはガセネタなのか。
 まさか、天下のニフティのブログであるココログのニュースだ。
 ニュースソースは確かなものと思いたい。

手術で吸引した「脂肪」を車の燃料に??? - 讃岐の自転車屋さんチ - 楽天ブログ(Blog)」によると、上掲のニュースに関連して、以下の記述が載っていた(一部、転記):

彼はこの燃料を「Lipo-Diesel」(脂肪吸引法Liposuction、通称「Lipo」より)と命名。

ヒトの脂肪はほかの動物性・植物性の油脂と同様にトリアシルグリセロールを含み、精製してディーゼル自動車用燃料とすることができます。
元の脂肪の量と同程度の燃料を得ることができ、燃費も通常のディーゼル燃料と同程度。
植物油には無い遊離脂肪酸を除く工程が必要なほかは大豆やトウモロコシなど植物由来のバイオディーゼルと変わらないとのこと。


(余談:この日記を読んで驚いたのは、上掲のココログニュースが、最近のものではなく、昨年のものだったこと。なーんだ、旧聞だったのか。ガッカリ。)

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→ 我が家の表通り側に植えたパンジー。何度も雪に埋もれ押し潰されたのに、こうして色鮮やかに咲き誇っている。なんて健気で丈夫なんだろう! テルスターもなんとか生き延びて花も元気はないけど咲いている。一方、キキョウは冬を越すどころか、昨秋にはもう萎れていた。

 そういえば、何年か前、「牛脂原料のディーゼルエンジン燃料を開発「BSE問題で焼却処分の牛脂を有効活用」」といったニュースが一部で話題になったようだ。
 当該のニュースは見当たらなかったが、2チャンネルに転記された一文が載っていた(全然、レスが付いていない):

テンパと山口大、牛脂原料のディーゼルエンジン燃料を開発

排ガス改善剤開発など環境事業を手掛けるテンパ(山口県下関市、井川佳巳社長)は 山口大学と共同で、牛脂を原料にしたディーゼルエンジン燃料を開発し、特許を申請 した。BSE(牛海綿状脳症)問題で焼却処分されている牛脂を有効活用できるほか、 軽油より黒煙の排出が少なく環境改善にもつながる。商用生産を希望する企業に製造 技術を販売する計画だ。

牛脂はセ氏40度以下で固まるが、粘性の低い油を混ぜると常温でも固まらない性質を 利用して、牛脂と使用済み食用油との混合比率などについて研究してきた。2年ほど かけてエンジンの運転実験を続けた結果、廃食用油に対して重量比50%以下で牛脂を 混ぜると、ディーゼルエンジン燃料として使えることが分かったという。

下関市内に設置した燃料製造装置は2時間半で50リットルの燃料を製造する。廃食用油 と牛脂の混合物を加熱・蒸留して不純物を取り除き、噴霧時に着火しやすいように 液体の粒子を細かくする分散剤を少量混ぜる。牛脂と廃食用油の入手費を除くと、 1リットル当たり8―10円の電気代で製造できる。


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← 小窓から日の沈むのを眺めているうち、外で夕景を撮りたくなって、それならいっそのこと、久しぶりに銭湯へ行こう! と思い立った。タオルとカミソリを籠に放り込んで、自転車でいざ! ちょっとタイミングがずれたけど、夕景は撮れた…かな。

 昨年、石油など化石燃料の値段の乱高下に日本のみならず世界中が踊らされた。
 それでなくとも、地球環境問題がますます深刻化している時代である。
 
 まだまだ石油資源に依存する度合いは高いままだろうけれど、徐々にでも他の燃料形態に移行していかないとならない。
 太陽光発電、太陽熱利用、風力発電など再生可能エネルギーの利用に移行すべきなのは喫緊の課題だろう。
 吸引された脂肪のリサイクルはともかくとして、いろんな可能性を模索すべきだろう。
 原子力発電の安全性って、どうなのか、未だにハッキリしない。
 目先はクリーンっぽいが、放射能廃棄物の処理の問題が、今の所、あまりに杜撰(根拠が薄いにも関わらず過度に楽観的な見通し)に思えてならない。

 一方、脚光を浴びつつあるバイオ燃料も、基本的には有望なのだとしても、問題がないわけではない。
 一番の問題は、トウモロコシなどがその典型だろうが、食料として消費されるはずが、燃料に回されることで、直面する食料不足(それにともなって食料資源の高騰)という危機を招来してしまっていることなどだ。

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→ 銭湯の帰り道、同じ公園で。日はすっかり沈んでいる。一番星がくっきりと、目には鮮やかなのだけど、写真に写っているかどうか。

 そんな食料として消費されるべきものを使ってのバイオ燃料よりは、吸引脂肪のリサイクルのほうがまだ、余程ましにも思える。
 
 牛の屁(おなら)や糞に留まらず、牛脂(脂身?)もリサイクル。豚さんも同じだろう。人間の屎尿だって、バイオ燃料の立派な原料だ。

 そのうち、車がガス欠でエンストしたら、運転手か同乗者が、ちょっと失礼とばかり、備え付けの吸引パイプに陰部を宛がい、体をスッキリさせ、ちょっと一服している間に、排泄された屎尿が燃料に変換し、プップーとばかりに車が走り出すってことも、夢じゃないかも。

                                     (09/02/10 作)

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コメント

プップーはさておき、「徐々にでも他の燃料形態に移行していかないとならない」時、石化燃料の代替燃料は暫定的なものでしょう。オバマ政権でもEU同様にトウモロコシなどの燃料は禁止されるようです。

脂肪や汚物利用も基本的には代替燃料で将来性はありません。SFではないですが、死体などを利用するアイデアまでもう一息の倫理上の議論となりますね。

もしそこまで考えるなら馬車などを利用するほうが賢明ですね。太陽光発電、太陽熱利用、風力発電など再生可能エネルギーの利用は、オバマのグリーンディールで一挙に進みそうです。

投稿: pfaelzerwein | 2009/02/11 15:52

pfaelzerweinさん

際物の記事ですね。
元の記事を紹介した人も、読み手(の大半)が腰を引くだろうと十分に承知の上でのこと。

敢えてこの拙稿のジャンルを駄文にした所以でもあります。

実際、死体を利用するというアイデアは、SFじゃなく、聞いたことがあります。
燃やすとか、燃料に変えるとかじゃなく、土地を肥やすとかって話だったような。

まあ、要はそんなアイデア(?)も話題になるくらい、バイオへの関心が高まっていると思いたいだけです。

馬車もいいけど、馬への餌代や途中の馬糞の処理にコストが掛かる(昔は、道路が土だったから、肥やしになったかもしれないけど、今じゃ、論外)し、やはり、自力が一番。
小生など可能な限り自転車を使っています。

グリーンニューディール、大いに進めてもらいたいですね。
林業など、もっと脚光が浴び、携わる人がそれなりの生活が成り立つようであってほしい。
なんたって、日本の国土の3分の2は山であり、森や林が多いわけですから、農業・漁業などと併せ、安全保障の面からも、ゼロから議論をし直して、改めて国家百年の大計を立てるべきだと思うのです。

投稿: やいっち | 2009/02/11 19:49

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