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2008/11/28

目張りする

 春の季語に「目貼剥ぐ(めばりはぐ)」がある。
「冬に寒いすきま風が入らないように貼ってあった目貼りを、春になって剥がすこと」だという。

 この季語を巡っては、既に早々と拙稿「目貼剥ぐ(めばりはぐ)」を仕立てている。

「目張り」という表記のほうが一般的なのかもしれない。

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← 台所の出窓に目張り。枠が傾いている!

 では、冬の到来を控え、「冬に寒いすきま風が入らないように」目貼りをするってことも、冬の季語としてあるはず。
 と思って、「隙間風(すきまかぜ)」や「冬を前に真っ先に行う防寒、防風、暴雪の万般の作業」である「冬構(ふゆがまえ)」といった季語と共に、「目張りする」を探したけど、冬の季語には見つからなかった。
 探し方が甘いだけかもしれないが。

 その代わり(?)「北窓を塞ぐ」なんて季語があったりする。
 北窓をどうやって塞ぐのだろう。ダンボールやベニヤ板を宛がう? 雨戸のような戸を冬の間中、閉め切り状態にする? 何か厚手のカーテンを引いておく?

 入院していた母が戻ってくる。
 そのことは嬉しいのだが、母が十日余りの入院で、病院での快適な生活に慣れているようでもある。

 必要に応じて点滴を打ったり、化膿していた部分を処置してもらったり、軽い床ずれを看護師さんらの気遣いで軽快してもらったり、ベッドで体を起こすだけで食事をすることが出来たり、トイレもそんなに長く歩かなくても済ませることができる、などなど。
 ベル(ボタン)一つで看護師さんでも、それこそお医者さんも呼べる…。

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→ 自室の障子戸。どの部屋も傾いている。戸の桟を削ることも考えたが、まずは目張り。障子戸を板戸に替えたいな。…あっ、その前に障子紙の破れを修復しておくのが先決か。

 そのうちの幾つかは工夫ができるし、逆に、寝たきりの状態では困るので、多少辛くても、歩いてトイレへ、歩いて寝室から茶の間へ、あるいは、週に二度はリハビリ施設へ出かけるなど、頑張って足腰を使ってもらう必要があったりする。

 その前に、対策に苦慮するのが暖房。
 我が家が、病院のように終日、全館が暖かいというわけにはいかない。

 朝、父母より早めに起きて、茶の間などを暖めることはできる。
 エアコンを入れ、灯油ストーブを使い、炬燵もホットにしておく。
 父母の寝室は、手元のスイッチでエアコンが入るし、灯油ストーブがある。
 寝室(ベッド)には電気カーペットもある。
 茶の間には炬燵も含め暖房器具がある。

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← 自室の脇には廊下がある。その天井は、隙間風が凄い。風どころか、落ち葉が舞い込むことも! 古い布団綿を詰め込んだ!

 問題は、そのほかの部屋や廊下である。

 玄関や座敷、仏間、廊下(縁側)などは母がまる歩かない(手すりがないから歩けない)。
 でも、寝室からトイレへ一歩出ると、そこは寒風こそ吹き込まないものの、外気と窓などで仕切られているだけで、寒いことこの上ない。
 寝室とトイレをつなぐ二メートルもない廊下は、玄関や茶の間への廊下と繋がっていて、そこには一切、仕切りの類がない。
 玄関を含め暖めるのは、玄関と廊下を併せてそれなりの広さがあり、ちょっと暖めるのは無理に近い。
 トイレの中も寒い。
 幸い、数年前から便座などは座ると暖かくなるタイプに切り替えられているのだが、トイレの中は寒い。
 それにトイレのドアも開けて用を足すので、いずれにしても、トイレ周りは寒いのである。

 あるいは、力技になるが、座敷や仏間を含め、普段、使わない部屋にも灯油ストーブを置いて、少なくとも日中は稼動しっ放しにするか。
 座敷と仏間との仕切りが、襖や障子(紙)なのをせめて板戸に交換するか。
 欄間の空間をダンボールで仕切って埋めてしまうか。
 床下の寒風を防ぐため、畳の上にカーペットを敷く、乃至は畳の下に新聞紙を敷くか。
 天井からの寒風を防ぐため、天井裏にダンボールなどを敷き詰めるか(これは、昔、アパート暮らしをしていた頃、試みたことがある。古着などを天井裏に敷き詰めたものだった)。

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→ 一昨日、お見舞いに行ったら、病院のエントランス付近に、燃えるように真っ赤な紅葉(カエデ?)が。目に眩しいほどに見事な紅葉を思わず撮ったけど、小生の腕前がひどくて、なんだかしょぼくれた画像になっちゃった。

 まずは、トイレ(の廊下)と玄関との間に仕切りを設けるのが先決なのかもしれない。
 仕切り戸を設置するか、厚手の生地のカーテンを下げて、玄関から茶の間への廊下といったやや広い、且つ寒い空間と仕切ってしまうのがいいのだろう。

 などと、富山での初めての越冬を、どう果たすか、ない知恵を絞っているわけである。


参照拙稿:
 「冬座敷に隙間風が吹く

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