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2008/10/06

「ほうき星」じゃなく、「ほうき草」!

 朝、トイレのあと、読売新聞の朝刊を郵便受けから取ってくる。

 父はテレビを横目に新聞を読むのが何よりの楽しみ。食事の間も、気になる場面ではテレビを見遣るが、ほとんどずっと新聞に目を落としたまま。
 そんな父なので、朝刊を取ってくるのは父の仕事(?)なのだが、最近はあまり取ってこない。
 真っ先に開きたいだろうに。

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← 自宅の内庭にありあまっている鉢に植え替え、鎮座している「ほうき草」。別名、「コキア」。

 茶の間(居間兼食堂兼居眠りの間)の座卓の上に新聞を置き、テレビをつけ、そろそろ寒くなってきたのでエアコン(暖房)をオンにし、母の薬を用意し、お茶の準備をし、食事の準備(メニューを確認し、温めたり座卓に出したりするのは、両親が揃ってから)をし、場合によってはゴミ出し作業とあって、そのうちに父母がお出ましとなる。

 この頃は、朝刊をざっと目を通す頃になってやっと父母が寝室を出てくるような始末だったりする。
 寒くなると一層、この傾向は強まるのだろう。

 さて、朝刊の一面を見てちょっとびっくり。
 それは朝刊一面に「ほうき草」の紅葉の写真がデカデカと出ていたからだ。

 何に驚いたか。
ほうき草、真っ赤っか…国営ひたち海浜公園 環境 YOMIURI ONLINE(読売新聞)」での写真の紅葉の風景の見事さに?
 それもあるが、実は、一昨日、スーパーの店頭で(そこに花屋さんが出店している)「ほうき草」を一株、買ったばかりだからだ。

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→ 「ほうき草、真っ赤っか…国営ひたち海浜公園」(画像は、「ほうき草、真っ赤っか…国営ひたち海浜公園 環境 YOMIURI ONLINE(読売新聞)」より。) 「ほうき草」が、「「紅葉する草」として知られるコキア」だと初めて知った。詳しくは同上サイトへ。

 先日、母が家に花が欲しいというので、自転車を駆ってやや遠目の店へ行き、造花を十本ほど購入してきて、玄関や茶の間の出窓などに飾った。
 だが、母はお気に召さないよう。
 造花けぇ、だって。
 それより、家の庭から採ってきた、ほとんど雑草というべき野の花風な小花を数種類、寄せ集めした花瓶に、そして外に目を遣る。

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← 「ほうき草」を買った前日の夕焼け。日中、風が吹いていたので、空気が澄んでいる…ってことは夕景も綺麗だろうと、自転車を駆って近所の公園へ。

 なので、スーパーに出店している花屋さんで何かいい花はないかと物色したのだ。
 が、ピンとくるものがない。

 綺麗な花は並んでいるけど、けばけばしく化粧した商売女が媚を売っているようで(そういうのも大好きだが!)、その日のその時の気分にはマッチしなかった。

 そこへ何か奇妙な花…じゃない、草? のようなものがプラスチックの鉢にちんまり収まっている。
「ほうき草」と名札が付せられている。

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→ 「タンブル・ウィード(風転草)」 (詳細は、拙稿「サルガオセモドキに遭遇!」にて。)

 細長いような葉っぱが数知れず伸びて、高さにして三十センチほど…根っ子からだと四十センチほどだろうか、こじんまりしている。
 全体が卵型に刈り込まれていて(刈り込まれているのか、自然とそういう形になっていくのか、小生には分からない)、化粧をしない素の感じが可愛くもある。
 
 そのときはなぜかその植物に気が惹かれてしまった。
 気まぐれって奴である。

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↑ 夕景を撮った帰りに見かけた田圃。すっかり稲刈りも終わって、静まり返っている。ほんの数年前までは我が家にも田圃があった。きっとこんなふうな佇(たたず)まいだったのだろう。やがては、稲孫(ひつじ)も生えるのか…。

 綺麗とは思えないし、恐らくは花が咲くようでもない。
 別の日だったら、見向きもしなかっただろう。

 店員さんを呼んで訪ねたら、紅葉を愛でる植物だという。
 一年草だから、大きくなることはない。

 妙に気が合って(とっても、店員さんとではなく、その植物と、だが)その「ほうき草」を買うことに。
 店員さんの、家の中じゃなく、表に置きっ放しでも構わないってのが不精な小生には殺し文句だったりして!

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← 夕景を撮っていたら、足もとに気になる植物が。「エノコロ」だろうか。でも、逆光で風情が分からない。

 買物が自転車のカゴに一杯になっているので、新聞紙で包んだ「ほうき草」の鉢を手で抱えるように抑えながら帰宅の途へ。
「あっ、餌はどうしたらいいのか」なんて自転車を駆っている最中、疑問が湧いた。
「んっ、「餌」じゃない、「肥料」じゃん。ああよかった、店員さんに「餌」は何を与えたらいいでしょうか、なんて訊いていたところだった」なんて、一人で冷や汗を流していたりして。

 あとになって気がついたのだが、小生がある小説を書いた動機となった「サルガオセモドキ」をクルクルッと丸めたような植物のようでもある(「苔の花…スパニッシュモス」参照)。
 そう、「タンブル・ウィード」を何かの本で知って(その映像は西部劇などでよく目にするはず)、着想が湧いて一気に900枚の小説を書いたのだった(今はクズカゴでお休み中)。

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→ 今度はフラッシュを焚(た)いてパチリ。バッチリ?


参考:
ジョイフル本田|ほうき草」によると、「枯れた後の茎を束ねて「ほうき」に利用している植物」で、「夏はこんもりと生い茂り、秋にはまるで赤い珊瑚のように鮮やかに紅葉」するのだとか。
 さらに、「実は「とんぶり」と呼ばれ、「畑のキャビア」と言われるほどの珍味」なんだって!
 珍味 ? ! 紅葉してから食べるの? それとも緑のうちに食べたほうがいいの? って、食べるつもりはないけどさ。

コキア(ほうき草)アーカイブ ひまのベランダ畑」なるサイトには「ほうき草」の画像が多い。
 どうやら、花が咲くらしい ? !

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