富山はビーチバレー発祥の地? じゃなかった!
[本稿は、小生がいかに注意力や読解力が散漫かを示すような記事。やがては一定の理解に達するのだが、そのしどろもどろな手探り勉強過程のドキュメントのようなもの。よく読めば(聴けば)、勘違いは最初からだったと分かるのだが…。]
過日(12日)の夕方、仕事へ向う道すがら、車中でラジオを聞いていたら、富山はビーチバレー発祥の地だという話が出ていた。
小生、初耳。
その日の夜、仕事の最中にそんな話をしたら、そうだよと、あっさりと。
だから、富山の選手は大会でも好成績を残しているんだとも。
→ 「ビーチバレー用のボール」 (画像は、「ビーチバレー - Wikipedia」より。)
そうか、少なくとも富山の人間なら常識なのか。
昨日は野暮用で調べられなかったので、ちょっと時間が出来た今、ネットで情報を収集。
検索の上位に、「徳野涼子のBeach Life style ビーチスポーツ体験談 ビーチバレー編」ってブログの記事が浮上。
そのコメント欄に、誰かのコメントへのレスの形で、「そう、ビーチボールって富山県朝日町で始まったのよ」って。
ちなみに、徳野涼子なる人物は、知っている人は知っているだろうが(小生は知らなかった)、元プロビーチバレープレイヤーで、「アテネオリンピック2004 17位、2005年引退。筑波大学大学院体育研究科卒業。日本ビーチ文化振興協会理事」といった経歴の持主。
当の選手(経験者)にとっても、常識なんだ!
「富山県朝日町で始まった」!
富山びいきの小生、嬉しくなって、逸る心も抑えきれず、さらにネット検索すると、検索した時点では既に消滅(削除)している記事だが、「高知新聞ニュース■室戸で発祥ビーチボールバレー 仲良く25周年■」(2002年07月10日)なる情報をゲット。
一部、転記させてもらう:
「ビーチボールバレー」。砂浜で行うハードなビーチバレーとは違う。プーッと息を吹き込んで膨らませたカラフルなビーチボールを使うことからその名が付いた。老若男女が楽しめるこのスポーツ、実は室戸市が発祥の地で、今年で25周年。生涯スポーツとして似たような競技が全国に広まったが、同市のチームは「対外試合をしたことない!」。それは、なぜ…?体力づくりを目的としたさまざまな社会体育が盛んな同市。昭和52年に体育指導員らが「より気軽にかつ楽しめるスポーツを」と考案したのが「ビーチボールバレー」で、女性を中心に広まった。当時、多くの週刊誌や専門誌がニュースポーツを取り上げた。
しかし、室戸より2年遅れて54年に同様の競技を始めた富山県朝日町が“発祥の地”を名乗り、数百チームが集って全国大会も行っている。
バドミントンのコートを利用するのが一般的だが、室戸が3人制なのに対し、富山など全国に広まったのは4人制。ふわふわのビーチボール(直径27センチ前後)を使用するのは全国共通だ。
しかしただ一つ、室戸独特のルールがある。(以下略)
上記したように、6年前の記事なので、室戸市では31年目を迎えていることになるのか。
ともかく、その室戸市もやや口惜しくも、富山(朝日町)のビーチバレーの普及という意義を認めざるを得ないのだろう。
そうか、富山・朝日町がビーチバレーの発祥の地だったのか。
そういえば、何処となくかの浅尾美和選手に親近感を感じていたわけだ…って、単にミーハーなだけか。
と、ここまで書いてきて、ふと不安になった。世の中にはビーチバレーを知らない人も居るやもしれぬ。
「ビーチバレー - Wikipedia」によると:
バレーボールから派生した球技の1つである。砂浜にネットを張ったコートで、2人1組のチーム同士で対戦する。アメリカ発祥のビーチスポーツで、1996年のアトランタオリンピックよりオリンピックの正式種目となった。
おりょりょ! 富山(朝日町)の文字が見えん。
代わりに、「ビーチバレーは1920年代はじめ、アメリカ、カリフォルニア州サンタモニカのビーチレジャーとして始まったのが発祥とされる。その後、ヨーロッパに伝えられ、1927年にはフランスのヌーディストビーチにおけるレクリエーションとして親しまれた」なんて記述に胸(というか腰の辺り)がジンと熱くなったりして。
← ビーチボール公認球 (画像は、「ビーチボール公式サイト」より。)
それでは、ビーチバレーは富山県朝日町が発祥の地というのは、眉唾モノのガセネタなのか。
小生の懸念・杞憂を吹き飛ばすかのような記事が見つかった:
「バレーボール - Wikipedia」
その「派生してできたスポーツ」なる項の「ビーチボール」の項に、「富山県朝日町発祥。ビニール製のビーチボールで行う。4人制でバドミントンコートを使う」とあって、堂々、富山県朝日町発祥という文字が燦然と輝いている。
…んん? 「ビーチボール」? 「ビーチバレー」じゃなく? 「ビーチボーイ」じゃないのは分かるとして。
訳が分からなくなってきた。
早速、「ビーチボール - Wikipedia」へジャーーンプ!
ドテッ! イテテ。飛ぶもんじゃないね。
「ビーチボール(Beach ball)とは、薄い塩化ビニル樹脂でできたボールのこと」で、「ビーチボール競技」とはが、説明されている:
バレーボールとバドミントンのルールを基に、ビーチボールを用いた競技が存在する。誰でも容易に参加できるよう工夫されていることが特徴。この競技は、富山県朝日町が発祥の地であり、北陸自動車道の走行車線の脇にはスイカ形ビーチボールのモニュメントが付いた発祥地を記す看板が立っている。
もしかして、富山県朝日町が発祥の地ってのは、「ビーチボール競技」のことであり、「ビーチバレー」は、やはり、「アメリカ、カリフォルニア州サンタモニカのビーチレジャーとして始まったのが発祥」と理解すべきなのか。
それが、いつかしら、ビーチバレーとビーチボール競技とが混同されて、ビーチバレーは富山県朝日町が発祥の地と誤解されるに到ったのか。
→ 「ビーチボール」 (画像は、「ビーチボール - Wikipedia」より。) 冒頭のビーチバレー用のボールとは随分と違う!
実際、上で示した転記文にも、「ビーチボールバレー」。砂浜で行うハードなビーチバレーとは違う。プーッと息を吹き込んで膨らませたカラフルなビーチボールを使うことからその名が付いた」とはっきり書いてある。
徳野涼子さんのブログにも、よく読めば、「ビーチボールって富山県朝日町で始まったのよ」とある。決してビーチバレーは、という話ではないのだ。
競技する場所も、「ビーチバレー」は、その名の通り、ビーチ(砂浜)で、「ビーチボール(バレー)」は、体育館などでやる屋内での軽めのスポーツなのである。
富山県朝日町がビーチバレーの発祥の地ってのは、小生の聞き間違いで、ビーチボールの発祥の地ってことなのだろう。
そもそも、「ビーチボール競技」って、「ビーチボールバレー」ってのが正式な名称のようで、紛らわしい。
ああ、よかった。ちゃんと調べて。
でないと、自慢げにビーチバレーは富山の発祥なんだって、言いまわっていただろうし。
あああ、でも、急に浅尾美和選手が遠くに霞んでくるようになった。やっぱり、最初から縁がなかったんだ。クソッ!
「日本ビーチバレー連盟公式サイト」
「ビーチボール公式サイト」
ここでは参照しきれなかったが、「ビーチバレー選手、なぜビキニ? 」(エキサイトニュース)って記事は、健康な男性なら興味を持つかも。
少なくとも建前上は、男の助平心を満たすため、ではないようだが…。
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コメント
自分もビーチバレーとビーチボールバレーを同じのものと思っていましたが、自分が競技に参加するようになり、違いを知りましたが、
昨日新たな発見をしました。
ビーチボールとビーチボールバレーが違うことに気づき、ビーチボール公式サイト、日本ビーチボールバレー協会、を見比べました、バレーが付くのと付かないのとでは、ルールやボールの大きさ、はたまた発祥地が違ってました、付かないほうが富山発祥地で付くほうが広島発祥となってました、高知の室戸は広島より先なんでしょうか。
投稿: ビーチ好き | 2011/09/02 13:30
ビーチ好きさん
元祖、何事も、一番か二番手以下かでは大違い。
どの町も、わが町の売り物が何か、あるかどうかは、町の活性化には死活問題。
不況の今だと、尚更ですね。
そうそう、商店などであれば、本家、老舗、本舗、元祖を名乗りたがるのも、売りとなるからでしょうし。
それはそれとして、ビーチバレー、実戦を見たいものです。
投稿: やいっち | 2011/09/08 21:56
二十数年前、2年間だけ富山に勤務していました。
着任するなり同僚に、女子社員たちが「ビーチバレー」の試合をするので見に行きましょう、と言われ連れていかれました。
湘南風のしゃれたスポーツをやっているんだな、と感心し、同僚について行くと、ビーチではなく、なんと体育館に連れていかれ、目に飛び込んできたのは、ママさんバレーの光景、しかもボールは大きなビーチボールでした。
あっけにとられましたが、富山で言う「ビーチバレーボール」はそれだったのです。
北陸線に乗ると、朝日町の国道沿いに、「ビーチバレーボール発祥の地」と大きく書かれた看板が立っていました。
それから何年も経って、同じ「ビーチバレーボール」の名称で表すものが違うのはよくないので、富山のほうは「ビーチボール」に名称を変えることにした、という新聞記事を東京で読みました。全国的に話題になっていたのですね。
さらに数年経った後に、「ビーチボールバレー」という名称に落ち着いたようです。
投稿: 富山を離れて二十数年 | 2015/08/16 22:40
二十数年前、2年間だけ富山に勤務していました。
着任するなり同僚に、女子社員たちが「ビーチバレー」の試合をするので見に行きましょう、と言われ連れていかれました。
湘南風のしゃれたスポーツをやっているんだな、と感心し、同僚について行くと、ビーチではなく、なんと体育館に連れていかれ、目に飛び込んできたのは、ママさんバレーの光景、しかもボールは大きなビーチボールでした。
あっけにとられましたが、富山で言う「ビーチバレーボール」はそれだったのです。
北陸線に乗ると、朝日町の国道沿いに、「ビーチバレーボール発祥の地」と大きく書かれた看板が立っていました。
それから何年も経って、同じ「ビーチバレーボール」の名称で表すものが違うのはよくないので、富山のほうは「ビーチボール」に名称を変えることにした、という新聞記事を東京で読みました。全国的に話題になっていたのですね。
さらに数年経った後に、「ビーチボールバレー」という名称に落ち着いたようです。
投稿: 富山を離れて二十数年 | 2015/08/16 22:44