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2008/09/13

日本の国民って、マゾなの?

 10日に告示された自民党総裁選に立候補した石原伸晃元政調会長(51)、小池百合子元防衛相(56)、麻生太郎幹事長(67)、石破茂前防衛相(51)、与謝野馨経済財政担当相(70)の5氏は同日午後2時から東京・永田町の自民党党本部でそろって共同記者会見に臨んだ。
 たまたま時間が若干、都合が付いたので観ようとチャンネルは合わせたのだが、すぐに切り替えた。
 退屈。コップの中の嵐…ですらない。

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→ 過日、日頃、お世話になっている方が肺炎になったということでお見舞いへ。40度以上の熱。小生の気持ちを反映してか、やや暗い画像。

クローズアップ2008:自民総裁選スタート 敵は民主? 論戦低調」なる記事にもあるように、及び腰の<論戦>で、民主あるいは小沢一郎民主党党首を意識しての発言ぶり。

 それどころか、経済政策についても、党分裂を懸念してか、総選挙を睨んでか、持論を丸く角を削いで、無難な政策を打ち出しているように思える。
 総裁になってトップになっても、選挙管理内閣を一時的に維持するだけに終わるのではという危機感…恐怖感を抱いているようにすら思える。

 自民党は、安倍晋三前総理や福田康夫現首相と政権を二代に渡って投げ出した。
 あるいは投げ出すようなトップを(政権の内輪の談合で)選んだ。

 二世議員(出自が閨閥)の潔さ…じゃなく、無責任さ。自分が傷付くことを何より怖れ、支持者やまして有権者・国民のことなど眼中にない。
 一時的にトップの座を降り、政治家として延命を図ったように見えてしまう。

 仄聞するところ、先のことは分からないが、今のところ麻生太郎幹事長の優勢が伝えられているようである。
 またまたこれまでにましてお坊ちゃま議員が自民党の、いや日本の政権の中枢のど真ん中に居座ることになる。

 ちなみに、安倍晋三前総理は、「親族に政治家が多く、父方の祖父の安倍寛(元衆議院議員)、母方の祖父の岸信介(第56・57代内閣総理大臣)、大叔父の佐藤栄作(第61 - 63代内閣総理大臣)、父の安倍晋太郎(元外務大臣)、弟の岸信夫(参議院議員)などがいる。妻は森永製菓社長令嬢の安倍昭恵」とか。
 
 福田 康夫現総理は、故・元福田赳夫氏の長男であることは言うまでもない。

 では、麻生太郎候補はというと、「名門一家に育ち、麻生財閥の元社長であ」り、そもそも「麻生家は、宇都宮氏の流れを汲む麻生氏の一族とされている」のである。
 閨閥・門閥の一部を示すと、「吉田茂元首相は祖父、加納久朗子爵は祖母・夏子の兄。牧野伸顕伯爵、自由民権運動の闘士竹内綱は曽祖父、明治の元勲大久保利通、三島通庸子爵は高祖父にあたる。妻は鈴木善幸元首相の三女」…。
 眩いばかり。
 麻生氏の「部落差別発言」や「アルツハイマー」言動など、差別的言動は有名であろう。眼が潰れそうな、心が傷むような発言ぶり。

 そういえば、小泉純一郎元総理大臣にしても、横須賀という都会出のお坊ちゃまだった。地方の疲弊など知らん顔の人。

 では、民主党の(次期)党首である小沢一郎氏はどうかというと、やはり父が政治家であり、遠からぬ親戚に有力政治家がいるなど、お坊ちゃまであることに変わりはない。

 言うまでもないことだが、二世だから最初からダメってことはない(はずである)。
 父や周囲の者の薫陶を受けて、早いうちから責任や使命を自覚することもある(と思いたい)。

 それにしても、日本はどうして二世・三世議員が国会議員の多数を占めるようになったのか。
 しかも、枢要な立場に立つ可能性も、二世・三世だったりする。
 でなかったら、官僚出身。
 官僚出身なら叩き上げの可能性も?
 でも、悲しいかな学歴と出自(財産など)との相関関係は否定できないように思える。
 家に書物が溢れていて、勉強する静かな環境があり、音楽や美術などに接する機会もあり、知人に教養人が多いなどとなると、学校に上がる前から競争の上では差が大きくついてしまっている。
 
 要は、そんな動脈硬化を起こしている社会に日本がなってしまったということなのか。
 強い者はもっと強く、弱いものは、徹底して踏み付けにされる。
 搾取社会だなんて、古臭い文言を持ち出したくはないが、小林多喜二作の『蟹工船』(新潮文庫)が今年、40万部が増刷されたと聞くと、小生ならずとも世の中の現況を示す現象と思うしかない。

 強い者がもっと強くなって、経済体制が強まり、競争力が増して、経済が活性化して、その余禄を弱者が受け取る、なんて夢のようなシナリオは、全くの夢・幻だったことが歴然とした。
 カネも権力も権威も何もかもが一極集中し、その裏で疲弊する一途の大多数の国民という構図が、この傾向の強まりという形で明らかになってしまっている。

 それでも、民衆心理なのか、二度あることは三度あるなんて、夢にも思わず、またまた二世(三世)のお坊ちゃま議員さんをトップに抱こうとしている我が日本。
 赤信号、みんなで渡れば怖くない、みんなで沈没しましょう、ということなのだろうか。
 もう、国民自身が自棄になっているのかもしれない。

 二度あることは三度ある……。
 安倍晋三前総理や福田康夫現首相と政権を二代に渡って投げ出したように、麻生候補がトップになって、例えば、漫画の本を読む時間がなくなったから、といった理由で政権を、つまりは国民を放り出すってことはないのだろうか。
 二度あることは三度ある
 仏の顔も三度までという諺がある。
 麻生氏がトップになり、政権を放り出して、やっと仏たる国民も目覚める…ってことを期待するしかないのか。
 でも、それでも目覚めないような気もする。

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← お医者さんに進められて服用した漢方の薬が原因だったとか。幸い、快方に向かっていて、手料理など出してもらった。画面も日が差してやや明るめに!

 小林多喜二作の『蟹工船』では、「情け知らずの監督者である浅川は、労働者たちを人間扱いせず、彼らは懲罰という名の暴力や虐待、過労と病気(脚気)で倒れてゆく。初めのうちは仕方がないとあきらめる者もあったが、やがて労働者らは、人間的な待遇を求めて指導者のもと団結してストライキに踏み切る」となるが、今の国民にストライキを打つヴァイタリティや覇気があるのだろうか。

 それとも、お坊ちゃま議員が政権を投げ出すのが当たり前の光景になって、国民みんなが投げ槍になってしまう…とか。
 でまた、小泉純一郎元総理大臣のような、あるいはよりヒステリックなトップに引きずられるのを待望する…。
 そしてまたお坊ちゃまに飽きられた玩具(おもちゃ)みたいに踏みつけにされ捨て去られる!

 日本の国民って、マゾなの?

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コメント

「小林多喜二作の『蟹工船』(新潮文庫)が今年、40万部が増刷」- また日本共産党入党者の急増など伝えられますが、同様な社会格差拡大による現象はドイツも同じです。ただ、「ストライキを打つヴァイタリティや覇気」となると、労働組合以前の失業者など弱者に社会のしわ寄せが負担として掛かって来ているのでそうした行動としては表れ難いのです。

そもそもそうした弱者を十分に受け入れるだけの器はプロレタリアート政党にはなかったので、民族主義や極右へと傾いたのですが、最近の傾向は少し違いますね。精々「丸山真男をぶん殴る」という荒唐無稽な幾らか文革思想に似た声にしかならないようですね。

その理由は分かりませんが、日本のネット社会においても安部政権までは俗に言う「ネット右翼」が元気でしたが、最近はなぜかそう言う主張が影を潜めて来ましたね。日本語BLOGの中では私などが極右になってきましたから。

投稿: pfaelzerwein | 2008/09/13 15:03

pfaelzerweinさん

経済を突端とするグローバリズムは、アメリカの真似をしたがる日本では、社会の(貧富などの上での)二極化という現実となっているようです。
ストライキなどは、確かに弱者への皺寄せになる(ぞという脅し?)懸念に現実性があって、覇気は別にして、実施しづらいのでしょうね。

鬱屈した憤懣のはけ口が見出せず(攻撃のターゲット…弱者の中の弱者)、且つ、全体的に内向きな傾向が強まって、ネット右翼さえも力を持てず、秋葉原事件などのように、捻じ曲がった形で情念が噴出してしまう。

テレビなどではコント(一発芸)が全盛のようですが、犯罪の形を採ると秋葉原ってことなのでしょうか。

社会も何も全体を見通すなんて、専門家にもできないことを素人ができようはずもなく、一層、どんな方面にどんな形でなのか分からないけれど、突出した理解不能な形での事件が散発的に発生しそう。
…尤も、監視社会にあっては、ニキビほどにも現象となって現れ難いのかもしれない。
八方塞をロートルもですが、若い人は一層、実感として抱いているような気がします。
白い闇ってことをつくづく感じるのですが。

pfaelzerweinさんの、「どやしつける」って営為。
年輩層は、意地でも意見を表明し、多様な意見のありえること、あることを示さないといけないのかもしれないって思います。

投稿: やいっち | 2008/09/13 17:04

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