銭湯へ!
銭湯へ行った。近所の銭湯。懐かしの銭湯。
小生が中学か高校の頃、その銭湯へ通ったものである。
小学生のある時期までは、家の裏庭、台所や隣接する茶の間の出窓の直下にドラム缶だったか(小生はドラム缶の風呂に入った記憶があるのだが、家人はそんなものはウチにはなかったという…)、大きな岩を刳り抜いて、底に板を敷いたような即席のバス(?)があって、そこに漬けられるのが入浴だった。
→ 「江戸東京たてもの園に移築された子宝湯の入り口」 小生が昨日、行った銭湯はここではありませぬ。(画像は、「銭湯 - Wikipedia」より。)
漬けられるのが入浴だった…。そう、お風呂が嫌いだった。面倒だった。漫画の本を読んでいたかったのだ。
小学生の低学年の頃までは、時には姉に連れられて銭湯へ通っていたようだ。
(記憶力がよければ、女風呂に入浴していた当時の光景が思い浮かべられるはずなのに、全然、駄目。我ながら情けない!)
その後(多分、学生時代)自宅に立派な浴室が出来たし、そもそも高校で郷里を出たので、郷里の銭湯通いは無くなった。
だよね。自宅にあるし、年に数回の帰省は一泊か二泊なので、銭湯へ行ってのんびりっていう発想は生まれなかった。
銭湯通いは学生時代の最初の二年と、フリーター時代には続いていた。
80年以降は、自室に浴室のある部屋住まいが続いたので、銭湯へ行く意味がなくなった。
それでも、月に何度かはゆったり気分を味わいたくてお風呂屋さんへ。
さて、小生が35歳の頃、お肌の曲がり角を迎えた。
また、肌に白癬菌に因ると思われる白い黴(?)が生え、原因を考えた。
小生、入浴の際、シャンプーで頭髪を洗うことと垢すりで体の垢を擦るのが楽しみであり主たる目的だった(無論、湯船に浸かることが一番だが)。
その垢すりがやり過ぎで、肌を傷めていたことに思い至った。
一旦、考えると極端に走る小生、入浴自体を止めることにした。
以来、今日に到るまで、自室での入浴は控えるようになった。
銭湯へも通わない。
でも、不潔って思わないで欲しい。
シャワーは冬でも二日に一度、夏なら毎日、浴びてきた。
要所要所は手先を使って、丁寧に洗う。
いつでも、OKよ! である。
← 「番台」 昔の番台はこうだった。運がよければ女風呂も覗けた(逆もまた大いに真である)! 小生が行った銭湯では、今は、番台はロビーにある。(画像は、「銭湯 - Wikipedia」より。)
35歳の途中から銭湯通いを止め、シャワーだけで体を洗う小生のシャワーライフ。
以後は、東京在住時代、何かの折に友人に伊香保や四万や箱根や水上辺りの温泉に誘われた時、仕方なく温泉宿のお風呂に入る。
友人が入るっていうから、余儀なく。
せっかくの温泉なんだからお風呂に入らなきゃって。
が、小生に言わせたら、せっかくの温泉なんだから、ひたすらのんびり、だらーりしたい。入浴も面倒なのである。
その友人の温泉への誘い、最後は05年の暮れだったはず。
つまり、それ以来、入浴はしていないということである。
今春(冬の終わりというべきか)、事情があって帰郷した。
せっかくだから富山の銭湯に入りたい。
自宅にはちゃんと浴室はあるのだが。
父母は体の都合もあるので、父がせいぜいシャワーだけ。
その父も体調が思わしくなく、今では浴室のバスはクモなどの巣になりかけている。
まあ、巣を掛けても、窓は滅多に開かないし、獲物はないから、巣はただの飾りとなるしかない。
小生も自宅の浴室はシャワールームとしての利用がメインである(洗濯場でもあるが)。
→ 「柘榴口つき銭湯」 運がよければ番台から女風呂も見えた…といっても、こんな光景が見えたわけじゃない。(画像は、「銭湯 - Wikipedia」より。)
帰郷して四ヶ月あまり。
そろそろ落ち着いてきた。
やるべきことは日々、怠りなくやっているつもり。
そろそろ自分にご褒美というわけではないが、ちょっと気分転換もいいのではと思ったのである。
その銭湯のある町は、昔は到る所で泉が湧き、その水を沸かした湯治場が江戸・明治の頃、栄えていたとか。
このお風呂屋さんも、この湧き水を使っているとか。
さて、行った銭湯で驚いたことが幾つか。
番台から女風呂が覗けなくなっている! ってのは、別儀として、番台に座っている小父さんが、懐かしい!
凡そ三十年の昔、あの番台に座っていたあの小父さんじゃないか。
健在だったのだ。
顔や表情があの頃のまま。
若い。当時も六十歳ほどに見えたが、今も六十歳ほどに見える。
若い頃から老けた顔だったということか。
三十年以上、一貫して六十歳の雰囲気を保つって、凄いことじゃないか。
……もしかして代替わりしているのだろうか。
それにしては、顔や雰囲気が先代と瓜二つ、そっくり過ぎる。
← 「富士山のペンキ絵。江戸東京たてもの園」 こんな書き割り風のペンキ絵を楽しみにしていたけど、味気ない模様が施されているだけだった。(画像は、「銭湯 - Wikipedia」より。)
銭湯でガックリしたこと。それは、入浴料金の高さ。しかも、「6月5日(木)より 料金改定されました。 大人370円 から 400円 へ」だって。
ああ、銭湯に入る前に頭がのぼせそうじゃ。
銭湯で驚いたこと、嬉しかったこと二つ目は、小生の体重。
小生、日記などでベルトの穴、二つ分は帰郷して四ヶ月のハードな日々(炊事・畑・庭の世話・仕事など)で痩せたと書いてきた。
実は、思い切って銭湯へ行ったのには訳があった。
一つには、朝も早(はよ)から町内会による児童公園の草むしりという行事があって、未明まで仕事していて眠いのに、せっせと草むしりしてきて、汗をタップリ掻いたこともある。
が、メインの動機は、体重を測りたかったのである。
測ったらどうだったか。71キロあまり。
昨年の11月の会社での健診では81キロほど。
多分、十年来、80キロから83キロの間をウロウロしてきた。
今年二月末の帰郷時は81キロから動いていないはず。
ってことは、3月から今日までの四ヶ月あまりで10キロ、痩せたってことになる!!!!
ダイエットは何もしていないのに!
銭湯で入浴して汗を掻き、ついでにサウナ(スチームバスらしい。昔はなかった)に入ってたっぷり汗を流したから体重が減ったわけじゃない。
だって、入浴する前、更衣所で体重計を見つけ、さっそく体重を測ったから、体重が71キロあまりってことは入浴する前に分かっていたから。
サウナの利用でもっと減らないかなって期待したけど、あまり減らなかったね。
他にちょっとガッカリなこと。
銭湯に付き物の壁面の書き割り風な絵がなかったこと。
タイルで絵らしきものはあったけど、ただの冴えない模様に過ぎない。
↑ 一昔前の女風呂の光景は、こうだったのだろうか。若い頃は「三助」(差別用語かも)という職業に異常に興味を抱いたことも。興味のある方は、「江戸浮世風呂」へ!
ちょっとガッカリなことは他にもあって、それはビン入りのコーヒー牛乳が番台前のロビー(休憩所)の売り場になかったこと。
脱衣所に何かクーラーボックスでもあって、その中にあったのだろうか。
脱衣所で、風呂上りに冷たいコーヒー牛乳を腰に手を当ててグイッグイッと飲み乾したかった。
まあ、なんだかんだあっても、とにかくやっぱり銭湯はいい!
だからって、今回のお風呂が銭湯通いの再開の契機になるのかどうか、今は分からない。
ただ、たまーに通って、体重を測りたいとは思っている。
[本稿は、13日の夜に書いた日記に加筆し画像を加えたもの。 (08/07/14 記)]
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