「葛」のことグズグズと
「葛湯から古代を想う」にて、「葛湯」「葛飾」「葛西」と、「葛(くず)」繋がりの雑文を書いたことがある。
→ 桜瀬琥姫(Kohime Ohse)『葛之葉姫』 (画像は、「桜瀬琥姫-葛之葉姫の販売、買い取りは絵画専門店アートひろばへ!」より) 「葛之葉姫」とは、安倍晴明の母。
ことに「葛飾」「葛西」の「葛」繋がりについては、以下のように書いたまま、頓挫してしまっている:
「葛西」とか「葛飾」という地名に「葛」が用いられたのは、古代において「葛」その地において印象的だったからなのだろうか。それとも、「中国では、「葛」の名前で呼ぶ」ことからして、朝鮮半島を含む大陸からの渡来人が土着した名残なのだろうか。
あるいは、「やせ地にも育ち、土砂が雨で流されるのを防ぐ働きがあるので、砂漠の緑化に使われる」ということで、「中国の砂漠に日本のクズを植える努力が鳥取大学の遠山先生を中心に行われた」というが、関東ローム層という火山灰の多い、痩せた地には葛が育ちやすかったのでもあろうか。今は根拠が何も得られていないので、ただただ想像を逞しくするしかない。いつかまた、古代や中世の葛飾近辺の「葛」をテーマとして採り上げてみたい。
とうとう何も調べることもできないうちに東京を離れてしまった。
過日、「葦」の周辺を巡って若干のネット散策をしたこと、さらに草むしりで悪戦苦闘して、人の手が入らないと何処までもその強靭な生命力・繁殖力で以て繁茂しゆく凄まじさのほんの一端であろうと実感したことでもあり、繁殖力では他の多くの植物にひけを取らないと思われる「葛」をテーマに少しだけあれこれメモってみたい。
上記したように秋の七草の一つでもある「葛」を巡っては、「葛湯から古代を想う」にて既に雑多なことを脈絡もなく書き綴っている。
まずはどんな植物だったか、画像で見ておこう:
「葛 (クズ)」
「クズ(葛)」
いきなり余談から入るのも何だが、これも小生流である。
(話がグズグズにならないうちに、「Botanical Garden くず」なんて素敵な頁を紹介しておく。)
「クズの蔓は長いことから、切り取った蔓部が乾燥して固くなる前に編むことで、籠(かご)などの生活用品を作ることができる」という。
もしかしてここから「屑籠(クズカゴ)」という名称が生まれたのだろうか(「“くず”のつるでかご作り」参照)。
← 『国芳画美人大日本六十余州之内和泉葛の歯狐の精』 (画像は、「Yahoo!オークション - 昔浮世絵木版画 国芳画美人大日本六十余州之内和泉葛の歯狐の精」より)
これまた余談だが、「派手な成長ぶりを買われ」、北アメリカでも持て囃されたが、その結果:
原産地の中国や日本以上に北アメリカの南部は生育に適していたため、あるいは天敵の欠如から想像以上の繁茂・拡散をとげ、有害植物及びに侵略的外来種として指定されたが、駆除ははかどっていない。なお、葛の英語名は日本語から「クズ[kudzu]」である。近年ではアメリカ南部の象徴的存在にまでなっている。
日本の在来種のタンポポなどが、アメリカ渡来のタンポポに駆逐されてしまっているが、逆のケースもあったのかと、妙なところで溜飲が下がったりして。
さて、本題である。
「クズ - Wikipedia」のなかに下記の記述がある:
荒れ地に多く、人手の入った薮によく繁茂する。かつての農村では、田畑周辺の薮に育つクズのつるを作業に用いた。そのため、クズは定期的に切り取られ、それほど繁茂しなかった。しかし、刈り取りを行わない場合、クズの生長はすさまじいものがあり、ちょっとした低木林ならば、その上を覆い尽くす。木から新しい枝が上に伸びると、それに巻き付いてねじ曲げてしまうこともある。
「古代や中世の葛飾近辺の「葛」をテーマとして採り上げてみたい」と書いているが、「葛飾の地名は非常に古く、奈良時代に作成された戸籍帳の中ですでに確認される」し、「たのしい万葉集 万葉集 葛飾(かつしか)を詠んだ歌」に見られるように、「万葉集には下総の国、葛飾を歌った歌が10首ほどあ」るという。
後が続かない。
文末がグズグズになっちゃった。
いつか続きを書きたいものだ。
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コメント
吉野本葛を五キロほど食べようと思ってます。今日も葛餅にしましたが、砂糖が足りなかった様です。
夏の間、葛きりなどにして毎日食していると直ぐに無くなってしまいそうです。
投稿: pfaelzerwein | 2008/05/08 02:38
pfaelzerwein さん
吉野本葛!
どう、調理したものか、見当がつかない。
やはり、ワインに限らずお酒好きな方は趣向も違いますね。
葛切り、ずっと昔、お袋が作ってくれて食べたような。
今は、小生が作る立場にあるのですが、手の込んだもの、素材から献立を考える必要のあるモノは、つい敬遠して、出来合いのものを買って済ましてしまう。
どうも、料理するセンスが(も)ないようです。
投稿: やいっち | 2008/05/08 10:05