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2008/03/09

富山……佐伯有頼そして立山

 晴れて(?)富山県人・富山市民となった。
 なので富山関連の話題が自ずと増えていくものと思う。
 今日は、富山といえば立山、立山といえば佐伯有頼(さえきのありより 676年頃 - 759年?)ということで、佐伯有頼に付いて若干のことを自分の勉強のためにもメモしておきたい。

Image52

→ 立山曼荼羅『相真坊B本』(個人蔵) 芦峅寺系 形態:紙本4幅 法量:150.0cm×216.5cm(内寸) (画像は、「立山曼荼羅の解説 富山県[立山博物館]学芸員 福江 充」より。「立山信仰と立山曼荼羅の解説」なる頁が充実している。)

 佐伯有頼でネット検索すると、筆頭に「佐伯有頼 - Wikipedia」なる頁が出てくる。
 冒頭には、「佐伯有頼(さえきのありより、 676年頃 - 759年?)は、飛鳥時代の越中の国司、佐伯宿禰有若の息子。霊示を受け、神仏習合の一大霊場である立山を開山したとされる。出家して慈興と号す。」とある。

 が、富山県人なら、そして立山(・黒部)を旅行したことのある方なら、必ずと言っていいほど「白鷹伝説」を観光バスのガイドさんなどから耳にしたことがあるものと思う:

有頼が父の白鷹を父に無断で持ち出し狩をしていると、白鷹は急に現れた熊に驚き逃げてしまう。有頼が矢で熊を射ると、熊は血を流しながら逃げていった。洞穴の中へと続く血の後を見つけ、弓を構えて中を伺うと、そこに居たのは矢を射立てられた阿弥陀如来であった。嘆き悲しむ有頼に向け阿弥陀如来は、白鷹もまた立山の神の化身で有頼を導くための使いであり、僧になりこの山を開くよう告げた。立山の為に生涯を尽くすことを誓った有頼は直ちに下山し父頼若にこの事を告げると、出家し名を慈興に改め、立山開山の為に尽力した。

 小生にしても、幾度か立山方面へ行ったことがある。
 遠足で、友人らとの旅行で、家族など身内同士で。
 若い頃は、左の耳から右の耳へと素通りするばかりだったが、35才前後から古代史に関心を抱くようになったこともあり、では郷土の歴史はどんなものかと遅まきながらメモするようになってきた。

 この数年のうちに書いた小文の一部を示しておく:
善知鳥と立山と
二上山のこと山窩のこと
富山と義経、そして平家伝説…
越中立山と万葉集

 小生が、最後に「白鷹伝説」を聞いたのは、身内同士で「立山黒部アルペンルート」をバス旅行した時だった。
 その時の旅のことは、佐伯有頼には言及していないが、「富山関連記事:猫又ダムで雪崩」の冒頭付近にメモした。

 佐伯氏については、「佐伯有頼 - Wikipedia」に「立山・剱方面の山小屋経営者や山岳ガイドには、有頼の末裔の家系伝承を持つ佐伯姓の人物が多い」とあるが、少なくとも富山県民(の一部)は、「佐伯」という苗字を見聞きすると、幾分(大袈裟に表現すると)居住まいを正そうかな、とか、そうでなくても耳をダンボにしがちなような、そんな気がする。
 尤も、古代史好きな小生のゆえの思い入れがあるからかもしれない。
 しかし、全国にどれほどの佐伯姓の方が居られるのか分からないが、富山に関係する人で佐伯姓となると、まあ、気になるわけである。

 例えば、下記のような頁がある:
平成14年度 春季特別企画展 「探検!立山曼荼羅…親子で親しむ立山開山伝説…」
 その「趣旨」の冒頭に下記のようにある:

 かつて富山では、立山開山の佐伯有頼に習って、男子は立山に登ってはじめて一人前の若者として認められるという風習があった。富山で、立山登山を成人儀礼として考えるようになった理由はどこにあったのだろうか。立山曼荼羅にその理由の一端が描かれているのではないか。

「立山曼荼羅」については、拙稿がある:
地獄絵をよむ…美と苦と快と
三途の川のこと
三途の川と賽の河原と

Sdsc012491

← 郷里の家から直近の浜辺より立山連峰を望む。数年前の正月に帰省した折に撮ったもの。

 有磯海立ちし山々仰ぎ見ん

 要するに、佐伯有頼と立山とは(富山の人間にとっては)、切っても切れない関係にあるということ、そして郷土の誇りでありシンボル的存在である立山に、多くの話題が連なっていくことなのである。

 立山は、郷土に知名なものの乏しい中、誇るべきものであり、思い入れも深まろうというもの。
 小生もつい先日、「池大雅と富山」をアップしたばかりである。
 池大雅は、(多分)立山に登り、立山を描いてくれているのだ。

 冒頭に掲げた画像に付したコメントにあるように、下記の頁が「立山曼荼羅」そのほかに付いて充実している:
立山信仰と立山曼荼羅の解説」(富山県[立山博物館]学芸員 福江 充)

                            (08/03/05作)

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コメント

立山、佐伯姓、有磯海、魅力的なキーワードがいっぱいで、惹きこまれました。
立山曼荼羅も素晴らしいですね。

こんな素敵な所に住んでおられるやいっちさんが、心底、羨ましい!

投稿: 雫 | 2008/03/09 13:26

雫さん

読んでくれてりがとう!

富山のこと、いろいろ調べていきます。

調べ甲斐がりそう!


投稿: やいっち | 2008/03/09 20:22

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