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2008/02/18

お引越し

[過日の日記(備忘録)より]

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← 引越し作業三日目にして片付けもようやく先が見えてきたような。

引越しの準備に大童の日々である。

とりあえず田舎のほうは受け入れ態勢が(不満はあるが)完了。
次は東京のほうに取り掛かる。

今の住居に十七年。東京では三十年。郷里を離れての生活は合計で三十六年である。
長年の垢も溜まろうというもの。

引越しの度に取捨選択し捨ててきたつもりでいたが、やはり堆積するほうがずっと多い。
今回のように郷里に戻るとなると、一層厳しい取捨選択を迫られる。

むしろ残すものは何かの決断を迫られる、もっと言うと生きる価値観そのものが問われているということなのだろう。

馬齢を重ねた者であっても何事もやり尽くした人であっても事情は同じなのではなかろうか。心情はまるで違うだろうけれど。

本は大半を処分した(それでも百冊ほど残った)。この四年は買うこと自体を控えてきたし。
本がないと書棚も要らない(勿体無いので郷里に送り、モノ要れとして使うつもり)。
ベッドも捨てる。古い原稿類も廃棄。家電はほとんど傷物だし田舎にあるので廃棄(ミニ冷蔵庫と掃除機、空気清浄機などが安泰)。

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→ 『ちくま日本文学004 尾崎翠』(ちくま文庫 筑摩書房) 今、読んでいる。といっても、作業に追われ、就寝前に十頁も読めないが。それでも、尾崎翠ワールドに眩暈しそう。

衣類は着られるものは冬物に限り残す(田舎は寒い)。それでも、廃棄の対象となった衣類は山のよう。

机も立派なものなので温存(田舎では中学の頃から愛用してきた机を今も使っている)。

ハードでギリギリ何が残るかを問い詰めると日記類だろうか。パソコンの中のデータ類も温存したいもの(但しサンバなど画像データ類はパソコンの不具合のために死蔵となりそう。サンバについては、撮り溜め現像したものの多くは関係者に提供したので画像データ類のニーズはないだろう)。

捨てるといっても置物なども多くは思い入れのあるものばかりである。
他人にはガラクタに過ぎないのだとしても。

年を取るとは垢を身に帯びること。でも同時に捨てることを学ぶことでもあるのかもしれない。捨てるとは、分かれること去ること失うこと傷付くことの一切なのだとして。

〔パソコンが不調で、これだけ書くのに一時間半を要している。書く内容よりパソコンに神経が奪われていて文章にならない。疲れたので今日はもう休み。ふて寝じゃ〕

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コメント

弥一さんパソコン不調ですか。
僕のパソコンは作業中に真っ暗になってWindowsは更新プログラムを構成しています、なんて出るのでいやになっちゃいます。
それはそうと僕も土地を半分売ろうと計画中。
母は特養ホームで帰ってこないしひとりで住むには広すぎる!
土地は別に権利書とかなくても売買できるんですよね。
けど手続きがいろいろ面倒だなとー。

投稿: oki | 2008/02/18 23:27

okiさん

パソコンって、どうしてこんなに不調になりがちなのかね。こまるね。

> 土地を半分売ろうと計画中

すごいね。手間はかかるんだろうけど。

うちはとっくに田畑は手放していて、残るのは狭い庭だけ。
家は隙間風が体に堪えます。夏は暑いし。
特に、小生の居住する部屋は、せいぜい数日間の滞在用。暮らすには酷な部屋なのです。
トイレもバスも一日の大半を寝て過ごしている両親の部屋の隣なので、神経を使う。
建て替える余裕はないし、体が持つか心配してます。

投稿: やいっち | 2008/02/19 02:22

やいっちさん、お疲れさまです。
お引っ越しですか〜大変ですね。
その苦労よくわかりますよ。
私も最近2年間に2回の引っ越しをしました。
1回目は思い出したくもない涙の?引っ越し、
2回目は生家の新築でウキウキの引っ越し。
本も千冊単位であったので、処分が大変でした。
ネットで段ボール18箱ほど引き取って貰いましたけど。
捨てられないですものねぇ…なかなか。
まだ車庫に本が山積みなので雪が消えたら家に入れようかと思ってます。

東京に住んでいた人が郷里に帰る心境ってのはどんな感じなのでしょう。利便性とか全然違うんでしょうね。私は地元から離れたことがないのでわからないんですけども。
最近、私にも大事件があったり、年を取ってきたり…と、
先のことも考えるようになりました。
親のありがたさとかよく思います。今はまだ迷惑を掛けているのですが、
いずれは助けてあげられたらと思います。
出来ることをやるっていうのは大切ですね。今を大切にしないと。
あ、健康もですね。
やいっちさんもお忙しいとは思いますが、体調を崩さないよう気をつけてくださいね。ではまた。

投稿: shin | 2008/02/20 23:16

shinさん

お引っ越し、最近2年間に2回の引っ越しというのは、ちょっとしんどいですね。

小生には、78年上京し西落合、80年に中野区、81年に港区へ、という経験がありますが、若かった頃の話で、今じゃ、引っ越しなんてうんざりです。

今回は、帰郷なので、本も書棚などの家具類も食器も家電の類いも衣類も原稿類も、相当に処分しました。
この際ですからね。

shinさん、今を大切にって思うけど、自分にはなかなか難しいこと、公言したからには、楽しみつつ頑張りたいものです。

そう、その前に健康でないね。
shinさんこそ、お体を大切に!

投稿: やいっち | 2008/02/21 05:57

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