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2007/11/27

じゃがいもは皮ごとふかしホクホクと

 今日は、「小春日和」をテーマに何か書こうと思っていた。
 昨日の営業の中で、東京など関東では「小春日和」といった日和の日々が続いているといった話題が出たこと、さらに、ジャガイモの新種が研究所段階では出来ていて、今は一般に売り出すための安全性などの検証が行なわれているという話題も聞いた。
 そのジャガイモの新種の名前が何故か「コハル」(「小春」か「こはる」かは分からない)なのである。

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← 五月みどりコロッケの唄』 (浜口庫之助 (作詞者) 
宮本光雄 (編曲者) 桧原さとし (作曲者) キングレコード株式会社(発売) 画像は、「コロッケの唄- 五月みどり」より)

 で、小生、「コハル」つながりということで、一席を設けよう…まあ、雑文を一つ仕立てようかなと思った次第。
「小春日和」と「コハル」では二題であり、もう一つ何か見つけて三題噺にしたい。
(不思議なもの、そして面白いもので、棒が2本では立たないのが、3本だと平面の上に立つように、お話も二題だと心もとないのが、三題噺となると話に膨らみのようなものが自然と出てくる。話が立体的になるものなのである。)
 その点、「こはる」という言葉なら何かしら見つかるはずで、三題噺が成り立つのは必定(強引にでも三題噺に仕立てちゃう)!

 けれど、小生の目論みは淡く呆気なく潰え去った。
 というのも、小生のこと、「小春日和」をテーマに何か書いているに可能性がかなりの確率である。
 実際、「小春日和」でネット検索してみたら、案の定だった。
 まさに、題名そのものの小文を綴っていたのだ:
小春日和

 正直、「小春日和」を読むと、これがすこぶる面白い。
 自分で書いて自分で面白がってるってのも、顰蹙もの、あるいは噴飯ものかもしれないが、個人的には面白いんだから仕方がない。
 この頃はまだ創作欲が溜まっていたころ(恐らくは波が最低線に近付く一歩手前)だったのではないか。掌編の創作年間百篇などという目標を立て、大晦日に最後の百篇目を仕上げたのは、この雑文を書いた前年だったか。

 そうはいっても、自分には思い入れがあって贔屓目に読んでしまうのであって、他人にはアホらしくて聞いてられない(まして、読むに耐えない)小文に過ぎないのだろう。

「こはる」つながりの一方の眼目である「小春日和」が大よそのところネタが(自分的には)尽きているとなると、もう、昨夜、営業の最中に聴いた、ジャガイモの新しい品種の話を書く意欲も減退する。

 それでも気を取り直して、大よそのことをメモしておく。
 聴いた番組は、NHKラジオ第一の「ラジオほっとタイム」枠で、「ビュッフェ131 「ジャガイモ~フランス料理」 松木 一浩」だったと思う(多分)。
 松木 一浩氏のホームページ :「ビオファームまつき

 外見が赤っぽく(外見が赤いジャガイモは既にある)、且つ、中味も赤っぽいイモだという。栄養的にも画期的な長所があるとか。粘性(粘りっけの度合い)が高い、さらに、上記したように今は実用段階(市販)を目指し安全性の検証などを行なっていて、三年後先を目途に市販を考えている()種芋から種となるイモを殖やしている)ともあったが、ネットで情報を探す気力は失せてしまっている。

 まあ、ジャガイモについては、「ジャガイモ - Wikipedia」を覗けば大概のことは分かる。
 この中に品種の項目があり、「男爵薯(だんしゃくいも) 、 メークイン 、キタアカリ 、とうや 、トヨシロ 、インカのめざめ 、デジマ 、ラセット・バーバンク 、シンシア」といった品種名が列挙されているが、「コハル」は見当たらない。
 まあ、研究中で売り出されていないのだから、あるはずがないが。

 しかし、品種について言うと、上で全てが網羅されているわけではなさそうだ。
【じゃがいも工房】」の中の、「その他のじゃがいもの品種」なる頁を覗くと、「十勝こがね、ベニアカリ、さやか、ホッカイコガネ」などの名もあった(他に、「「コナフブキ」や「紅丸(べにまる)」、「ムサマル」などデンプンを採取するためのじゃがいもなどもあ」るらしい)。

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→ 五月みどり『コロッケの唄』『女の旅情』(画像は、「FreeBoardInc」より) 「歌手活動の他に、芸術家としても活躍。1989年・1990年に“二科展”で2年連続入選。1993年には着物デザイナーとしてデビュー」云々と興味深い記述が。

じゃがいもの種類について」という頁を覗くと、「じゃがいもの品種改良」という項目が見出せる。
 この項目が夕べの話を補足してくれる。
 品種改良には、「専門家が農林試験場で日々努力」していて、「かつて北海道の函館で初めて輸入された男爵薯が、様々な品種と掛け合わされて新しい種類のものへと生まれ変わってい」ったこと、「小さいいもを大きないもに改良することが、品種改良の歴史でもあ」って、「新しい品種が生まれる確率は50~100万に1個」だということ。一個の品種が生れるには十年の年月を要すること、などなど。

「じゃがいも」と「さつまいも」が日本にとっても、飢饉対策など、随分と役立ってきたことは言うまでもない。

 なお、いも類全般については、下記を参照:
JRT日本いも類研究会(Japanese Society of Root and Tuber Crops )

 料理法(調理法)も種々あるが(「ドイツの女性はじゃがいものレシピを200種類以上覚えていないとお嫁に行くことは出来ないと言われるほどだそうです」…自分で確かめたわけじゃないけれど、さすがジャガイモが主食の国ドイツだけのことはある)、富山生れの小生としては富山に無理にでも関連付けたい。

 となると、なんといっても、コロッケである。
 富山はコロッケがよく食べられる県として有名(だと小生は思っている。思ってほしい?)。
富山県はコロッケの消費量が全国トップクラス」であることはデータ的にハッキリしている。
 富山の中でも高岡市などは「コロッケの街」を売り物にしようとしている!
富山新聞社などでつくる高岡コロッケ実行委員会が企画した「高岡コロッケ年賀はがき」の引き渡しが十九日、富山新聞社高岡支社で始まった」なんてニュースもネットですぐに見つかる。

年賀はがきは日本郵便のオリジナルで、限定五万枚の発行となる。あて名を書く表面に高岡コロッケのイメージキャラクターで、高岡市出身の藤子・F・不二雄氏の漫画「キテレツ大百科」に登場する「コロ助」のイラストが描かれている」のだとか。

 故郷の便り…。どうせならコロッケかジャガイモの香りも送って欲しいもの。

「コロッケ 富山」でググッてみたら、その10番目に小生の雑文が浮上してきた。
 まあ、題名も「富山とコロッケ」で、そのまんまである。

 小生など、「犬とコロッケ」という掌編(超短編)を書いたことがある。
 小学校の帰り、一人ぼっちのガキが学校の帰り、コロッケを買い食いしているところで野良犬(迷子の犬)に遭遇、困ったことになったという話である。

 こんな他愛もない話も、コロッケに日頃から慣れ親しんでいる背景事情がある富山ならではの掌編だったのだと、後になって気付いたのだった。

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← 五月みどり『コロッケの唄』 62年(昭和37年)発売当時のSPジャケットのようだ。画像は、「なにか、うまれる 3月7日 今日もコロッケ、明日もコロッケ」より。

 そういえば、昔、「コロッケの唄」ってのが流行ったことがある。
 といっても、あの物真似のコロッケさんを讃える歌ではない。

 小生が小学生になったころに五月みどりさんが歌う『コロッケの唄』 (浜口庫之助 (作詞者) 宮本光雄 (編曲者) 桧原さとし (作曲者) キングレコード株式会社(発売))が大ヒットしたのだ。
 調べたら昭和37年のこと。
 ガキの頃は歌は常に口ずさんでいた小生、この歌も(人前ではどうだったか覚えていないが)歌っていたはず。
 特に富山の人間には嬉しい歌ではなかったか。

 上掲の掌編「犬とコロッケ」に出てくるガキも、きっと歌っていたはず?

 ところで、ちょっと疑問が生じた。
 五月みどりさんが歌ってヒットした『コロッケの唄』 は、(浜口庫之助 (作詞者) 宮本光雄 (編曲者) 桧原さとし (作曲者) キングレコード株式会社(発売))となっている。
 つまり、作詞者は浜口庫之助。

 が、ネットで調べると、「d-score 楽譜 - コロッケの唄 ---- 作詞 益田太郎冠者/作曲者未詳」という頁が浮上してきた。
「大正9年流行」で「作詞 益田太郎冠者  作曲者未詳」となっている。
 大正デモクラシーの頃の歌なのだろうか。
 ここでは歌詞の外にメロディも聴ける:
大正7年 コロッケの唄「カフェーの夜」より
 浜口庫之助が、五月みどりのためにと、益田太郎冠者の作詞を、翻案したのだろうか。

コロッケの唄 作詞:益田太郎冠者(1953没) 作曲者不詳」が少し参考になる。
「「コロッケの唄」という題名で違う歌も幾つか存在」するのであり、五月みどりの「コロッケの唄」は「コロッケしか作れない新妻の歌であることと、「今日もコロッケ 明日もコロッケ これじゃ年がら年中 コロッケ コロッケ」という部分の歌詞を除くと、これまた別物」だという。
「そもそも曲自体別物です。とは言え、この浜口庫之助作詞・作曲の歌は、上の益田太郎冠者の歌詞からそのままアイディアをもらって浜口風にふくらませたものと思われます」だって。

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→ 高山 なおみ著『じゃがいも料理』(生活実用書) (画像は、「じゃがいも料理|高山 なおみ|生活実用書|BOOKNAVI|集英社」より) ガキの頃、じゃがいもを皮ごとふかして食べたっけ。ホクホクして美味しかった! それがじゃがいも料理の原点かもね。「十勝のカラフルポテト食 北海道発 YOMIURI ONLINE(読売新聞)」参照。

 そうそう、五月みどりの歌った「コロッケの唄」は、「コロッケしか作れない新妻の歌」なのだった。つまりは、芸者小唄などの延長上にある歌。
 だからこそ、お父さん方が鼻の下を伸ばしながら聴いていた(歌っていた)のだった。
 じゃ、小生はどういう気分で歌っていた? まあ、色っぽい姐さんだなって思っていたのは間違いない!

なにか、うまれる 3月7日 今日もコロッケ、明日もコロッケ」なるブログを覗くと、「。「コロッケの唄」は'62年に発売されたものの、歌詞の一部に問題があるとされ放送禁止処分になり、廃盤になってしまっていたもので」云々とある。
 この間の事情は小生、全く知らなかった。どんな問題があったのだろう。ネットで見ると、放送禁止用語が含まれていたからというのだが。
 口惜しい。五月みどりが当時、歌っていた曲の歌詞が断片的にしか思い出せない。何処に問題があったのか、知りたいものだ。

 それにしても、「男爵薯(だんしゃくいも)」を初め、ジャガイモの生産というと、北海道というイメージがあるが、最初に日本に入ったのは九州は長崎だったというのは面白い(「じゃがいも豆知識」参照)。

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