植物由来の宝石・琥珀の魅力
いきなり余談もなんだが、今朝、奇妙な夢を見た。なんと、夢の中にかのアベ前首相が登場してきたのである!
夢の詳細は後日、気が向いたら書くかもしれない。
それにしても、どうしてアベ前首相がわざわざ小生の夢に出てきたのか。
分からん!
何か恨まれているようで怖い!
さて、気を取り直して…。
過日、図書館へ返却のため寄った際、せっかくなので何か借りようと書架を物色。
今、リサ・ランドール著『ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く』(向山信治/監訳 塩原通緒/訳、日本放送出版協会)やジョージ・エリオット著の『フロス河の水車場』(工藤好美・淀川郁子訳、『世界文学大系85』 所収、筑摩書房)を自宅ではゆったりのんびりと読んでイ最中(後者は手にしてから既に一ヵ月半以上を経過!)。
→ 俵万智著『トリアングル』(中公文庫)
なので、車中で、あるいは就寝前に読むような(本のサイズにおいて)軽めの本が狙い目。
新書か文庫本で何かと思ったが、なかなかヒットしない。ピンと来るような本に出会えない。
最近、サンバに加えベリーダンスに惹かれていて、その流れで岡野玲子作による初のベリーダンス漫画『イナンナ』が始まるという話題を採り上げたが、その記事を書くときに、あれこれ情報をネットで探していたら、偶然、「TANNKA 短歌」という映画が昨年放映されていたことを知った(この情報は黒谷友香さんが主演ということもあり話題になったころ既に察知していたが、すっかり忘失してしまっていた)。
この映画は、女流歌人・俵万智さんの初の小説『トリアングル』が原作となっているもので、小生も好きな女優である黒谷友香さんの初の主演映画となっているもの:
「TANNKA 短歌」
「俵万智のチョコレートBOX」(俵万智公式ホームページ)
「俵万智のチョコレートBOX トリアングル」
小生、ベリーダンス絡みの小説ということで、他に借りたい本が見つかりそうにないし、手ぶらで帰るのも癪なのでこの本があったら、借り出そうと思い立った。
が、悲しいかな記憶力の減退しきりの小生、作家の俵万智さんという名前はさすがに覚えていたが、肝心の題名が思い出せない。
思い出せたのは、俵万智さんという名前と映画の題名である「TANNKA」だけ。
なので図書館にあるパソコンで検索したが、小説は浮上してこない。
仕方なく、カウンターで司書(受付)の方に調べてもらったが、やはり、結果ははかばかしくない。
「トリアングル」というぐらいで、「ココロもカラダも満ちたりた大人の愛で包み込んでくれる年上の“彼”と、本能のまま自分を求め、刺激をあたえてくれる年下の“彼氏”。ふたつの全く異なった愛の形の中で、仕事に恋に満ちたりていた薫里も少しづつ自分の生き方に疑問を感じていく・・・」といった三角関係的な内容だというのは辛うじて脳裏の片隅にあったのだが、これじゃ、小説を探すための情報としては役立ちようがない。
仕方なく今回は諦め、他の本を物色。
当たりの悪い時は、書架をずっと見て回ってもなかなかピンと来ない。
と、ふと、目を惹く題名があった。
それは「琥珀」!
植物由来の宝石である琥珀は、そこことだけでも極めてユニークで、学術的にも貴重な存在なのである。
← アンドリュー・ロス著『琥珀―永遠のタイムカプセル』(城田 安幸【訳】、文一総合出版 )
小生の狙いの新書や文庫本ではないが、とりあえず手に取ってみる。
アンドリュー・ロス著『琥珀―永遠のタイムカプセル』(城田 安幸【訳】、文一総合出版 )である。
内容は「前半では、産地や特徴、偽物の見分け方など琥珀に関する基本的な知識を紹介。後半は、琥珀の中に閉じ込められた内包物、特に昆虫について、検索表付きで詳しく解説」というもので、パラパラ捲ると、カラー写真が実に豊富。魅力的な写真の数々。
ネットで本書についてのレビューを探すと、下記が目立った(hniimi1949さんのレビュー:「Amazon.co.jp 通販サイト」の当該頁):
琥珀、とくに虫入り琥珀に興味がある人にとって、やっとめぐり合えた、目からうろこがいっぱい落ちる本です。弘前大学の城田安幸氏によって翻訳出版されたものです。城田安幸氏は弘前大学の先生で、琥珀を発掘し琥珀の中の化石生物の研究者です。平易で明解に書かれ、用語解説や資料提供もふくめてわずか84ページの本に160点にもおよぶカラー写真が惜しげもなく掲載されています。琥珀の一般的な解説から始まり、コーパルと琥珀の違い。大掛かりな検査装置にたよらない、にせもの琥珀の見分け方。後半は圧巻。琥珀に入っている虫の詳細な分類方法が解説されています。羽の形や胴体のくびれ、脚の形、触角の形など、豊富な図解によって判りやすく解説されています。日本人に大変親しまれている琥珀について、まさに適役の訳者による補足や追加のコラム。冗長な部分がまったくないのに中身が濃い。この本は、琥珀のことを知るために大変貴重な本です。副題を永遠のタイムカプセルなどとせず、偽者琥珀の見分け方、琥珀の中の虫の見分け方、などと書けばもっと早く検索にヒットし、この本に出合えたのにと残念です。
琥珀には魅せられるものがある。
あの独特の透明な橙色の結晶(?)の中に取り込まれ永遠の形を得た古今の生物たち。
さりながら、小生、時間的に(も)余裕がなくて、まだ本書を全く読んでいない。
とりあえず、琥珀に付いて予習的なことをブログの記事で書いてみようと思い立った。
でも、もしかして琥珀でなくとも、その周辺を何か書いているかもしれないと、念のため「琥珀 無精庵」をキーワードにネット検索したら、なんと以下の2つの記事をヒットするではないか!:
「樹液のこと…琥珀」
「琥珀のこと…バルト三国」
ああ、そういえば、小生、こんなことも書いたんだっけと我ながら感動したり、記事を目にしないと思い出さない自分に愕然としたり。
前者は内容がある程度予想できるかもしれないが(題名からは出来ないようなことも書いているのだが)、後者は「世界中で愛されているアンバー(琥珀)は、人類最初の宝石と言われてい」ることや、「アンバー(琥珀)の加工が最高技術とされる東ヨーロッパ、バルト3国の一番南に位置するリトアニア共和国は世界最高級技術の琥珀製品です」といったことなどが書かれている。
さらには、グルジアとジョージ・ウォーカー・ブッシュ米大統領との意外な関係なども蛇足的に書いていたのだった!
ホントに小生、何でもブログの話題にしちゃう!
→ 「「虫入り琥珀展」・「昆虫ワンダーランド」開催! 7月21日(土)~8月26日(日)」 もう、終っている! (ポスター画像は、「久慈琥珀博物館」より)
さて、改めて琥珀のこと:
「コハク - Wikipedia」
しかし、下記サイトが興味深かった:
「Special Story:虫入り琥珀の世界-BRH - JT生命誌研究館」
ここには、後者の目次を示しておく:
▲虫入り琥珀の世界:佐々木和久 久慈琥珀博物館館長
凍結された時間
琥珀の宝庫・久慈
琥珀の三大産地
人と琥珀ー1万5千年の歴史
▲古代生物はよみがえるか?:城田安幸
▲昆虫化石の中を見る:長島孝行+赤井弘
▲ シュツットガルト州立自然史博物館をたずねて:上田恭一郎
「人と琥珀ー1万5千年の歴史」など琥珀について一般的なことも含めて知るには、「虫入り琥珀の世界:佐々木和久 久慈琥珀博物館館長」なる頁が面白い。
「古代生物はよみがえるか?:城田安幸 」は、『ジュラシック・パーク』人気のもと、「世界中の主要な大学や研究機関で、古代のDNAを取り出す仕事が始まりだし」ていて、「化石生物から遺伝子を取り出し現生の生物の中でその遺伝子をはたらかせる仕事を最初にするのは誰になるのか?私たちの夢はふくらむばかりである」といった話。
迂闊ながら、「虫入り琥珀の世界:佐々木和久 久慈琥珀博物館館長」なる頁を覗いてみて、「久慈」が「日本の代表的な琥珀の産地」であり、「久慈琥珀は約8500万年前、恐竜が栄えていた時代にまでさかのぼる。茶色か黄色の不透明な琥珀が多いが、それでも恐竜時代に生きていた生き物を数多く含んでいる」といったことを初めて知った。
ということで、琥珀のことを実物を目にしつつ知り楽しむには、下記がいいと分かった次第:
「久慈琥珀博物館」
(このサイトの中には、今回は採り上げなかったが、「賢治も愛した琥珀」という宮沢賢治ファンならずとも興味を惹く頁がある。なんといっても、「賢治が幼い時に見た琥珀の暖かく穏やかな色が忘れられず、賢治は段々と明るくなり暖かくなってゆく夜明けの空を言葉で描くのに、いつも琥珀を用いています。彼の残した作品の中には30数ヶ所の”琥珀”の文字が登場しており、琥珀をこよなく愛しつづけました」というのだから! 蛇足ながら、小生には、さすがに「琥珀」には焦点を合わせていないが、「宮沢賢治…若き日も春と修羅との旅にあり」にて、賢治の鉱物好きの面を俎上に載せている。)
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