姜小青を聴き心地いい…今はただそれだけ
営業で使っている車にはFMは聴けず、AMのみ。
それでも、音楽情報は耳に入る限りは漏らさず聴いて、可能な時はメモしておく。
最近の事例だけでも列挙してみる:
「サバの女王」や「アドロ」などのヒット曲である年代以上の方には懐かしいだろう、アルゼンチンの歌手グラシェラ・スサーナさんの話(と勿論、歌)を聴いた(NHKラジオ第一)。確か、歌手生活35周年ということだった。学生時代、思いいれタップリに聞いていたっけ。
ドビュッシーの作曲した前奏曲集の中の一曲「アナカプリの丘」を聴いた(演奏などの情報は忘失)。とても、印象的だった。この曲に付いては後日、何かメモ記事を書きたいと思っている。
→ 『今村夏海/NATSUMI』 (「NATSUMI IMAMURA」参照)
大分県日田市出身の歌手、シンガーソングライター(女優、文筆家)の山崎ハコのトークや歌を聴いた。相変わらず彼女ワールド炸裂だ。どの曲を聴いても、山崎ハコさんは山崎ハコさんだ。個性が強烈なのだ。歌もパセティック。
ダスティ・スプリングフィールドの歌をタップリ聴いた。満足。
小生、最初番組の予告で「ダスティ・スプリングフィールド」と聴いて、これまた好きなブルース・スプリングスティーンと勘違い。で、いざ番組が始まって曲が流れると女性の声で、驚いてしまった。そうか、この人があの曲の数々を歌っていたのかと再認識した次第。「イギリスが生んだ、最も偉大な白人ソウル・シンガーの1人」で、「二人だけのデート」や「この胸のときめきを」などのヒット曲がある。
← 『今村夏海/メヒコの彩色(いろどり)』 (「NATSUMI IMAMURA」の中の「DISCO GRAPHY」参照)
そうそう、月曜日の営業の時には、「ジャズピアノで奏でる童謡唱歌」という題名でジャズピアニストの国府弘子さんの話や無論、彼女のピアノをしっかり聴けた(それだけ仕事が暇だった)。近くの図書館では、彼女のCDをラックに見たことがないが、いつも誰かが借りているのか。
これまた昨日の営業中(9月24日午後6時からのNHKラジオ夕刊)に聴いたのだが、今村夏海さんというアルバ奏者の方へのインタビューそして演奏を聴いた。彼女の名前はNHKのラジオ番組で聞いて初めて知った。数年前から話題になっていたらしい(「竹村淳の言いたい放題Vol.2005 2005年3月6日 チューチョさんの目に涙」参照)
[以下は、9月10日に書いたのだが、アップするタイミングを逸していたもの。]
「姜小青を聴き心地いい…今はただそれだけ」
小生のブログで折々紹介しているジャン・シャオチン(姜小青)さんだが、図書館で偶然(間違って)借りて、初めて聴いてから、幾度同じCDを借りたことだろう。
そのCDとは、 『悠 Breathing Spaces』(パシフィック・ムーン・レコード)である。
→ 姜小青『淡麗なる中国古箏』(ビクターエンタテインメント) 「「淡麗なる中国古箏-姜小青」の解説書」参照。
ジャン・シャオチン(姜小青)さんについては、上記のCDの内容も含め、既に「夢路にて古筝(こそう)から胡弓へと川下り」にて大よそのことを紹介している。
このブログで、「図書館で偶然(間違って)借り」た経緯についても書いている。
以来、幾度となく借りて、在宅の日は週日、架けっ放しのこともある。飽きない。これほど嵌まるとは自分でも驚きだ。
残念ながら図書館には彼女の他のCDの在庫がないことも、同じCDを借りるしかない理由だが、でも、飽きないのだから構わない。
(それでも他のCDを聴きたいのは山々である! とにかく、今もこの『悠』を聴きながら記事を書いている。)
ジャン・シャオチン(姜小青)さんを推奨する言葉として、「夢路にて古筝(こそう)から胡弓へと川下り」でも紹介し転記させてもらったが、同じく「城之内ミサさんのコメント」から別の言葉を転記させてもらう:
リーフォア・アンサンブルのメンバーとして、私のアルバムやコンサートでいつも素晴らしい演奏を聞かせてくださるジャン・シャオチン。彼女の音から、いつも「自然の移ろい」を感じていました。その季節ごとに、様々な表情を持つ自然の息づかい。古箏という楽器の響きを通して体現する彼女の音色からは、限りない世界が広がります。聞き手の想像力を、心地よく刺激してくれるのです。作曲している時、彼女の確かな奏法を思い浮かべながら、「清流」や「月」という、静かな気配を曲にしたいと思いました。あるいは、晴れ渡った冬の、哀しいほどの青空だったり。
ジャン・シャオチンは、そういうモチーフを音として表現出来るアーティストだからです。彼女の美しさは、そのまま彼女の音色です。凛とした中の、優しさ、たおやかさ。シャオチンの音色は、音ひとつひとつの余韻さえ、表情があります。どうぞ、彼女の呼吸が皆さんにも届きますように。「静寂の中の音」に耳を澄ませてみてください。
← 姜小青(古筝) / 費堅蓉(琵琶・中阮・柳琴・三弦) 『夜来香(イエライシャン)』(Della Inc.) (画像は、「中国古筝奏者 姜小青」より) 「商品の説明」によると、「香り高き中国楽器を綾なす美人奏者、姜 小青と費 堅蓉の豪華ユニットによる華麗なる饗宴!アジアを代表するメロディーの数々を古箏と琵琶の音色が鮮やかに奏でます。さらにボーナス・トラックとして、姜 小青&費 堅蓉の愛らしいボーカルをフィーチャーしたザ・ピーナッツの名曲「恋のバカンス」を収録!新感覚の中国楽器アルバム」だという。そう、彼女はヴォーカリストとしても活躍している!
順序がおかしいかもしれないが、ここで彼女の公式ホームページを示しておく:
「中国古筝奏者 姜小青」
このサイトの中から、「古筝(こそう)」の説明を得ることができる:
中国の筝は古筝とも呼ばれ、2200年ほど前の春秋戦国時代に生まれたと言われている。奏筝と呼ばれた最初の頃は十二弦で、宋代以降は一三弦、明、清以後は一五、一六弦となり、現在のように二十一弦になるのは、ほんの30年ほど前のことだ。今では転調用のペダルの付いた二十五弦や二十六弦などというものも出来ている。ペダル付きの二十五弦筝と、二十八弦筝を並列した双筝などというものもあるが、これなどは中国における民族楽器のあり方を示していて興味深い。近年はハープの奏法なども取り入れて、古典のみならず、あらゆる音楽に適応できるよう、ますます表現力に磨きをかけている。
小生、昨年来、ハープのCDに嵌まっている。いろんなハープ奏者のCDをとっかえひっかえ聞いている。誰かしらのハープのCDが必ず自宅にはある。今は、上松美香さんがベスト(「車中でも自宅でも、音楽三昧!」参照)。
ハープと古筝(こそう)との異同はいろいろあるのだろうが、小生は何処か似たものを感じ取っている…あるいは似たものを求めようとしているようだ。
琴(古筝)とハープは淵源を何処かで一つにしている?
この点については、後日、機会があったら改めて何か書きたいものである。
→ 姜小青『小青』(パワーレコード) (画像は、「中国古筝奏者 姜小青」より)
さて、姜小青さんと坂本龍一氏との出会いが映画「ラスト・エンペラー」の音楽として結実していることは知られている。
ここでは最後に、「中国古筝奏者 姜小青」の中の、CD『小青』に寄せられている坂本龍一氏の姜小青さんへの言葉を少々(全文は当該頁を覗いてみて欲しい):
「ラスト・エンペラー」の録音の時、姜小青さんと知り合った。中国の楽器の演奏かが必要だったので知り合いに相談したら来たのか彼女だった。とても美しく、イノセントな感じがした。なんとなくぼくたちが持っている汚れなき中国のイメージと重なった。ぼくにとって中国というのは文化大革命の国だったのだ。
しかし姜さんと話をして驚いた。彼女は小さいころからピアノと習っていたのだそうだ。彼女の幼少のころといえば、まさに文革の真っ最中。そんな時期に中国でピアノという西洋の楽器を習う環境があったとは。
さらに、上でもリンク先を示しているが、「「淡麗なる中国古箏-姜小青」の解説書」(ホームページは、「中国古箏-古琴CD通販カルタコム[試聴]」)から坂本龍一氏の言葉を:
(前略)しかし漢民族ほど繊密な音の配列を好むのは珍しい。琵琶、二胡、琴、楊琴など、あらゆる絲が乱舞する。幾何学模様のようなフレーズにあって、それぞれの音のなんと個性的なことか。微細なヴィヴラート、大胆なボルタメント、まるで打ち込みのようなアルペジオ、その総てが昇華されて一輪の華になる。記録される事で、遺去を清算してきた漢民族の知恵の結晶がここにはある。古今乗西、あらゆるものを飲み込み、総てを自らの美学のなかに吸収してしまう中国文化の粋が音楽だ。
(中略)
歴史を背負いながら、時間を超越した華麗なるテクニック。アクロパティックなまでのテクニックを出発点とする彼の地の音楽にあって、姜小青の古箏は強烈な個性を放っている。幼年にして確立された伝統箏曲に注入された同時代音楽のエッセンス。古典であって古典を超え、新曲であって古典の響き。このティスクから聴こえてくるのは、民族音楽こそ持ちうる超時代性、ナショナルだからこそのインターナショナル。
ここまで坂本龍一氏に絶賛されている姜小青さんだが、小生など、到底、そんなに深くエッセンスを聞き分けられるはずもない。
今はただ、聴いていて心地いいと感じているだけである。
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