日本最古の木製仮面発見!
[日本最古の木製仮面発見!]
もう一つのニュースは、「日本最古の木製仮面 鬼追いのルーツか 奈良・纏向遺跡」というもの(ホームページは、「asahi.com:朝日新聞の速報ニュースサイト」)。
邪馬台国に限らず古代史や考古学の話題にはつい耳を傾けてしまう。
というか、ニュースのほうが耳の穴をこじ開けて入り込んでくる!
→ 「季刊 邪馬台国 2007年 10月号 [雑誌] 2007.10.04 発売」には、この日本最古の木製仮面発見のニュースは間に合わないか。 「季刊「邪馬台国」(梓書院発行 安本美典責任編集)」参照。
一部、転記させてもらう:
奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡で、木製の仮面(弥生時代末~古墳時代初頭、3世紀前半)が出土し、市教委が26日、発表した。古代の木製仮面としては国内最古で、これまでの例を約400年さかのぼる。同じ場所から木製盾の破片や鎌の柄が見つかり、盾などを手に面をつけて踊る呪術師の姿をほうふつとさせる。古代祭祀(さいし)の具体像を知る一級資料で、農耕儀礼や鬼追いのルーツという見方が出ている。
(中略)
仮面はアカガシ製で、縦26センチ、横21.5センチ、厚さ6ミリ。未使用の鍬(くわ)の刃を転用したと見られ、柄を差し込む穴を口に、柄の支え部分を鼻にしていた。三日月形のまゆを線刻し、周りに赤い顔料がわずかに残っていた。裏側が平らで、顔に固定するひもを通した穴もないため、手に持って使った可能性が高いという。
(中略)
これまで木の仮面は7世紀初めごろの神戸市・宅原(えいばら)遺跡のものが最古だった。土製では縄文時代の土偶に仮面らしいものの出土例がある。
文中、「裏側が平らで、顔に固定するひもを通した穴もないため、手に持って使った可能性が高い」とある。
この点について、「纒向遺跡:国内最古の木製仮面が出土 奈良・桜井」(ホームページは、「MSN Japan」)には、「ひも穴はなく裏面は平ら。目や口の位置が正確なため、市教委は「手に持って顔を覆っていた」と想定している」とある。
念のため、「纒向遺跡」とはどんな性格の遺跡かを示しておく。
「纒向遺跡:国内最古の木製仮面が出土 奈良・桜井」によると、「奈良県桜井市の三輪山西部のすそ野に広がる3~4世紀の大規模集落遺跡。卑弥呼の墓との説がある箸墓古墳など、3世紀代の最古級の前方後円墳が六つ存在し、邪馬台国の最有力候補地ともされる」というもの。
また、「これまで木の仮面は7世紀初めごろの神戸市・宅原(えいばら)遺跡のものが最古だった。土製では縄文時代の土偶に仮面らしいものの出土例がある」とあるが、後段の「土製では縄文時代の土偶に仮面らしいものの出土例がある」に関連して、例えば下記のようなニュースが数年前(2003年5月24日 読売新聞)、飛び込んできていたのだった(我が郷里・富山県富山市の話題なので小生のメモの対象になっている):
「長岡八町遺跡 国内最大級の土偶頭部出土(富山県富山市)」(ホームページは、「YOMIURI ONLINE(読売新聞)」)
副題には「古墳時代前期 「近畿の風習広まっていた」」とある:
出土した土偶の頭部は、長さ9・5センチ、最大幅9・5センチで、くっきりとした目鼻立ち。土偶の頭部はこれまで、氷見市の四十塚遺跡で長さ九センチ、石川県野々市町の御経塚遺跡で同8・8センチのものが見つかっているが、今回出土したものはこれらよりも大きく、新潟を含む北陸4県では最大。推定全長は38センチに及び、国内でも最大級だという。
(中略)
同センターによると、この土偶は、顔が平面的であることや、後頭部にひもをかけているような線が彫られていることから、仮面をつけた女神の土偶と見られる。顔立ちは、長野県穂高町の離山遺跡で出土した同時期の土偶に類似している。また、大量の土器が一緒に出土していることから、長岡八町遺跡は、かなり大規模な集落跡と見られ、同センターは「多くの人が生活を営んでいた集落で、大きな女神像を用いた祭事が行われていたことが想定される」としている。
[本稿は当初、「時津風部屋傷害致死事件/日本最古の木製仮面発見」(「時津風部屋傷害致死事件と朝青龍バッシング騒動と」と改題)の中に載せていたが、ジャンルがあまりに違うので、独立させることにした。(07/9/29)]
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