自家発電…身に覚えのあるような
月曜日の午前、こんなニュースを目にした:
「バイオ燃料は万能じゃない=スイスの研究所がブームに警鐘」
全文の引用は拙いだろうが、問題の社会性を鑑みると、若干、転記したくなる。
「スイスの連邦材料試験研究所(EMPA)の研究チーム」は、「バイオエタノールやバイオディーゼルなどの燃料に関して、原材料となる植物向け農地の開発、原材料から燃料の精製に至る工程などを生態学の見地から検証した」、すると、その結果、「報告書は、ガソリンやディーゼル燃料と比べバイオ燃料は、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量を3分の1以上削減することができるものの、「農地の開発やトウモロコシ、大豆といった原材料の加工過程は、環境に深刻な影響をもたらす」と分析。農地への過度な肥料の使用や土壌の酸化、農地開拓のための熱帯雨林の伐採を通じた生物多様性の喪失などの影響を考慮すると、「生物学的に優しい燃料とは言えない」との見解を示した」というのだ。
← マリサ・ロブレス『泉、夜の歌~珠玉のハープ名曲集』(ユニバーサルミュージック DECCA BEST100) 月曜日、風邪も大分、癒えてきたようなので、久しぶりに外出。溜まっていた所要を果たすついでに、図書館へも立ち寄る。本を一冊、予約。CDも日本人のハープ演奏者ものを4件、予約してきた。帰ってきたら、脂汗が出ていて、やばいと感じ、また、ロッキングチェアーでマリサ・ロブレスのハープ演奏を聴きながら居眠り。今日からは『法華経』を読み始める…。
小生は、この報告書の内容もだが、そもそもこの程度の負の影響を国を初めとした、バイオ燃料の開発者・推進者は事前に調査・研究・検討していなかったのかと、呆れてしまった。
しかも、上掲の報告書には、トウモロコシを主食とする人たちの食料費の高騰というマイナス面も、考慮に入っていない。
で、怒りに任せて、というわけではないが、小生、下記のような日記を書いてしまった。全くの思い付きであり、愚にも付かない発想に過ぎないが、まあ、日記ということで御寛恕願いたい:
バイオ燃料は、廃材とか雑草、膨大に発生するクラゲ、廃棄される食品、排泄物、などなどを原料にして作るべきだと思う。余談だけど、スポーツジムでトレーニングする方々が、自転車漕ぎをするエネルギーを電気の形で溜める(溜まった電力の分を安くする)とか、ジョギングするコートの床面かジョギングシューズの底の部分に電気を蓄電できるようにするとか、Hする際の摩擦エネルギーを蓄えるとか、暴走族の連中に綱を掛けて引っ張らせ、そのエネルギーを電気に変えるとか、どうせ運動会などをやるんなら、その精力をエネルギーに変える工夫をするとか、アイデアは無限にあるのでは。
そうそう、ガソリンだって、燃費を今の倍にするだけでも、随分、違ってくるはず。もっと技術者のケツを叩かなくっちゃ。
でも、なんといっても、アメリカ、ロシア、中国などの効率の悪いエネルギーの利用法を改めさせるほうが、遥かに効果的dし即効性があるんだけど、鈴を付けられないんだね、誰も、怖くて。
アベさん、頑張ってみたら。そしたら、ちょっとは見直すかもよ。
それにしても、風邪が治らない。鼻水が無駄に流れるのが勿体無い。塩分が濃い(しミネラルも豊富そうだ)から御飯に掛けるってのも手か、なんて考えたりするのは、風邪の症状が頭にきたって証拠なのか?!
さらに、幾つかのコメントを貰い、下記のような蛇足的な日記も書いている:
やばいです。食欲はあるので、体がもっとふわふわやわやわ…緩んでまして、寝込んで起きてみたら、ウエストが…ベルトの穴、一つ分、あああ!!お腹の脂肪…。脂肪なんだし、脂分なんだから、燃やしたらエネルギーにならないもんか。うーん、役立て方、考えないと!
この世に無駄なものは何もないっていう仏様(だったっけか)の教えに背くことになる?!
さて、こんな妄想的エネルギー利用策を書いたが、せっかくなので、もう少し、具体的な裏付けをネットで探してみた。
まずは、「ジョギングシューズの底の部分に電気を蓄電できるようにする」ってのは、やや現実性がある!
「歩くだけで発電!──SRIインターナショナルの靴発電システム」なる頁が見つかった。
サブタイトルに、「特別な靴を履いて歩くだけで,携帯電話やノートPCを永遠に使い続けられるテクノロジーが実現間近だ」とある。しかも、この記事、「2000年11月10日」のもの。
ってことは、既に商品化されている?
これも6年前の記事だが、「もう携帯のバッテリ切れはあり得ない!? 究極のエコ発電「Electric Shoe」」(2001/06/01)という頁も見つかった。
「英国のThe Electric Shoeは、履いて歩くと電力がたまる靴を開発・商品化しようとしている。歩行運動時のエネルギーを電力に変換し、かかと部分に仕込んであるバッテリに充電するというアイデアで、現在は開発段階のようだ」とある。この記事を読むと、課題は多いようで、もどかしいが、きっと、既に商品化されているのではないか。
小生が日記で書いた、「スポーツジムでトレーニングする方々が、自転車漕ぎをするエネルギーを電気の形で溜める」というシステムは、既に一部、実現・実用化されているようだ:
「生物発電システムの可能性 A Possibility in Bio-Generation ElectricPower System」(PDF、平松登志樹/松本博史)
「現在の発電施設はその多くが複雑なノウハウやハイテクで成り立つ人工物であり、(中略)「豊富、低廉」という目標の設定が水資源の浪費を招きつづけ、外部不経済を無視したダム開発につながっている。例えば堆砂、貯留による水の味の低下、生物の消滅、移住による不便益等のデメリットが発生する。地球温暖化、周辺地域への悪影響、生物の不便益等の外部不経済が電力においてもいえる。このように「豊富で低廉」な部分に固執する経済効率に関する議論は、地球への影響を常に考えなければならない時全く無意味であって、この目標事体の抜本的見直しが必要である。目標を見直すことによって新たなエネルギー源が見えはしないだろうか。我々は人間を含めた生物の運動に着目したい。従来の研究では、自転車の照明、ラジオ等人力に関する実験や適用例はあるものの、生物に拡張した総括的な研究はない。そこで本研究では人間を含めた生物の運動による発電システムの可能性について考察する」というのだ(太字は小生の手になる)。
具体的には、「(1)スポーツジム等での運動器具利用施設」なる項に、「あるスポーツジムでは、自転車をこいで、その運動エネルギーにより湯を湧かしタオルをあたため、運動後利用者が汗を拭うというサービスがとられている。運動エネルギーを熱エネルギーに変換しているわけであるが、直接電気エネルギーに変換してジムの電力をまかなってもよい。自転車以外の器具にも発電機能を付加したい」などとある。
さらに、以下の記述が興味深い。図解があって分かりやすい:
ダイエット希望の母、娘、中年太りの父、塾通いで運動不足の子供を対象とした生物発電システムの例である。ルームランナーを例としているが、自転車でもよい。走ることでローらを回転させ発電するわけだが、これにデイスプレイを付加することにより、利用者が飽きずに運動を持続させられる。
父はカラオケのソフトにより、デイスプレイの歌詞を見て歌いながら発電する。走る速度にあわせてメロデイの速さが変化する。接待や宴会でのカラオケでうまく歌いたいのなら一定の速さで走る練習となる。
娘は人気の俳優や歌手の映像をデイスプレイで楽しみながら発電する。ダンスしながら歌うグループもある。運動しながら歌うのは若い女性にとって心地よいのではないだろうか。走った距離を明記したカードを募集し、よく走った人には「A俳優のサイン入り・・・」「B歌手と5分間電話でお話」等のサービスをすれば効果があがるのではないだろうか。
母については前述のサービスを「ダイヤの指輪」「松坂牛1年分」等にする。子供は可愛がっているペットと一緒に走って発電する。
小生は、日記の中で、「暴走族の連中に綱を掛けて引っ張らせ、そのエネルギーを電気に変える」なんて無謀なことを書いている。
さすがに、これは難しいかと思ったが、さにあらず。上掲の頁によると、象のパワーやマグロの遊泳力を利用した発電も真剣に考えられているのだ。
(そういえば、テレビでマグロパワーでの発電を紹介していたっけ…。)
また、日記の中で、「廃棄される食品」云々と書いているが、賞味期限が切れて間もないものだったら、多少なら小生が引き受けてもいい。食べて、その排泄物をバイオ燃料の原料に使ってもらえるなら、こんな幸いなことはない(それにしても、コンビニで賞味期限・時間切れの商品は回収されたあと、どのような運命が待っているのか)。
→ 自転車のリムダイナモ (「ダイナモ - Wikipedia」より)
自転車というと、夜は点灯する必要がある。今は、バッテリー式のライトが主流になっているようだ。小生の愛車もそうである。
「自転車用ライト ナショナル」や「自転車用バッテリーライト」などの頁を覗くまでもなく、自転車用ライトは御洒落になっているし、高性能化している。
それはそれで結構であるが、電池の交換が面倒だし、ライトは百円ショップで買えるのだが、電池代が高くつく!
一方、一昔前の自転車は、走行しながら発電しライトを点灯させるというのが当たり前だった(リムダイナモ方式)。
が、こうした「ダイナモは,音がやかましいしけっこうペダルが重くなるしで,あまり良いイメージはありませんでした」というのが、昔の方式の自転車を駆る人の率直な感想ではないか。
でも、この方式がもう少し合理化され技術的に洗練されたなら、バッテリーが不要か、少なくとも走行しながら充電できるというメリットがある、はず。
「折りたたみ自転車やリカンベント,タンデム自転車には普通の自転車と比べていろいろ優れた点があり,未来の交通システムの中で重要な乗り物になっていくのではないかという予感があります.そうであって欲しいです」という謳い文句の、「おのひろきおんらいん - 折りたたみ自転車, リカンベント, タンデム自転車」なるサイトを参照させてもらう。
その、「ハブダイナモについて - SON - Schmidt's Original Hub dynamo - おのひろきおんらいん」が興味深い。
「ダイナモにはタイヤやリムに回転部を押しつけるタイプの他に,前輪のハブ(つまり車軸まわり)に発電機を内蔵したものがあります.そのハブとダイナモが一体になったタイプを,ダイナモハブまたはハブダイナモといいます」である(太字は小生の手になる)。
← 「20インチ6段変速ハブダイナモ搭載折り畳み自転 - Yahoo!ショッピング」
「使っていないときはほとんど負荷がないくらい回転はスムースで,発電しているときもやはり負荷を感じないくらい軽い.そしてライトは非常に明るい!時速 10 km ほどからちゃんと一定光量が得られるという話」を実際に、試して性能を確かめている。
詳しくは上掲の頁を覗いてみて欲しい。
こうした方式のハブダイナモが普及したら、値段も下がり、入手もしやすくなる、利便性が高まると思われる。
あるいは、既に日本のメーカーも商品化しているのだろうか。
一般の市販の自転車に応用がされているのだろうか。
自家発電に勝る合理的なエネルギー策はない?!
ハブダイナモについては、「CYCLINGTIME.com CT News 通勤通学ライダーを喜ばせる軽抵抗ハブダイナモホイール」なども参考になる。
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コメント
ハブダイナモはすでに国産メーカによって,比較的廉価なものから,スポーツ用自転車にも利用できるようなものまで開発されて,販売されています.ぼくのところで紹介したものは特にスポーツ用自転車向けのかなり高級なやつです.
国内ではシマノやサンヨー製が簡単に入手できると思います.
投稿: おのひろき | 2007/06/05 21:37
おのひろきさん、コメント、ありがとう。
ハブダイナモ、入手しやすくなっているのですね。
さすがにママチャリなどへの標準装備にはならないのかな。
投稿: やいっち | 2007/06/06 07:47
こんなニュースが昨今:
「CNN.co.jp ブッシュ大統領、温室効果ガス削減で数値目標設定を提唱 - ビジネス」
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200706010002.html
「自家発電…身に覚えがあるような|無精庵徒然草」
http://ameblo.jp/kyat/entry-10035702418.html
に戴いたコメントへのレスです:
小生はアメリカが環境問題に後ろ向きというのはやや違うと思ってきました。
どんな場合でも、自分たちが主導権を取れるかどうかにポイントがあると思うのです。
「主要排出国が08年末までに数値目標を設定するとの案を提示した」ってのは、ポーズであり、先延ばしであり、批判をかわすためだめでしょうが、同時に、主導権を取ることで、自分たちの国の経済的利害で有益だと判断する時期が来たという判断もあるのかな、なんて。
別にブッシュを擁護するという意味じゃなく、徹底してリアリズムがあるのかなって思うのですが。
ブッシュ家一族や関係企業の利益が環境問題で潤う、そんな目論みも見えてきたのかなって憶測します。
こんなニュース発見:
「水いらず悪臭なし、良いことづくめのバイオトイレ登場―河南省」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=226992&media_id=31
2007 年6月4日、河南省鄭州市の文博広場にバイオトイレが設置された。最新のバイオテクノロジー技術を応用し、従来の水を流すという概念を打破した、画期的な処理方法のトイレだ。分解に効果的な微生物を混ぜたバイオチップが排泄物を分解するので、水を流す必要がなく、その場で処理分解される。
気になるにおいや衛生面についても、悪臭を吸着したり病原体の繁殖を抑える働きが作用する。最終的に排泄物は水、二酸化炭素、アンモニアに分解され、空気中で揮発する。もちろん残った残渣は肥料として利用できる。
公共の場所にバイオトイレを設置することで、利用者にハイテク製品の成果を体験してもらい、資源リサイクルの意識を高めてほしい、ということだ。(翻訳・編集/WF)
投稿: やいっち | 2007/06/06 15:45