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2007/06/27

助数詞にゃ匹夫の勇も空回り

 昨日は営業の日。午後の一時を回るとFMラジオを聴くのが習慣だったのだが、今月の中旬から担当する車が変わり、AMラジオしか聴けない。
 別にAMラジオに不都合があるとか文句があるわけじゃなく、聴くほうとしてはAM/FMの両方から時間帯・曜日に応じて番組を選びたい。
 それがいきなりAMラジオだけになり、選択幅の狭まりという意味ではかなり窮屈な思いを強いられている。

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← 6月21日、芝公園にて。木立の透き間から東京タワー。

 FMラジオを買うべきか、FMラジオの聴ける携帯に切り替えるか、いっそのこと、ワンセグ機器を買うか(できればFM付きの)、それともいっそのこと、窓を全開にして、窓の外の騒音を(まあ、中にはいい音もあるだろうことを期待して)、そう<都会の自然>の音をBGMと思うことにするか。
 以前、自分の心臓の音(鼓動というのかな)を聴いてみたいと思ったことがあるが、未だに実現していない(人のは何故か聴いたことがある。感動モノだった)。
 心音を集音して、ドックンドッキンって音を聴く…。
 鬼気迫る、危機一髪のドライビングの連続で、不整脈が聞こえたりするやもしれず、うーむ、やっぱり、うざったい。

 胎内で赤ちゃんが聴くという音は癒しのBGMになるのだろうか。
 それとも、内臓の蠢きって、結構、煩いというし、子宮の外、母親の体の外の音は話し声も含め、結構、子宮の内部に聞こえる、響いてくるという話だから、癒しの音にするには、雑音を除去したりして編集しないとダメなのだろうか。
 となると、下手なヒーリングCDになってしまって、あまり意味はないことになる。
 ところで、「非常に微量ではあるものの、子宮の中にも光は届いていると考えられています」とか(「おなかの赤ちゃんと、楽しくお話しする方法 - gooベビー」参照)。

 さて、ここまでが前置きである。
 といって、小生のブログに本文と称すべき中身があるかというと危うい…冷や汗が出てきたりするが、それはさておき、午後になったら以前ならFMのクラシックやポップス特集などを聴くのだが、今は、そうもいかず、民放は(昼間から夜にかけては)若者相手専用になっているし、NHKさんのお世話になるしかない。
 で、昨日の午後(やっと本題に入ります)、NHKラジオ第一で梅津 正樹(うめづ まさき)アナウンサーの話を聴いた。これは、やむをえなくではなく、結構、同氏の話は興味深く聞いている(無論、営業中なので、可能な限りである!)。
 以下、話が不透明な部分が多かったりするが、文責は小生にあるのは言うまでもない。読むに価する部分があれば、梅津氏やネットのお陰である。

 同氏はラジオでは、「ラジオほっとタイム」(ラジオ第一)の「気になることば」を担当されている。
 小生が聞きかじったのは、同番組で、昨日のテーマは、「匹と頭」、要するに助数詞の話だった。
 つまり、動物を数えるのに、「匹」とか「頭」とかを使う。
 その使い分けや使う上での線引きの問題だった(聞きかじりなので、聞き漏らしたかもしれないが、「羽」はなかった。「羽」は、鳥ということで、話からは除外されたのだろうけど、ウサギは「羽」と数える。これについては余裕があったら、あとで触れる…かも。まあ、正しい理解かどうかは別にして、ウサギが「羽」と数えられる理由は結構、知られているし)。

 聞きかじったことを羅列…じゃない、そのままにメモしたいが、営業中で実車中はラジオのボリュームを下げる(か切ってしまう)ので、かりに聴いたことを全て覚えていても断片的にしかならない。
 どこまでが昨日の話で何処からがネット情報なのかの線引きが難しいかもしれないが、まあ、一般的な話としてメモってみよう。

 但し、助数詞全般を扱うわけではない。
 これだと、膨大な情報量となってしまう:
助数詞 - Wikipedia
みんなの知識【ちょっと便利帳】 - ものの数え方・助数詞〔目次〕

1匹のクマに5頭のノミ/虫の雑学 (社)農林水産技術情報協会」が手引きとして非常に参考になる。
 冒頭付近に、「匹」「頭」「羽」の説明がある:

匹 -馬は綱をつけて“引く”ところから、獣類をかぞえるのに用いる語。
  転じて鳥、魚、虫などにも用いる。源氏物語に「御馬四十匹」の例がある。
頭 -牛馬などをかぞえるのに用いる語。太閤記に「御馬七頭」の例がある。
羽 -鳥をかぞえるのに用いる語。ほかにウサギにも用いる。

 その上で、この頁には、「言語学者にも一般にも認知されていない特殊な用法」として「昆虫に対する“頭”の適用」について縷々説明されている。
 そういえば、何処かで聞いたことがあったような。

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→ 同じく6月21日、木立を透かして「愛宕グリーンヒルズ MORIタワー」の雄姿が。仕事で一階の車寄せまでは行くが…。一度は屋上で展望してみたい!

 この、昆虫を「匹」ではなく頭」と数える特殊な用例については、「「匹」と「頭」  佐々木 三智雄」という格好の頁が見つかった(ホームページは「御機嫌如何ですか」か?)。

 同上の頁に拠ると、「今井彰「地獄蝶、極楽蝶」(築地書院)という本」からとして、六つの説を示している。ここでは転記しないので、同上頁を覗いてみてほしい。
(敢えて転記しないのは、昨日のラジオでは、この昆虫を「頭」で数える場合があるという話題は出ていなかった…と思うからである。)

 さて、昨日の話題で、とりあえずのまとめとして、「匹というのは動物全般をカバーする語で、頭はそのうちの大型獣、羽は鳥とウサギに対して、匹の代わりによく用いられ、いずれも古い歴史を持つ呼称といえよう。 また、ウサギに羽を用いるのは、獣肉を食べる都合上、ウサギを鳥に擬したものであり、羽はむしろ鳥の専用語といってもよいであろう」とされていた(但し、ウサギを「羽」と数える事例が昨日の梅津さんの話で話題になっていたかどうかは不明)。

 問題は、「匹」と「頭」の使い分けである。
 大きさで使い分けするというのなら明快なようだが、実際にはさにあらず、なのである。
 何故、馬は「頭」も使うが、「匹」も使うか。
 
 実は、昨日の梅津正樹さんの話の本題は、まさにここからのように感じられた。
 つまり、小生もピンと来たのだが、馬を「頭」以外に「匹」と数えるというのは、反物を数える際に使う場合があるという点にヒントがあるのでは、と思ったのである。
 小生が下手な説明をしては拙いので、「日本の民族衣装 第2章  反物」を参照させてもらうと、「反物とは、和服地の総称で、一反といえば並幅36cm、長さ11~1 2mの生地を指す。同じ反物2反分の単位を匹という。帯地、袴地なども 反物だが、一般には着尺、羽尺、長襦袢地、コート地、夜具地などをいう」とか。

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← 今井彰著『地獄蝶、極楽蝶』(築地書院) ネット検索の中で偶然、見つけた本。面白そう。

 では何ゆえ、「反物2反分の単位を匹という」のか。
 これは、どうやら、「布の長さの単位に「一匹」とあったのです。読み方がわかりません。動物を数える読... - Yahoo!知恵袋」によると:

紙の製法が発見される以前は、絹の布に文字を書き手紙としていました。
紙の発見は紀元前2世紀ころの中国(前漢)でなされました。
その当時で文字を書ける人は、ごく限られており、また絹生地も高価なもので
反物二反分(約23m)が馬一頭と交換されました。
その為、この長さを『一匹:いっぴき』といいます。

 但し、典拠が不明。
 いずれにしても、税や商業上の取引で、絹物と馬が関わったものと思われる。

 ところで、梅津正樹さんの話の肝心な点を聞き漏らしたか、聞いたけれど忘れてしまっている。
 反物の数を「匹」とするのは、折畳んだ時の生地の形を横から見た形…(曖昧)。
「匹」とは、(ネットからの情報「Submissions to JMdict-EDICT」によると):

対つい。対になること。つれあい。つれそうこと。「匹偶・匹敵」
対の一方。ただ一つ。転じて、身分の低い人。「匹夫・匹婦」

 梅津さんは、馬を人間の目線の高さで見ると、お尻が対になっていて、それで「匹」と数えられるようになったという話をしていたような気がする(曖昧!)。

 しかし、小生には、上記したように、商取引の上で、古(いにしえ)の世においては、「反物二反分(約23m)が馬一頭と交換され」たという歴史的事実の名残りだというほうが納得がいくような気がする。
(「私立PDD図書館 【匹】【疋】」の項を参照。「銭を数える単位」としての「匹」もあったのだ!)
 但し、やはり断言はできない。
 それがやがて、馬だけではなく、牛にも、小動物にも援用されるようになったのではなかろうか。
 ガキの頃、眠れない夜に、「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹…」と百まで数えなさいって、言われた方は少なからずいるのではなかろうか。
 羊を数えるといっても、ガキの頃の小生に百まで数える能力などなかった。大抵、十匹ほど数えたところで、あれ、今、何匹目だったっけ、ということになり、最初から数えなおすのが通例だったような。
 で、段々、カッカしてきて、逆に眠れなかったりして。

 で、要するに、そう、羊も「匹」なのだ。

 例によって曖昧なメモに終わった。そもそも助数詞なんてテーマが小生には難しすぎた(面白そうだけど)。匹夫の勇も空回りだ。ここらが引きどきだろうね。

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