来週は全日本チンドンコンクール!
来週末、つまり、4月6(金)・7(土)・8(日)の三日間、「全日本チンドンコンクール」が開催される。
場所は、我が富山県富山市の中心部で富山城址公園も間近な通り。
コンクールのコースも決まっている:
「チンドン大パレード」
→ 4月6(金)・7(土)・8(日)の三日間、富山で「全日本チンドンコンクール」!
これだけの規模で、しかも、三日間に渡って富山でチンドンコンクールが開催されるのである。
どうせなら、サンバカーニバルを富山市で大々的に開いてもらえんもんやろか。
そうすれば数十万のサンバファンで街中が埋め尽くされるのは間違いなし! しかも、三日間(二泊)の滞在が見込める!
小生思うに、ブラジルから日本へ富山へ多くのブラジル人、日系人が来ている(し、向こうへも行っている)。
いよいよ、富山を舞台に、サンバもブラジルの人たちもサンバやラテンまみれの日本の方たちも中国大陸に渡るべきときが来ているのではないか。
中国、ロシア、果ては西南アジアへ雄飛すべき時!
その拠点が富山だっていいはずではないか!
さて、何ゆえ、「全日本チンドンコンクール」が富山で開催されるのか:
富山の春の風物詩として、今回で53回目を迎える「全日本チンドンコンクール」は、富山市が戦災の焼け跡から立ち直り復興した昭和30年に、市民の心に明るさを取り戻そうと、富山商工会議所や富山市などが中心となり誕生しました。
そして、「このイベントは、プロのチンドンマンがその技とアイデアを競い合う全国唯一のユニークなコンクール」なのである。
「チンドンコンクール」というくらいだから、サンバカーニバル同様、一種のコンテストであり、実際、トーナメントも組まれている。決勝戦は4月8(日)!:
「予選を勝ち抜いた上位8組によるトーナメント戦を行います!」
小生、自分じゃできないくせに(できないからこそ!)、ストリートのパフォーマンスが好きである。
サンバもそうだし、このチンドン屋さんもそうだ。路上のアーティストが好きなのである(無論、舞台などでのライブも好きだ)。
路上のアーティストと言えば東京。石原都知事肝煎り(?)の「ヘブンアーティスト」が有名。あ、石原慎太郎氏の選挙応援になっちゃう?!
ヘブンアーティストについては、「05エンコントロ(4) 2006/11/13」の中の、「路上アーティスト」と題した拙稿の中でサンバやチンドン屋さんのことも絡め、若干のことを書いている。
この中に、ざっくり読まれると誤解されそうな記述がある。敢えて、ここに転記する:
が、落語にしろ歌舞伎にしろ、能にしろ、楽器の演奏にしろ、全てとはいはないが、多くは大道での芸だったのではないのか。それがいつか様式化されて、教養のない人間、素養のない人間にはやや遠い世界のものに、つまり<至芸>の世界のものに成り果ててしまったのだ。
もっと泥臭くて、汗っぽくて、等身大で、視線が低くて、同じ大地に立つ者同士であることの共感を、一切構えることなく、気軽に味わえる、その素朴さにこそ、サンバに限らずストリートのライブにはあるのだと思う。
その素朴さが失われた時、芸人にとっては芸の完成・熟成ということになるのだろうし、芸人・アーティストとして大成したということになるのだろうが、同時に、一歩、凡人の気軽に立ち寄れる素朴さの喪失をも意味する。
誤読したくない人は、当該の頁でじっくり読んでみて!
「路上アーティスト」もだが、これまでチンドン屋さんについての記事を幾つか書いてきた。
「チンドン屋 2005/03/15」
「富山チンドンコンクールのこと [2005年04月15日(金)] 」
← 一昨年、東京の某JR駅ロータリー内で見かけたチンドン屋さん!
「富山チンドンコンクールのこと [2005年04月15日(金)] 」では、チンドンコンクールの様子を伝えるマスコミ情報や半世紀以上に渡るチンドンコンクールの歴史などを載せている。
「チンドン屋 2005/03/15」から、一部を転記する:
小生は、タクシーの運転手なのだが、以前、春四月頃だったか、お客さんをお乗せして港区のとある繁華街の町角に差し掛かったところで、信号待ちとなった。
すると、その交差点を三人のグループによるチンドン屋さんが通り掛かった。まさに仕事の真っ最中で、チンドンチンドン、やっている。
小生、思わず、「あ、チンドン屋さんだ」と口走ってしまった。
すると、お客さんが、「チンドン屋ってのは、蔑称じゃないの。言っていいのかな。」などと、突っ込んでこられる。
小生は、これでも(どれでもだろうか?)富山の育ちなので、富山がチンドン屋さんたちの聖地であり、富山市で毎年、チンドン屋さんのコンクールが行われることを知っている。
まして、チンドン屋という呼称が決して蔑称などではなく、みんな誇りを持ってやってますよ、などと、ムキになりそうなのを堪えつつ<弁解>しておいた。
そうなのか、チンドン屋さんて、そういうふうに世間では見られているのかと、ちょっとガッカリした。
その頃は、バブルもとっくに弾け、テレビ等では、地道な仕事や活動が見直されるべき、などと特集を組まれたりしている。チンドン屋さんというのも、まさに人の為すわざであり、最も人間臭い仕事の一つなのだ。
今も、チンドン屋さんが、一つランク下の仕事と見られているのだろうか。
この記事の中では、季語随筆ということで、チンドン(屋)は春の季語ではないようだが、以下の句をひねっている:
チンドンと胸掻き鳴らす春の風
チンドンとウキウキとして町流す
チンドンと心浮かせる囃しかな
← 新宿芸能社「ちんどん」富山公演 →
「全日本チンドンコンクール」の表紙にも載っているが、「新宿芸能社「ちんどん」富山公演」(作・演出 羽原大介)が相前後して予定されている。
日にちは、「4/10(火)~13(金)」で、場所は「北日本新聞ホール」である。
「新宿芸能社「ちんどん」富山公演」(作・演出 羽原大介)の「作・演出 羽原大介」を見てピンと来た人は、さすがである。
「映画「パッチギ!」で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した羽原大介氏が、昭和30年の富山と東京を舞台に、チンドンを通して人々が戦争の傷跡から立ち直っていく過程を、笑いと涙とともに描き出」すというものなのである。
この公演の詳細は、下記:
「北日本新聞社 本社イベント案内 新宿芸能社「ちんどん」富山公演 (4月10日~13日) 北日本新聞ホール」
「新宿芸能社」
「新宿芸能社official BLOG」
→ 富山城址公園。昨年秋口の雄姿。工事中だったけど、もう、終わっているはず(断定はしない)。この近くで数々のチンドン関連イベントが行なわれる。
「「ゲロッパ!」「パッチギ!」を書いた男、羽原大介って何者だ?」と思われた方は、「劇団 「新宿芸能社」 主宰 羽原大介インタビュー」をどうぞ!
蛇足:「ゲロッパ!」つながりというわけではないが(実際、繋がらない)、小生には、「ゲロッパといえば」と題した駄文がある。間違いなく駄文である。なので、読まなくて宜しい。でも、覗くだけは覗いてみてもいい…かどうかは、覗いた方が決めてね。
「ちんどんミュージアム」なんて、サイトがある。
休憩中とのことだが、「チンドン」関連情報が満載である。
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コメント
昨年はちょうど富山に引越しできた日が「ちんどんコンクール」の開催日で、荷物を片付けて見物に行きました。
今年は、開催前に引越しになってしまうとは、その時は想像もせず、全く何が起こるかわからないものです。
投稿: maru | 2007/03/31 22:08
maruさん、転居先が決まったようですね。
そこも、富山からは遠からぬ地。
「ちんどんコンクール」へ富山へ越した日に見物に行かれたとなると、ちょっと感懐もあるのかな。
僅か一年での転居、ご苦労様です。小京都の雰囲気を堪能できるかも。その点は、羨ましい。
投稿: やいっち | 2007/04/01 00:10