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2007/03/01

クラスターなき世の中で暮らしたい!

 昨夜、ラジオでクラスター爆弾の話題を聞いた(「J-WAVE」でだったかな。曖昧な記憶で申し訳ないが、JVC清水俊弘氏がゲストだったような)。
 クラスター爆弾の廃絶を目指す「オスロ会議」が開催されていたことは、テレビ・ラジオでも報道されていた:
クラスター爆弾廃絶目指す「オスロ会議」始まる」(2007年02月22日19時28分)

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← 『So Cartola』( Elton Medeiros / Nelson Sargento / Galo Preto、レーベル:Rob Digital) 最近、毎晩、寝る前に「リベルダージ愛唱歌集」(←我が愛盤である! 必聴!)と代わる代わるに聴いている。

「市民を無差別に死傷させ、人道面からの批判が強いクラスター爆弾の廃絶を目指して、ノルウェーが提唱した国際会議が22日、オスロで始まった。48か国と国連機関、NGO(非政府組織)が参加した」というもの。

 日本はというと、安倍首相の曖昧路線を反映してか、「米国、ロシア、中国は不参加。日本政府は会議の直前に参加を決めたが、「国際的にどう論議されているか理解を深めるため。CCWの枠組みで話し合うべきだという基本姿勢に変わりはない」と一定の距離を置いている」。
 つまり、様子見である。日和見主義というべきか。

 クラスター爆弾の何が問題なのか。その前に、クラスター爆弾とは一体、どんなものか。
クラスター爆弾 - Wikipedia
 本稿の主旨に関係する側面を紹介しておくと、下記のよう

この爆弾は、通常の空対地爆弾とほぼ同サイズのケースの中に、数個から数百個の子弾(爆弾や地雷)を搭載し、母機から投下後に空中でケースが分裂することにより子弾を散布して広範囲にわたってダメージを与える。主に人的被害やあまり強固ではない施設・兵器への広範囲の被害を狙うものである。

クラスター爆弾作動概略」が参考になる。
 アメリカ軍がイラクでクラスター爆弾を投下し、無数の子機が地上で一斉に炸裂する様子をイラク戦争当時、テレビで見た人も多いのでは:
レバノン南部で見たクラスター爆弾 シバレイのたたかう!ジャーナリスト宣言

 兵器自体の残虐さもさることながら(但し、軍事的な観点からすると、点ではなく面を一挙に攻撃しダメージを与えられるということからして、効率的!)、問題なのは、一個の母機から飛び散った子弾が、数パーセントの確率(10%弱。7%とも)で不発弾となり、地上に散在してしまうという点。
 しかも、アメリカなどは数年前までの不良品のクラスター爆弾をアフガニスタンなどに使用したため(使用した時点で欠陥のあることは判明していた!)、アフガニスタンには無数の不発弾が散在し、数千人の死傷者を出している。

 あるいは、アメリカ軍がイラクで使用したことも記憶に新しい。無差別攻撃を世界各地で行なっているわけである。しかも、不発弾の率の高いことを認識しつつ使用したのだった:
クラスター爆弾:米軍が高い不発弾率認識 イラク戦争
「03年のイラク戦争で米軍が、不発弾となる危険性が極めて高いクラスター爆弾を、その危険性を強く認識しながら使用していたことが、毎日新聞が入手した米国防総省の文書などでわかった。イラクで使われた1万発を超えるクラスター爆弾の少なくとも2500発以上が、米軍内部で改善や使用削減の必要性が繰り返し指摘された危険な爆弾だった。また、こうした爆弾の07年時の保有量は450万発(子爆弾6億個)以上にのぼると推測されることも判明」!

 一番、最近はというと、イスラエルがわざわざ不発弾率の高い古いクラスター爆弾を使ったことも報道されていた:
Amnesty International-wfsection-レバノン紛争 命をおびやかすクラスター爆弾
 不発弾は10万個以上!!


 子機は、一見すると、缶ジュースだったり、何かのオモチャのように見える。それが木の枝に引っかかっていたり、路上に転がっている。時には家の中にも!:

子爆弾は清涼飲料水の缶ほどの大きさしかなく、また回収を容易とするため目立つ色(黄色など)で着色されているものもおおいが、これを知らずに子供が触れて死傷したり、あるいは難民救済用に空中散布された食料パック(→レーション・不発弾を参照)と間違えて触れるという事故も報告されている。

 興味を持つのは子供!
 拾うと、爆発する危険性が大。
 なんといっても、本来は爆発しやすいように信管が複数あったりするから、地上に落ちたときは爆発しなくても、人の手に触れて玩ばれたりすると、爆発する可能性が増すわけである。

 残念ながら子機の画像が見つからない。唯一……:
レバノン南部で見たクラスター爆弾 シバレイのたたかう!ジャーナリスト宣言

 つまり、無数の地雷をばら撒いてしまったわけである。しかも、いかにも戦地(地雷原)という場所ではなく、市街地や草原(アフガニスタンは牧畜が盛ん!)など、地上面に目に見えるような形で転がっている。

 記憶に新しい人もいるだろうが、地雷については条約が成立している。
地雷 - Wikipedia
「対人地雷全面禁止条約(対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約)」
 オタワ条約などとも呼ばれるもので、「対人地雷の使用、開発、生産、貯蔵、保有、移譲などを禁止して」おり、国連加盟国のうちの4分の3ほどの国が条約に加盟している。

 惜しくも首相在任当時に急逝された小渕氏は、この条約の締結に向けて積極的だったことは知られている:
オタワ条約署名会議における署名の際の小渕外務大臣演説  平成9年12月3日
 文中、「我が国は、対人地雷の規制の面において、本年6月、特定通常兵器条約の地雷等に関する改正議定書を率先して締結するなど積極的に取り組んで参りました」とあるが、先頭に立ってきた一人が小渕氏だったわけである。
 
 翻って安倍首相は如何。遺憾ではなかろうか。

 悲しい事実を付記しておくと、クラスター爆弾の製造や使用の点では、日本は世界に先駆けている。
 しかも、被害を蒙ったという点でも世界で際立っている。
 あの焼夷弾はまさにクラスター爆弾の一種のようなものだ。
 日本は無差別攻撃については攻撃についても被害についても、当事者、ある意味世界一の当事国といっても過言ではないはず。

 その日本については、「航空自衛隊がクラスター爆弾を総額約148億円分購入し、現在も保有   (毎日新聞) 2003年4月17日」とか、「クラスター爆弾は対人地雷の規制外 政府見解を閣議決定  (毎日新聞) 2003年5月9日」といった報道があった。
 残念ながら、以後の情報を確認していない。今も、航空自衛隊がクラスター爆弾を保有しているのか、クラスター爆弾は対人地雷の規制外という認識に変更はないのか、未確認である。

 但し、「参議院会議録情報 第156回国会 外交防衛委員会 第7号」(平成十五年四月二十二日)を読むjと、明らかに政府がクラスター爆弾を所有していることを認めていることが分かる。

 思うに、安倍首相は美しい日本を標榜するのなら、世界に率先して、アメリカ(や中国やロシア)に先駆けて、クラスター爆弾の廃絶を目指すべきだし、それでこそ平和国家日本たりえるのではないのか。
 憲法改正に血眼になるより、クラスター爆弾で血の海になってしまう被害を避けるためにこそ頑張るべきではないのか。

 オスロ会議は「2008年末までに条約を制定する方針を示した共同宣言を採択し、閉幕した」:
08年までに禁止条約制定を=クラスター爆弾で宣言-オスロ会議閉幕
 日本は会議には参加したものの、「参加49カ国のうち、クラスター爆弾を扱う通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠外での交渉に消極的な日本を含む3カ国は、今回の宣言に調印していない」結果に終わったのだった。
 最後まで日本の意志、わけても安倍首相の姿勢が見えないのが残念だった。これが彼の姿勢なのかもしれないが。

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← 秋元順子雨の旅人』(キング) 最近、お気に入りの曲。声がいいね。小生はチェウニのファンなのだが、どうも声に惹かれるようだ。歌唱力も抜群だし。

 昨夜は、タミフルの話題(特集)も聞けた。これも「J-WAVE」でだったかな。
 政府(厚労相)は、何故にタミフルについて、腰が重いのか。柳沢厚労相の慎重というか業界に配慮しすぎる姿勢の現れなのか(タミフル備蓄計画! 世界中のタミフルを日本で独占してどうするのだろう?!)。
タミフル」では、「重篤な副作用の報告はない」とあるが、実状はマスコミ報道が示しているとおりである。
タミフルはインフルエンザを治さない(健康と医学:インフルエンザ) - 科学ニュースあらかると - インフルエンザ,タミフル」によると:

タミフルには、インフルエンザを予防する効果はありません
タミフルには、ウイルスを撃退する作用は有りません
また、ウイルスには「抗生物質」も効果を発揮しません。

欧米では、「インフルエンザには安静」が常識で、タミフルのような「抗インフルエンザ薬」は、感染症などの合併症の危険性が大きくなる免疫系が弱っている人達、高齢者や慢性の病気などの要因を持つ人達以外には、ほとんど使われていません


タミフルはインフルエンザを治さない(健康と医学:インフルエンザ) - 科学ニュースあらかると - インフルエンザ,タミフル」の中の、「タミフルと日本」の項など必読かも。

 なお、「タミフル:「注意を」 厚労省が文書-行政:MSN毎日インタラクティブ」なるニュースが新しい情報としてある:

 インフルエンザ治療薬の「タミフル」(一般名オセルタミビル)を服用した中学生が転落死する事故が相次いだことを受け、厚生労働省は28日、異常行動のおそれや保護者の付き添いの必要性を家族らに説明するよう医療関係団体などに注意を促す文書を出した。同省はタミフルと異常行動による死亡の因果関係を否定しており、注意は事故を防ぐための措置としている。

 タミフル服用後に転落や飛び込みで死亡したのは04年以降、5例あったが、同省は「安全性については問題ない」との姿勢を崩していない。【北川仁士】


 まだ、腰が引けている。確かな因果関係が分かるころには遅きに失しているはず。


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コメント

「クラスター爆弾規制を容認、高不発率弾は禁止…政府方針」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070616i101.htm
 政府は15日、クラスター(集束)爆弾を規制する新たな条約制定に向け、ジュネーブで19日から始まる特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の政府専門家会合への対処方針を固めた。

 クラスター爆弾の即時撤廃と全面禁止に反対した上で、〈1〉人口密集地での使用を禁止する〈2〉不発弾率の高いものは禁止する〈3〉不発となった子爆弾が爆発しない機能があるものは認める――など、日本として受け入れ可能な規制を目指す。

 空中で分解して多数の子爆弾を広範囲に拡散させるクラスター爆弾は、不発の子爆弾による一般市民の被害が問題視されているが、4種類のクラスター爆弾を保有する日本は、規制に慎重な姿勢を示してきた。

 しかし、今回の政府専門家会合では、11月のCCW締約国会議で規制条約制定に向けた交渉を開始するよう勧告が出される見通しだ。CCWの枠組みの外でクラスター爆弾の全面禁止を目指す動きが強まっている現状を踏まえ、政府は、使用方法などで一定の規制を認める条約交渉の開始に賛成し、全面禁止を回避する方針だ。

 クラスター爆弾を巡っては、ノルウェーなど有志国が今年2月、2008年末までに禁止条約制定を目指す「オスロ宣言」を採択したが、日本は宣言への参加を留保した。5月にペルーで開かれた国際会議でも、「米国、中国、ロシアなどクラスター爆弾の主要生産・保有国が参加するCCWの枠組みで条約は議論すべきだ」と主張していた。

(2007年6月16日3時6分 読売新聞)

アメリカへの遠慮? それとも使いたくてたまらないのか?
地雷の悲惨さをなぜ思わない!

投稿: やいっち | 2007/06/16 19:28

クラスター(集束)爆弾を規制する新たな条約制定に向け、ジュネーブで19日から始まる特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の政府専門家会合への対処方針を固めた。

投稿: 留学 | 2007/07/22 13:02

「クラスター爆弾対策で協力」
クラスター爆弾は、一度に数百個の小型の爆弾を飛び散らせ、多くが不発弾として残るため、戦闘終結後も子どもや市民が誤って触れて爆発し、深刻な被害をもたらしています。25日夜の会談で、ノルウェーのストーレ外相は「ノルウェーとしては、クラスター爆弾の使用を厳しく規制する新たな条約の実現を呼びかけている。日本政府の積極的な参加を期待している」と述べました。これに対して、高村外務大臣は「クラスター爆弾の主な生産国や保有国が参加して規制を検討している枠組みを日本は重視している。クラスター爆弾が人道的に問題があることは、よく理解しており、対策が必要だ」と述べて、クラスター爆弾の保有や使用の規制を含めその対策に協力して取り組むことで一致しました。
(NHKニュース 07年10月26日 4時33分)

投稿: やいっち | 2007/10/26 19:44

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