« 上村一夫…劇画なる世界に焦がれ戯画に生き | トップページ | マン世界エヒョー挿話に垣間見る »

2007/01/12

ロッシーニ…オペラのためのソナタなり!

[今日の話題の主は「ジョアキーノ・ロッシーニ」「村田英雄」「金田正一」「クリスタル ケイ」など。]

 昨日、木曜日は営業の日。ということは、車中での音楽三昧の日(?)。
 まあ、三昧ってのは大袈裟だけど、でも、特に午後の二時からの、NHK-FMの「ミュージックプラザ 1部 -クラシック- 松川 梨香」はできるだけ聴くように心がけているのは事実。
 小生は音楽にも、ましてクラシックにはなおのこと疎いので、どんな曲を聴いても初耳だったり、新鮮だったりする。

Pepper3

← ザ・ビートルズ「SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND

 昨日はというと、チマローザ作曲の「歌劇“秘密の結婚”序曲」「歌劇“秘密の結婚”から 愛しい人よ、落ち着いて」「歌劇“秘密の結婚”から 息をなさっているなら」「歌劇“秘密の結婚”から 夜が白み初めないうちに」などが最初に架かったようだけど、残念ながら、聞きそびれた。
 というのも、一時半から二時半まで都内某所で仮眠を取っていたのだ。
(余談だが、文豪ゲーテはチマローザと同年生まれで、チマローザの曲を絶賛していた。聞き逃したのが惜しまれる!)

 目覚めたのは、多分、ロッシーニ作曲の「“弦楽のためのソナタ”(全6曲)から “ソナタ 第1番 ト長調”」(イタリア合奏団)や「セレナード」(演奏:ボローニャ市立歌劇場フィルハーモニー、クラリネット:ドミトリ・アシュケナージ、指揮:リッカルド・シャイー)辺りから。
 仮眠を取る時には、必ずラジオは消す。音楽が流れていると、つい聴き入ってしまって、なかなか寝付けないのである。
 目が覚めると、まずは何をおいても、ラジオのスイッチをオンする。
 で、いきなりこれらの曲が流れてきたというわけだった。
 曲が聞こえてくるばかりで、誰の作曲なのかは、曲が終わってから進行役の方(耳では小生の馴染みの松川梨香さん!)が題名その他を教えてくれる。
 作曲者名を聞いて小生はびっくりした。
 ロッシーニだって?! えっ? ロッシーニってあんな曲調、作風だったっけ。
 とにかく、クラリネットの音の軽快な響きやメロディの変幻が実に楽しい。
 
 大体、小生は、まともには久しくロッシーニなんて聴いていない。
 恐らくは、中学の音楽の授業で嫌々聴かされて以来ではなかろうか。知人にクラシックファンの人が居たので(中学校の終わりや特に高校以降のことだが)、その人の家に行くと、クラシックの曲を聞かせてもらえるのだが、ベートーベンやモーツァルトなどはたっぷり聴かせてもらったが、ロッシーニは、少なくとも記憶の中では聴いたことがないはず。
 中学の音楽の授業では、多くの曲を聞かせてもらった。

 小生は音楽の成績は、(5段階評価で)2がせいぜい。3はあったかどうか記憶にない。
 まあ、運動会での行進じゃないが、イチニ、イチニって奴である(但し、他の教科もそうだったので、特別音楽だけが悪かったのではない! まして音楽が嫌いだったわけでは毛頭ない!)。
 でも、曲を聴くのは楽しかった。音楽の先生(S氏)は助兵衛な人で、猥談交じりの授業が楽しかったし、フルートの演奏も時折、聴かせてくれたが、とにかく曲をいろいろ聴かせてもらったという、やや曖昧な記憶がある。

 高校時代の美術の授業でも、先生が自由は発想を重んじられる方であり、また、多くの絵画をビデオ上映という形などを使って見せてくれて、小生はその先生のお蔭で絵画好きになったような気がする。
 描くほうも好きになりかけたのだが、あと一年、受け持ってもらえたら、美術の道ってのもありかな、だったかも。

 さて、ラジオなどで時折、聞きかじるロッシーニというと、昨日の番組でも聴いた、以下の曲など
「歌劇“セビリアの理髪師”から 抜粋」 
  ・序曲(管弦楽)(7分07秒)
  ・わたしは町のなんでも屋(フィガロ)  (4分20秒)
  ・今の歌声は(ロジーナ)
  ・かげ口はそよ風のように(バジーリオ)
  ・本当かしら(ロジーナ、フィガロ)
  ・わたしのような医者にむかって(バルトロ) (21分33秒)
  ・わたしの心に愛が芽ばえて
       (ロジーナ、アルマヴィーヴァ伯爵) (7分07秒)
  ・“ああ、思いがけないこの喜び”~“静かに、静かに”
        (ロジーナ、フィガロ、アルマヴィーヴァ伯爵)  (6分30秒)
   アルマヴィーヴァ伯爵…(テノール)パオロ・バルバチーニ
   バルトロ(医師、ロジーナの後見人)…(バス)エンツォ・ダーラ
   ロジーナ(バルトロのめい)…(ソプラノ)マリリン・ホーン
   フィガロ(理髪師)…(バリトン)レーオ・ヌッチ
   バジーリオ(ロジーナの音楽の教師)…(バス)サミュエル・レイミー
             (管弦楽)ミラノ・スカラ座管弦楽団 (指揮)リッカルド・シャイー
                              <SONY SRCR-1831>
150181

→ 「CMCD-15018~9 ロッシーニ:弦楽のためのソナタ全集/ベルリン弦楽合奏団」(特別企画《カメラータ・ベスト》)

 小生には聴きなじみの薄いロッシーニだったが、何故か昨日は楽しく聴けた。
 そして、「“弦楽のためのソナタ”(全6曲)から “ソナタ 第1番 ト長調”」(イタリア合奏団)や「セレナード」(演奏:ボローニャ市立歌劇場フィルハーモニー、クラリネット:ドミトリ・アシュケナージ、指揮:リッカルド・シャイー)などのロッシーニの世界は小生には発見だった。
 調べてみると、「CMCD-15018~9 ロッシーニ:弦楽のためのソナタ全集/ベルリン弦楽合奏団」(特別企画《カメラータ・ベスト》)などが見つかった。
 その頁には、以下の説明が載っている:
「オペラ作曲家として有名なロッシーニ最初期の作品である6曲の「弦楽ソナタ」は、近年発見されるまでワシントンの国会図書館に埋もれていたものです。一説には12歳時の作とありますが、その真偽はさておき、少年ロッシーニの余りある天分が端的に示されています。」

 そうか、少年ロッシーニの作(の可能性)なのだ(「ロッシーニ/弦楽のためのソナタ(全6曲)」など参照)。
 尤も、『セビリアの理髪師』だって24歳の時の作曲なのだが。

 説明が遅れたが(世の諸賢には常識だろうから、説明の要もないだろうが)、「ジョアキーノ・ロッシーニ - Wikipedia」へのリンクは張っておく(従前は「ジョアッキーノ」と表記されることが多かったが、今日では「ジョアキーノ」が正しいとされる)。

「料理の道を志し」、「あまりにも料理が好きだったのか、料理の名前を付けたピアノ曲も作っている」というエピソードも楽しい。
 思えば、『ウィリアム・テル』(の序曲)も、映画かドラマなどのBGM(?)として聴いていたのだと気づいたりして。
 この四半世紀はロッシーニが再評価され、「ロッシーニ・ルネッサンス」とも称されているとか。

 昨日は、ビートルズ(小生は大ファン。学生時代は聴き浸っていた。天才だ。20世紀のアーティストで21世紀の後半も残っているだろうと思える筆頭だ)や美空ひばりも聞けた。

 そうそう、昨年だったか、歌唱を聞いてすぐにファンになった、クリスタル ケイの歌や話も聴けて嬉しかった(「クリスタルケイ ライブラリ」には興味深いエピソードや写真が載っている)。
Crystal Kay - Wikipedia」によると、愛称は「クリ」「クリケイ」だって。身長は小生と同じ172センチ!
 今、調べたら誕生日が小生と同じだ(但し、誕生年は若干違う!)。

3164

← 「村田英雄全曲集」(コロムビアミュージックエンタテインメント)

 昨日、惜しむらくは、「ラジオ深夜便」中、未明近くの3時過ぎからの「にっぽんの歌こころの歌」を聞き逃したこと。
「思い出の歌謡スター~村田英雄集  “人生劇場”“王将”“皆の衆”“人生峠”ほか」だったのだ。
 小生は村田英雄三橋美智也春日八郎らと並んで大好きなので、聴きたかったのだが、昨日は珍しく長距離のお客さんがあって、送って都内に戻ったら、もう、疲れてしまって、夜中の3時から4時半まで、ぐっすり寝込んでしまったのだ。
 あんな個性的な歌手は、もう現れてこないだろうな。
 ふところが大きいし、個性的だから(キャラクターが立っている!)、晩年などコメディアンの芸のネタにされていたが、ワハハと笑い飛ばしていたのだった。

 そういえば、昨夜というか今朝、未明には往年の大投手・金田正一の歌も聴けたっけ。まあ、感想は遠慮するが、彼の大物ぶりの話が楽しかった。美空ひばりと家族ぐるみの付き合いもするほど親しかったとかで、美空ひばりに直々に歌唱指導も受けたことがあるとか。
 どう見ても(どう聴いても、歌が上手とは言い難い)金田正一に対して美空ひばりは妥協を許さぬ、厳しい指導ぶりだったという。

|

« 上村一夫…劇画なる世界に焦がれ戯画に生き | トップページ | マン世界エヒョー挿話に垣間見る »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

音楽エッセイ」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
かわうそ亭さんのブログからまいりました。
富山の方なのですね。
僕も昨年転勤で富山に単身赴任でまいりました。
また時々おじゃまさせていただきたいと思います。
よろしくお願いします。

投稿: maru | 2007/01/13 14:01

maru さん、はじめまして!
来訪、コメント、ありがとう。
かわうそ亭さんつながりですね。

嬉しい、maru さんも富山在住の方。
先ほど、チラッとお邪魔したが、のちほど、ゆっくりお邪魔させてもらいます。

投稿: やいっち | 2007/01/13 17:10

ロッシーニに限らずオペラというと序曲だけが有名ですね。
弥一さん、ロッシーニの一幕もののオペラをすべて録音したclavesレーベルのCDをご存知ですか?
「ブルスキーノ氏」とかあまり有名ではないオペラが出ています。
ワーグナーのオペラは長すぎて辟易しますが、ロッシーニの一幕ものは80分くらいですか、なかなかききやすいです。

投稿: oki | 2007/01/14 13:01

土曜日、図書館へ行った際、ロッシーニのCDをあれこれ物色したのですが、適当なものが見つからず(探していたのは「弦楽のためのソナタ」)、借りたのは、モーツァルトの協奏交響曲、ラヴェルの小曲集、上原彩子の2002年チャイコフスキー国際コンクールライブの三つ。

「ロッシーニの一幕もののオペラをすべて録音したclavesレーベルのCD」は知りません。
今の所、クラシック初心者として、とにかく、ある曲をドンドン聴いていくだけです。

アドルノはオペラはテレビじゃダメだ、実際に舞台を見ないとって、言っていたとか。そりゃそうです。
できるものならって思いますよね。

投稿: やいっち | 2007/01/14 20:55

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ロッシーニ…オペラのためのソナタなり!:

» モーツァルトのセラピー(音楽療法) [モーツァルト・ファン]
モーツァルト・ファンがモーツァルトのCD DVD 本などを集めたアマデウス・モーツァルト・ファンのサイト [続きを読む]

受信: 2007/01/12 18:44

« 上村一夫…劇画なる世界に焦がれ戯画に生き | トップページ | マン世界エヒョー挿話に垣間見る »