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2006/11/17

タクシー無線のデジタル化へ

 今朝は、会社で明集(仕事が明けて朝から行なわれる集会。それとも夜が明けてだから明集なのか?)があった。
 テーマは、年末に向けての注意事項の銘記と、もう一つは(これが今日のメインだったが)、 「タクシー無線のデジタル化」の話。
 年末に向けての注意事項は、たとえば、例年のことだが、偽札が出回りやすい、タクシー強盗が出るかも、タクシー(ドライバー)にイチャモンをつける悪質な客が多くなってくる…などなど。
 イチャモンとは、お客さんが乗ってドアを閉めた際に、足が挟まった、コートの裾が挟まった、挟まったコートのポケットには高級な(!)眼鏡が入っていて、眼鏡にひびが入った、行く先へのコース選択が気に喰わないetc.である。
 
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→ 「パナソニックの電話受付システム」のモニター画面。

 明集は、昨日からの営業が終わって業務報告を終え(多分7時前)、少々の仮眠を取った8時から始まった。
 上記したように、メインのテーマは「タクシー無線のデジタル化に向けて」のその概要。
 話は、弊社のタクシー部門の課長Y氏がされた。
 さすが、営業で営業先の各社(顧客)へ回っておられるだけに、話がうまいし言語明瞭。声も大きい。
 概して、タクシー運転手も営業所の(少なくとも)所長も、声が大きい(のは何故なのだろう。仕事柄?)。

 徹夜仕事のあとだけに、仮眠も数十分だったし(内緒だが、仕事の最中に合計すると3時間ほど寝ている…寝てしまった!)、頭が動いていたのかどうか危うく、話がデジタル無線全般に渡っていて、そつなく纏める自信がまるでない(しっかり聴いていても、話の大半を聞き逃してしまうのは、受験生時代の自分を振り返ってみれば明瞭なのだ?!)。

 今回、我が社で導入するのは、松下電器(ナショナル? パナソニック?)ブランドのカーナビ(最新の市販もされている機械だが、一定程度我が社仕様に手を加えたもの)を利用するもの。
(導入予定のカーナビの機種は不明だが、パナソニックだと、「タクシー400MHzデジタル無線機『EF-3257』を発売 ニュース 松下電器産業株式会社」というサイトが参考になるかも。)

 無線の流れとしては、顧客が無線室(通信制御室)に電話する。
 受ける。
 GPS装置で我が社の1900台弱の全車の位置情報が無線室(通信制御室)にて常時把握されている。
 自動的に顧客に一番近い車(空車)が選ばれ、無線の指令が飛ぶ。
 顧客より受けた位置情報その他がカーナビ(の付属モニター)に表示される。
 空車のタクシーはただちに現場へ向う。
 顧客の位置情報は勿論だが、顧客の位置へ向うルートもモニターに表示されている。
 よって、顧客へ到着する予定時間も顧客は勿論だがタクシードライバーにも示される。
(詳しい「全自動配車システム」については、上記した「タクシー400MHzデジタル無線機『EF-3257』を発売 ニュース 松下電器産業株式会社」を参照願いたい。
 また、全自動配車システムの通信制御室での画面や光景は下記の「全自動配車システム」項を参照:
モビリティ 納入事例 パナソニック システムソリューションズ社
 さらに詳しく知りたい方は、下記をどうぞ!
PANASONIC Comunication Navigator」)

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← 「PANASONIC Comunication Navigator 車載器」の表示サンプル

 ここで、肝心なのは、無線を受ける際の、従来のアナログ方式と今回導入される予定(来年の3月末までには実施される。実施期限は国土交通省との取り決めがあり、決まっている)のデジタル方式との大きな違いがあるということ。
 従来のアナログ方式は、電話で無線配車を顧客より依頼されると、無線室の人間が無線で各社に配車以来情報が流される。
「○▲□へ数分で行ける方」
 ダメなら、
「「○▲□へ10分で」
 となり、それでもダメなら、アナログでも電波の流れやすいものから繋がりにくいものまでの三段階に分かれているので、その第二段階のタクシーに無線情報を流す。
 ダメなら、第三段階のタクシーに流す。
 下手すると、お客さんと無線室との遣り取りだけでも十数分を要する。
 しかも、結果的にダメかもしれない。
 さらに、無線室は、無線配車を受託したドライバーにお客さんの位置情報その他を口頭で(電話で)説明する。何処何処のコンビニの脇を曲がって、二つ目の角を過ぎて数十メートル云々。
 この辺りの煩雑さと苦労ぶりは、お客さんの立場でも、ある程度、予想が付くものと思われる。

 さて、これがデジタル無線だと、お客さんから依頼があれば、位置情報を含め、お客さんに一番近い(且つ、単に近いだけではなく、時間的に近い)車が選ばれる。
 つまり、カーナビはお客さんの方向へ向ってい空車の中から一番近いタクシーを選ぶわけである。
 タクシー(ドライバー)は、車を回送や迎車などにしていないかぎり、デジタル無線の中枢は自動的に、従って半強制的に無線配車に指定されてしまうわけである。

 たとえ、トイレのための数分の休憩であっても、回送表示にしておかないと、車から離れていた数分の間に無線配車が決められていたということになりかねない(ということは、カーナビ情報で5分で現地へ向うと約束したとしたら、トイレなどでのロスタイムがあると、約束の時間に遅れるということになりかねないということを意味する)。
 しかも、タクシーのエンジンを切っていても、カーナビは位置情報を把握し、無線配車の対象に選ぶのだとか。
 とにかく、運転手は無線配車を受けられないなら、回送にするか、逆に無線室にその旨を伝えて断らないとならないわけである。
 例えば、無線配車を受けた直後に、道端にお客さんが立っていて、手を振っている場合などのケースが十分、ありえるわけだ。
 この場合、なんといっても、目の前のお客さんが優先される。そうでないと、乗車拒否となりかねない。


 お客さんは、電話での遣り取りの時間が相当に短縮されるものと期待して好いだろう。
 また、無線でタクシーを呼ぶ際、初めてのドライバーだと、たとえば、そのドライバーにとって初めての目的地で、道が分からず混乱し迷惑する懸念がありえるが(だから、顧客の多くは、特に長距離の場合、あるいは深夜、自宅へ向う場合は、知っているドライバーを携帯電話などで呼ぶことが往々にしてあるわけである)、カーナビでお客さんの現在地が表示されるだけではなく、現在地へのルート、さらには、お客さんの目的地への道もカーナビのモニター画面に表示されるわけで、道を改めてドライバーに説明せずとも、無線室に配車を依頼する際に必要な情報を伝えてあれば、あとはタクシーが来るのを待ち、そのまま乗り、車内で寝るなり携帯で電話するなり、自由にしていいわけである。
 心配なら、タクシーが来た際に、カーナビのモニター画面を見せてもらい、表示されているルート等を確認すればいい。その際に、このルートをこっちのほうへ変えてと指示することも可能である。

 尚、無線室での顧客からの電話の遣り取りについては、あるいは我が社独自のノウハウがありえるので、詳しいことは書くことを控える。
 情報をオープンにしても構わなくなったら、あるいは実際に稼動し始めたら、その際に追記する(かもしれない)。
 まあ、ポイントは無線室(通信制御室)に人がいなくなる(不要になってしまう)ということ。
タクシー400MHzデジタル無線機『EF-3257』を発売 ニュース 松下電器産業株式会社」の末尾に図示されている配車システム図では、無線室に電話受付係りが居ることになっているが、デジタル無線システム、つまりは全自動配車システム『GPS-NAPIS X DIGITAL』の特長の概念や目的からして、描かれている人物は、あくまでイメージに過ぎないと理解すべきなのだろう。


 なお、ついでに書いておくと、デジタル無線(を利用したカーナビ)を導入するのは、弊社は遅いほう。既に都内の7割方が既に導入していて、売り上げで対前年比50%以上の増加(中には倍増)という実績が上がっているとか。
 弊社の顧客がドンドン、デジタル無線配車システムを導入している会社(あるいは無線グループ)に流れつつある現況への焦りが会社側に(ドライバー側にも)あるのかもしれない。
 このデジタル無線システム導入に伴って、タクシー会社各社のグループ化の傾向が歴然としている(会社が統合するわけではなく、無線システムを共有化する)。
 つまり、各社ともに都内で営業的に強いところ得意な地域があるのだが(だから、地域密着型の営業も成り立つわけだが)、無線配車を受けた際は、そこは分かりません、では通用しない。
 よって営業上の穴を極力、排するためにも、デジタル無線配車営業上、グループ化は避けられないわけである。

 せっかくなので、タクシーの無線の話を書こうと思ったが、ネットで詳しいサイトが見つかったので、そのサイトに説明を委ねる。:
事業報告/移動体通信研究会 タクシー無線のデジタル化 総務省 総合通信基盤局 移動通信課 課長補佐 岡 崎 邦 春
(ネットでは関連情報が豊富に入手できる:下記など
車載器1台で全自動カー目指す――国交省がシステム開発へ」)

「業務用移動体通信の典型ともいえるタクシー無線は、半世紀を超える歴史があります」から始まる、「1)タクシー無線の歴史と変遷」なる冒頭の項目が面白い。
「無線通信とタクシー事業が一体となったタクシー無線は、昭和28年(1953年)10月13日、札幌で誕生し」たが、当初は「タクシーに使われる車1台が50万円から80万円した頃にタクシー無線の車載機の値段が1台42万円との記録があ」ったとか!
 また、「最初のタクシー無線には、150MHz帯が使われました。150MHz帯は、その後、警察や消防の移動体通信に実用化され、今日の移動体通信の草分けとな」ったという。

「無線の導入は、タクシー事業にとって今でいうIT改革として発展した歴史を持っています」というのは、ちょっと誇らしい歴史。
 そして今では、「タクシー無線はその後、共同無線配車、集中基地局やAVM(車両位置自動表示)システムの導入などの高度化を重ね、現在では、全国26万台のタクシー車両のうち22万台が無線化されています」となるわけである。

「無線通信では、マイクロウエーブなどの固定通信のデジタル化が先行し、移動体通信は1983年警察用に初めてデジタル化され、携帯電話はその10年後からでした。2000年代に入り一般業務用の移動通信もデジタル導入し、タクシー無線についても一昨年末から制度化されました」という記述から始まる「2)移動通信のデジタル化」の項からも、若干、転記する(太字は小生の手になる)。

「自営移動通信用のデジタル方式として」各種用意されているが、その目的は「このうち車両との通信には、従来の音声通信だけでなく、運行管理データ、車両位置動態、接近防護警報、沿線交通情報や顧客情報を常に同時に伝送できることが求められています」というわけである。
「車両位置動態、接近防護警報、沿線交通情報や顧客情報」についても付記すべきこと諸々あるのだが、「運行管理データ」も会社にとっても、ドライバーにとっても重要かもしれない。
 日報(業務報告)を仕事が終わるたびに会社に提出するのだが、追々は日報はこれまでのように運転手が手書きするのではなく、デジタル情報となって自動的に報告されてしまう(日報のデジタル化)というシステムも、デジタル無線システムの導入に併行して導入される予定だとか。

 さて、「3)タクシー無線のデジタル化」に辿り着いた。
「タクシー無線のデジタル化は、タクシーの運行管理や顧客サービスの向上に求められた通信の高度化に対応するもので」、「小容量データ伝送であれば、基地局と移動局の同期をとることによって、音声符号を圧縮して、残りのタイムスロットに移動局の動態データを挿入したり、音声符号とデータ符号を棲み分けて伝送することが可能です」という。

 小生が上で縷々拙い説明を施そうとしたが、この項目で要領よく纏められている。
 つまり、「2周波デジタル通信方式を基本としたタクシー無線は、GPSで得られた車両位置情報をリアルタイムで伝送し、常に全車両の動態が把握でき、配車指示も音声ではなく文字や地図表示によるデータ配車を実現しました。そのため空車探しと配車指示の時間が大幅に短縮され、配車センターの電話待ちや話中がなくなり受注が増大しました」ということなのだ。
 あるいは、「地理不案内の新人運転手に対しても文字表示とカーナビによる顧客の場所や行先案内が可能となりました」だって。小生は安心、というより、顧客が安心!

 これまでの話で予想が付くが、このデジタル無線化は、国が主導しているシステムなのである。よって、このシステムを導入する当初は、国から補助金が多少、付いてくるらしい。
 だからだろう、「デジタル導入した事業者からは、「空車探しの手間がなく配車スピードが画期的に速くなった。業績が15%も上がった。顧客からの評判が良い。」などと高い評価が得られています。タクシー無線のデジタル化によって、配車業務の効率化だけでなく、無駄な走行をなくして安全で、かつ渋滞緩和、CO2を減らして環境保全にもつながっています」と、「総務省 総合通信基盤局 移動通信課 課長補佐」の岡 崎 邦 春氏は誇らしげなのである。


 いずれにしても、あらゆる情報がデジタル化されるということだ。
 ドライバーは常時、位置情報がカーナビ(GPS)装置で会社に把握されている。
 そのうち、隠しカメラが装備されて、タクシードライバーが何をしているかも会社に伝えられたりして?!
 尤も、運転手が酒気を帯びていないか、体調が万全か、疲労していないか、煙草を吸っていないか、その他の情報は何らかの装置が備えられて会社側へ(常時?!)通知されるシステムは遅かれ早かれ導入されるのだろうが。
 
 以前、何かの記事で書いたが、タクシーの運転席周辺は、機械が一杯。料金メーター、カードリーダー、ETC装置、ドライブレコーダー、無線(ここにデジタル無線のためのカーナビ!)、さらには運転手によってはスピード違反電波検知器、ラジオ(DVD装置)、携帯電話……(小生は、さらにデジタルカメラと本を常備!)。

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