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2006/11/10

ロビンソン漂流記…この話侮り難き思い知る

 5日の日曜日に入手した浅草サンバカーニヴァルのDVDとCD(いずれも美麗なケース入り!)のうち、今日は、CD(写真集)をスライドショー形式で眺めた。さすがに専門家が撮っただけあって、表情がいい。また、メンバーを満遍なく撮ろうとしている意図が伺えた。
 なんと、DVDにもだが、CDにも小生の雄姿(?!)が写っている。
 今なら、買えるかも。

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← クレヨンしんちゃん 伝説をよぶ 踊れ!アミーゴ! (配給:東宝)
 余談だが、昨年までのマツケンサンバブームにあやかろうというのか、「クレヨンしんちゃん 伝説をよぶ 踊れ!アミーゴ!」なる映画がこの春に公開されていて、そのDVDは近々発売されるという情報をゲットした。
「待望のシリーズ14弾!今年はサンバでカーニバルだゾ!!」だって!

 火曜日は、鶴岡真弓/鎌田東二編著の『ケルトと日本』(角川選書)を、木曜日は西田治文著『植物のたどってきた道』(日本放送出版協会)をそれぞれ読了した。
 前者は、「蛍光で浮ぶケルトと縄文か」で間接的にだが、触れている。

 後者は、前にも書いたが、「自分磨き日記この花は、何の花?「華岡青洲が麻酔薬に使った花?」」なる記事を読んだ際に、ふと浮かんだ、下記の疑問があって図書館で物色し読んだもの:

 植物は、大地に根を下ろしている。それは強みであると同時に、外敵に対し、移動(逃避)という手段を取れない憾みがあるということでもある。
 それでも、植物はここの種類においてはあれこれあっても、生き物全般としては大成功を収めている。
 植物って、どうして綺麗なのか。
 綺麗だと思っているのは人間だけなのか。動物…鳥や昆虫類も綺麗だと思っている? それとも蜜などに惹かれているだけ?
 だったら、どうしてあれほど多彩・多用な花々を咲かせる必要がある。無用なことにエネルギーを費やすはずもなく、花びらの形や色の多彩さは何を物語っているのか…。
 ま、読みながら、ボチボチ、瞑想・妄想してみることにしようと思っている。

 が、本書は、「はるか4億年の昔、植物は乾燥に耐える強い組織と水を吸い上げる管を用意し、陸上へ進出した。化石に記された巧みな生殖戦略、動物との共生など、植物進化の大潮流を活写する」といったもので、これはこれで楽しみつつ読んだのが、ただ、小生の素朴な疑問にはそぐわない内容だった。
 植物は光を求めて海中から地上世界へ進出した、という一言が印象的だった。
 光合成。葉緑素。維管束…。

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→ マイケル・ポーラン著『欲望の植物誌―人をあやつる4つの植物』(西田佐知子訳、八坂書房刊)

 ここでは、いかにも小生らしく、本書の中で知った雑学的情報をメモしておく。
(一応、参考になるかどうか、マイケル・ポーラン著『欲望の植物誌―人をあやつる4つの植物』(西田佐知子訳、八坂書房刊)なる本があることだけ、メモしておく。簡単な感想文も書いたことがある。さらに、小生は未読なのだが、やや怪しげな(?)本に、ピーター・トムプキンズ/クリストファー・バード著『植物の神秘生活』 ( 新井 昭広訳、工作舎)があるようなのだが、どんなものだろう…。)

 あるいは知る人は知っているのだろうが、かのダニエル・デフォー(1660-1731年)の書いた小説『ロビンソン漂流記』の主人公であるロビンソン・クルーソー(Robinson Crusoe)には、実在の人物がいた、というのである。
「デフォーは有名なパンフレット作者、ジャーナリストとなり、そして、英語での小説が書かれ始めた時期に作家となり、先駆者の一人として知られる」とか。
 反骨の作家だったようだ。
 というか、作家は反骨の人じゃなくっちゃね。

ロビンソン・クルーソー - Wikipedia」を参照させてもらう。
 小生などが昔、スティーヴンスンの『宝島』などと共に子供向け版で読んだ時は、あくまで物語の中の話のはずだった。
 ただ、子どもながら、この話、本当にあるかも、いや、ある! あるに違いないとは思い込んでいた節もあったはずだが。

 そう、小生も、「児童文学と思って侮っておりました、申し訳ありません」(「イギリス生活 写真でつづる英国 ロビンソン・クルーソー(ダニエル・デフォー著)」より)なのである。未だに、この岩波文庫版は読んでいない!

 さて、「ロビンソン・クルーソーは架空の人物であるが、実際に無人島で生活したスコットランドの航海長アレキサンダー・セルカーク(Alexander Selkirk) の実話を基にしているといわれる」とか。
 つまり、「1704年、航海長をしていたセルカークは、船長との争いが元でマサティエラ島に取り残された。マサティエラ島は、チリの沖合に浮かぶファン・フェルナンデス諸島で最も大きい島である。セルカークは4年4ヶ月の間、このマサティエラ島で自給自足生活をし、1709年に海賊船に助けられた」という実話・体験を元にしているというわけである。

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← デフォー著『ロビンソン・クルーソー〈上〉』(平井 正穂訳、岩波文庫)

「1966年にマサティエラ島はロビンソン・クルーソー島と改名され、今日では約600人が住む島になっているが、実際にセルカークがこの島のどこでどのような生活をしていたのかという具体的な事は全く分かっていなかった」のだが、「1992年に日本人探検家の高橋大輔がこの島の調査を始め、実際に現地で自給自足生活を試みるなどしてセルカークの足跡を追った。2001年に高橋はセルカークの住居跡と思われる場所を発見した」というのだ。

 さらに、「慎重に、科学的にも年代の調査を行ったところセルカークの滞在期間に一致することが分かり、調査結果は2005年9月15日に世界中で同時に発表された」とか。
 昨年、秋の話だ!
 あるいは、マスコミでも話題になっていたのだろうか。こういった話には目のない小生だが、全く気付いていなかった。

 早速、高橋大輔氏の「ロビンソン・クルーソーを探して」というサイトへ飛んでみる(ホームページは、「髙橋大輔の探検サイト」)。
 どの頁も興味深いが、全部の頁を覗けないというのなら、やはり、「ロビンソン・クルーソーのモデル、アレクサンダー・セルカークはこの島のどこで生活を送っていたのか?」は、取りあえずは覗いておきたい頁だろう。

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→ 8日午後、芝公園にて。午前中は、前日の強風で都内上空の塵や埃が吹き飛ばされたのだろう、東京タワーの朱色が塗りたてのように鮮やかだった。午後になると、風がないことが禍して(?)、早くも靄が漂い始めている。

 さて、「カール・マルクスは『資本論』の中でロビンソンを引き合いに出して論じている」という。この点に付いては、例えば、「川上重人の文学世界 『資本論』に登場する世界の文学」の中の「『資本論』における文学の位置 目次」で当該頁を覗かれるといいだろう。
 特に、「第2回   『ロビンソン・クルーソー』 その一」の中の「物語の梗概」がとても参考になる。

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