中身なくせめて題名凝ってみる
自転車通勤に少しは慣れてきた…ような気がする。
でも、気温が下がってきて、会社にあるいは自宅に辿り着いても汗ビッショリにならないという事情も負担感の少ない理由なのかもしれず、まだまだ体力が向上したというには早計のようだ。
油断禁物である。
実際、仕事を終え、自転車で帰宅した当日は、終日、ベッドでロッキングチェアーで寝たきりとなっている。自転車通勤以前のように、ウイークデーの夕方に散歩がてらに図書館へ、なんて気力はまるで湧かないのが、まだ地力が付いたとは言えないことの何よりの証左なのかもしれない。
ただ、自転車を駆るのは実に楽しい。
→ 我が愛車公開。自転車を撮っても手振れこれ如何?
さて、昨日から今朝にかけて、ロッキングチェアーで寝て過ごしたこともあってか、少しは(期待を篭めて)疲れが抜けたような気がする。
せっかくなので、久しぶりに季語随筆絡みの小文を綴っておきたい。
「10月は季題が一年の中で一番少ないようです」という。
その中から幾つかの季語を拾ってエッセイめいたものを綴ってきた。
以下、昨年10月の記事から、10月の季語を扱った小文を拾い集めてみる。太字が季語である:
「案山子…去年の田は」(2005/10/01)
「「野路の秋」再び」(2005/10/03)
「新米の新米」(2005/10/05)
「無花果…暗き深紅」(2005/10/07)
「秋の雨…涙雨」(2005/10/09)
「秋祭…後の祭り」(2005/10/10)
「石榴と鬼子母神」(2005/10/12)
「渡り鳥…遥か彼方へ」(2005/10/14)
「木の実…林檎…楽園追放」(2005/10/20)
「朱欒…さぼん」(2005-10-21)
「稲架は…「はざ」と読む」(2005-10-22)
「葡萄とワインの間に」(2005-10-23)
「通草…山女の謎」(2005-10-24)
「砧…聞夜砧」(2005/10/25)
「読書拾遺…山田の中の…」(案山子 2005/10/26)
「懸巣…懸想…別れの一本杉」(2005/10/27)
「稲作…自然…櫛」(2005/10/28)
「葦と薄の恋」(2005/10/29)
「「鳥」の声と虫の息」(小鳥 2005/10/30)
「ホントに火のことだけ…」(火祭 2005/10/31)
これだけ並ぶと、ちょっと壮観?
自分のような気の短い、飽きっぽい性分のものにしては、よく続いているほうだと思う。若い頃は移り気で関心を抱く対象がコロコロ変わるが、年を取るごとに少しは落ち着いてきたということか。
あるいは、ある年齢を過ぎると何かの病気に罹っても、体力がないのと相関しているのだろうか、病気の進行(悪化)の速さの度合いも緩慢になる、そんな風に小生の心も躍動する力が失われているということに過ぎないのか。
ま、ボチボチやっていくより仕方がない。
以下は、昨年10月以外の時に扱った10月の季語:
「花野にて…言葉という頚木」(2005/09/12)
「秋の長雨よ」(2004/10/06)
「野路の秋」(2004/10/15)
「秋麗」(2004/10/18)
「秋の雨」(2004/10/20)
「秋霖」(2004/10/30)
「秋湿り」(2004/11/15)
「ひたぶるに生きる百舌鳥ただ焦がれ見し」(2006/10/11)
思えば俳句(や川柳など、5・7・5形式での表現)に関心を抱き始めたのは、一昨年の七夕の頃からのこと。
一昨年の夏から秋は、特に季語という拘りを持つことなく気の赴くままに、まさに日記風に綴っていた。
それが段々、エスカレートして、昨年は、季語をキーワードあるいはテーマに、ブログを続けてきた。
結構、しんどい面もあったように思う。
人間、そもそもそんなにあらゆる言葉(季語)に絡む話題があるわけじゃなし、どんな言葉にでも触発されてエッセイの想が湧いて来る…なんて都合のいいわけにはいかない。
今年の10月など(つまり、今月!)、季語に絡めたエッセイは「ひたぶるに生きる百舌鳥ただ焦がれ見し」(2006/10/11)だけ(無理すると「宗鑑忌我が句の先も杳(よう)として」(2006/10/02)も入るかもしれないが、「宗鑑忌」は、季語なのかどうか、そして季語だとしてどういう位置付けになっているのかよく分からない)。
以下は、訳あって番外です:
「孤悲…ギョエテとはおれのことかとゲーテいひ」(2005/10/16)
「たきび…山茶花」(2005/10/15)
「宗鑑忌我が句の先も杳(よう)として」(2006/10/02)
最後にちょっとだけ余談。
一昨年、昨年、今年と記事の題名に注目すると、明らかな傾向が認められる。
以前にも書いたけれど、題名が段々長くなっている。
一昨年は、単語(名称)だけの題名が多い。
昨年は、単語(名称)二つの組み合わせが多い。
今年は、特に最近は、単語(テーマを示す名称)を示し、且つ、テーマを要約する、あるいは文章の眼目を示す5・7・5形式の川柳(とも呼べない代物)を付している。
とにかく、題名が長くなる傾向は歴然としている。
そのうち、題名のほうが本文より長くなる…ってことはないよね?!
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コメント
「題名が段々長くなってる」
思ってましたよ(笑)何故かな~?とね。
お~自転車がお目見えですか。タイヤの小さいのですね。
変速が付いててもアップダウンは大変でしょう。
自転車を年中通勤に使うってのは、なかなか大変。
無理なさらないように~
投稿: ちゃり | 2006/10/15 20:10
ちゃりさん、コメント、ありがとう。
小生、チャリ野郎になっちゃいました。
題名。中身の薄さに反比例。
実は、本文には書き忘れたのですが、この頃、句作する機会が減って(相手してくれる人が、約一人になって)いるので、題名を考える際に俳句にも川柳にもならなくとも、とにかく5・7・5の形式での表現を訓練しているわけです。
自転車通勤は疲れますが楽しいのも事実。
今日は、自転車を駆って龍子記念館などへ行ってきました。ほどよい風で走ってて気持ち良かった。
投稿: やいっち | 2006/10/15 22:31