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2006/02/01

今日も冷たい雨が降る(索引)

季題【季語】紹介 【2月の季題(季語)一例】」を眺めてみると、今月は比較的季語が少ない。
 ただ、火曜日には氷雨のような冷たい雨が東京などでは降っていたが、またまた寒波の襲来である。それでも、歳時記上は春の到来でもある。
 これから徐々に春の季語を採り上げ春めいた浮ついた…じゃない、浮かれた…じゃない、ウキウキしたような気分も高まってくるに違いない。
 とはいっても、若い頃は春の息吹に負けない横溢する生命力をじ自分の中にも感じないわけではなかったが、ある年代を過ぎたところから春はやたらと憂鬱、というより億劫でならなくなっているのを否定しきれなくなった。
 うまく説明はできないが、土や木や特に虫などの生命力に負けそう、負けているということのようだ。
 
 さて、今月も季語随筆を淡々と続けていくつもりだが、今日は、とりあえずこの季語随筆を始めて二度目の二月なので、昨年の二月に採り上げた季語・季題・題目などを列挙しておきたい。
 過去の検証と反省になるし、(意図的に敢えて重ねて採り上げるのならともかく)何よりダブりを避けたいという意味もある。
 念のため、断っておくと、「」内は季語である。中には四月に相応しい季語もある。()内は主なテーマと書いた日付である:

「絵踏(えぶみ)」(岩佐又兵衛や辻惟雄や February 01, 2005
「春の風邪」(ホントに風邪でした! February 02, 2005
「猫の恋」(藤原定家と猫の恋 February 03, 2005
「いぬふぐり」(いぬふぐり言葉探訪 February 04, 2005
「春菊徒然」(食材としての春菊 February 05, 2005
「磯竈(いそかまど)」(リオのカーニバル February 06, 2005
「猫柳(ねこやなぎ)」(川柳(かわやなぎ) February 07, 2005
「雪祭り」(雪の思い出あれこれ February 08, 2005
「下萌(したもえ)」(ジャイアント馬場 February 09, 2005
「番外編」(February 09, 2005
「春時雨」(種田山頭火 February 10, 2005

「「雪祭り」追補」(蔵王の樹氷 February 11, 2005
「余寒 (よかん)」(氷の僧? 籠りの僧? February 12, 2005
「蕗の薹(ふきのとう)」(薹が立つ February 13, 2005
「バレンタインの日」(バレンタインデー事件 February 14, 2005
「麦鶉(むぎうづら)」(横井也有 February 15, 2005
「雪代水」(京都議定書の発効日 February 16, 2005
「薄氷(うすらい)」(アラン・チューリング February 17, 2005
「海苔」(花鳥風月 February 18, 2005
「冬も去りゆくとなると寂しくなる」(菅茶山 February 19, 2005
「木の実植う」(内藤鳴雪や環境考古学、トイレのこと February 20, 2005

「春泥(しゅんでい)」(土と舗装された道と February 21, 2005
「山焼く」(西暦535年の大噴火と日本への仏教伝来 February 22, 2005
「世界らん展」(蘭と桜と February 23, 2005
「春一番」(衣替え身も心もと思えども February 24, 2005
「番外編「山焼く」」(火山の噴火とムンクの「叫び」 February 24, 2005
「月影を追って」(萩原朔太郎…月に吼える犬? February 25, 2005
「公魚(わかさぎ)」(公魚という表記 February 26, 2005
「冴返る(さえかえる)」(H2A打ち上げ成功 February 27, 2005
「比良八講(ひらはっこう)」(三波春夫や玉川福太郎のこと February 28, 2005

 こうして昨年の二月に綴った季語随筆日記を一覧してみると、我ながらよくやってるなーと思う。一つの記事を書くのに大よそ二時間を要する。その大半がネット検索などに費やされる。手元に資料となる本などがあれば、それらを参照するが、せっかくネット検索という武器がある。それを活かさない手はない。
 とにかく参照するに相応しい、典拠・根拠のしっかりした、あるいは素敵な画像のある、それとも、文章そのものが素晴らしい、などなど、何らかのリンクするに値するサイトを探し出すのが結構な手間なのである。
 そうしたサイトを数十個、時には百個以上のサイトから割り出し探し出し文章にリンクさせ、あるいは転記させてもらう。
 当然ながら俳句が一つでも載っているのが望ましい。
 そうして、あるいはそうして検索しながら、手元の資料を参照しながらぶっつけで書いていく。翌日は仕事が待っているし、悠長な作業では済まない。

 結果として提供できる小文は、人様には雑学的知識の羅列に過ぎないと見えるのかもしれない。
 が、小生は雑学的知識を貶めるつもりはないが、そうした知識を獲得しようと思って試みているわけではない。自分の記憶力の程度の低さは学生時代に散々痛感させられ自己嫌悪をさえ覚えたものだったし。
 大切なのは先人の知恵を借り、先人の生活を想い、同時に自分なりの生活感覚と重ね合わせ、それともその違いを意識しながら、言葉の探索・詮索という作業を通じて、自然や人や生活や伝統や、そうして世界を感じ想い考え、少しでもある根源に触れんとすることではなかろうか。

 さて、自分のサイトもいつかは誰かに参照されるようになりたいが、ま、高望みはするまいて。

 それにしても、 早くも二月である。この分だと、あっという間に二月も終わり、気が付いたら年末になっているってこともありえる(実際、この数十年がそうだったし!)。
 頭では一期一会だとかその日その日を大切に、などと思うのだけれど、気持ちばかりが先走って体が、心が付いてきてくれない。明滅し青から黄色に変わる信号機を前に、えい! 渡っちゃえと駆け出したはいいが、一向に足が前に進んでくれず、横断歩道にさえたどり着かないうちに赤に変わってしまって、方向転換して、何処か近くの広告か商品か遠くの風景など眺めて、内心は深く溜め息を付いている…。
 そんな風にして日々が過ぎていく。
 かといって悟りきっているわけでは毛頭ないので、諦めきれずに性懲りなくあれこれ悪足掻きなどするわけである。

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コメント

こんばんわ。
はじめておたよりします。

国見さんの記事、折々に楽しく読ませて
いただいています。
先人の言葉と、自分を重ねる作業は苦しく、
楽しいことですね。

小生、「篁牛人記念美術館」の記事を
引用いただいた、畑中町内会の
サイトを運営しています。
そのほか
 ・富山八雲会 (ヘルン文庫)
 ・晴雨歌日記 (写真と短歌)
をぽつぽつやってます。
どうか、よろしく。

さて、富山県水墨美術館は、
「富山が生んだ-水墨画の鬼才
  篁牛人展」を
 平成18年2月3日(金曜)~
  3月12日(日曜)やるそうです。

 篁牛人の大きな作品空間にふれる
 ことができる機会です。
 ご来富の際は、ぜひご覧ください。

 では、また。

 

投稿: はれあめ | 2006/02/01 22:21

やいっちさん♪
私んとこも三日続きの雨でした。
日記に冬時雨かしら。。。と書いてしまいました。単純に冬に降る時雨だから、、、なんて思ったりしてね。(^ ^;)
明日は晴れそうです。
週末には又、寒波到来とか。
どうせ、家事の手抜きをして雨を眺めるくらいなら、雪の方がいいなと思うさくらえびでした。

投稿: さくらえび | 2006/02/01 23:35

はれあめさん、メッセージ、ありがとうございます。
「篁牛人記念美術館」の記事を引用したのは、下記の記事ですね:
「篁牛人のこと」
 http://homepage2.nifty.com/kunimi-yaichi/essay/utou-tateyama.htm
 引用・参照だけしていながら、挨拶もせず、失礼しました。こうしてメッセージを貰うと恐縮します。
久しぶりに「篁牛人記念美術館」の中を覗かせてもらいました。改めてサイト内を覗くと、まるで一度、実際に拝観したことがあるかのような錯覚を覚えます。
富山県水墨美術館での「篁牛人展」の案内、ありがとうございます。近いうちに帰省することがあると思いますので、なんとかお邪魔したいと思っています。
そう、未だに本物に出会っていないのです。
貴サイト「晴雨歌日記」は、小生には嬉しいサイトです。また、ゆっくりじっくりお邪魔します。

投稿: やいっち | 2006/02/02 08:00

さくらえび さん、こんにちは。
季語(歳時記)上は、「時雨」とすれば冬の季語なのです。よって春だと「春時雨」などと表現するようです。
似たような表現に、「朝時雨・夕時雨・小夜時雨」などもあるようですね。
今日は、というより、昨夜、雨が上がってからは夜空に晴れ間が既に覗いていて、星も煌いていました。
雪、東京は雪に弱いので(震度4でも電車が止まる地だし)、見る分にはいいけど、降られると困ります。週末の寒波、戦々恐々の思いで身構えているやいっちです。


投稿: やいっち | 2006/02/02 08:12

依然として「雪祭り」へのアクセスが多い(今週に入って既に120回以上)。時期的なものがあるんだろうけど:
http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2005/02/post_7.html

ついで「すいません…すみません」:
http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2005/06/post_feca.html

「猫柳(ねこやなぎ)」も先月に続いてアクセスが多い:
http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2005/02/post_6.html

いずれも半年か一年前の記事だけど。

投稿: やいっち | 2006/02/04 13:37

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