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2006/01/19

まちづくり…景観…光害

季題【季語】紹介 【1月の季題(季語)一例】」に並ぶ季語・季題を眺めながら、今日は何をネタにしたらいいか、ぼんやり考えていた。そのうち、そうだ、某サイトで「冬座敷」が採り上げられていたことだし、今日はこれをテーマに選ぼうかと思った。
年頭に当たって…あいも変わらず」で昨年の一月に俎上に乗せた話題でも扱っていないようだし。
 が、あれ、でも、既に採り上げたことがあるような気もする…。
 で、調べてみたら、「冬座敷に隙間風が吹く」で扱っている。しかも、12月の季語。
 小生の目が節穴だということ、記憶力があやふやだということが改めて露見してしまった。ま、分かっちゃいることだからショックは無いが。

 不思議なのはこのブログへのアクセスで今日は、「冬の星」へのアクセス回数が20回以上となっていること。書いたのは、「December 18, 2004」である。つまり、一昨年の12月ということ。
「冬の星」が検索のキーワードになっているようでもないので、何ゆえ、この記事へのアクセスが突然(今日に限って?)増えたのか、合点がいかない。

 ところで、小生、目下のところ車中では、田村 明氏が著した『まちづくりと景観』 (岩波新書)を読んでいる。
 レビューによると、「日本では,自然の風景の素晴らしさと裏腹に,街並みや都市の景観の多くは美しいとは到底いいがたい.それは,なぜなのか.住むに値し,訪れる魅力を備えた「まち」は,どうしたらつくれるのか.無秩序なビル建設,醜悪な広告塔などを排するだけでなく,潤いと安らぎのある,真に美しい都市の可能性を,内外の具体例を挙げながら考える」というもの。
 もっと詳しくは、「岩波新書 まちづくりと景観」なる頁が著者紹介や目次も載っていて参考になる。
 新書編集部の坂巻克巳氏が、「本書は、長野県の小布施(おぶせ)町からスペインのゲルニカまで、実に多くの国内外の「まち」を紹介しながら、それぞれの個性的な魅力を語り、そこから学ぶべき普遍的なヒントを提示する、という展開になっています。日本と世界の各地を旅する楽しみを味わえるとともに、暮らす「まち」、働く「まち」の良し悪しを根本から見直す「目」を養ってくれる、得難い本といえるでしょう」などと、丁寧に紹介してくれている。
 小生の的外れな感想文など出る幕も無い(まだ半分しか読んでいないし)。
 
 さて、本書『まちづくりと景観』 を引き合いに出したのは、「冬の星」の中で、「木曜日の仕事も終わりに近付いた金曜日の未明、六時半近くの東京の夜明け間近の空」の様子を表す画像を載せたり、以下のようなくだりがあるからである:

 

そうはいっても、厳然と電信柱からぶら下がる灯りが存在を主張しているのも事実。やがて、のぼり来る朝日に掻き消され、一定の明るさとなると、自然に消されていく。この写真の灯火の灯りは、消える瀬戸際の明るさということになるのか。
 さて、これが、例えば、昔ながらのオレンジ色の光を放つ白熱灯(白熱灯とは言いながら、光は橙色なのだが)だったら、もっと味わい深いのだが、今の街灯の多くは青白く光る水銀灯。
 小生、思うに、水銀灯の光は、何か寂しいし、冷たさをも感じさせる。コンビニの照明も今は、白。何か他人行儀な、よそよそしさの印象を強烈に放っているのでは。昔の照明がアナログなら、水銀灯はデジタル的。そんな印象を受けている人も多いのでは。
 前にもどこかで書いたのだが、街灯やコンビニの照明をもっとソフトに、できれば、昔ながらのオレンジ色の光に変えると、町の印象も随分と変わるのではないかと思う。

 実を言うと、昨日の季語随筆「雑煮…ぜんざいの話」でも、話のネタを戴いた方は、「お城とまちづくりを考える会」の石原幸雄氏(島根県松江市)なのである。
 偶然とはいえ、車中で読んでいる本の題名(テーマ)が『まちづくりと景観』であり、昨日の小文のネタ元が「お城とまちづくりを考える会」(太字は小生による)の方であり、理由(検索のキーワード)が不明ながら、なぜか突如、昨日のアクセス回数が増えている記事が(書いたのが一昨年末であるにも関わらず)、町の風景に無縁ではない記事内容を扱っている「冬の星」と、ここまで景観や「まちづくり」関連の情報が重なると、小生も何か改めて語らないといけないかのようだ。

 といって今の小生に特段の意見があるわけではない。後日、『まちづくりと景観』 を読了したら、何か感想文くらいは書くかもしれないが。
 その代わり、小生のこれまでの拙稿から景観に関係する記事を幾つか挙げておく:

景観のこと」(町や村の風景の変貌振りが早すぎる、などと説いている。つまり、平板で画一的な街作り、しかも性急な町の改変だと、人は浦島太郎状態になってしまう、気が付いたら自分が慣れ親しんだ風景が失われ、我が町のはずなのに、<ここはどこ私は誰>状態になりがちだと書いている)

K筆「街の緑」に寄せて」(建築物の屋上や壁面の緑化についてや、道路の舗装の色をコンクリートの灰色ではなく、茶色、つまり土の色に近いものにしたらどうか、などと説いている)

春の野…愛・地球博」(造園家で蔭横浜大学教授の涌井 雅之氏の「景観10年、風景百年、風土千年」という発想などについて触れている。特に「景観とは、今という時に正対している見えがかりであり、風景とはそこに暮らす人びとが生活のために自然とせめぎ合いつつ見いだした、記憶を込めた景観のありさまと考えたい。風土はさらに風景が歴史的に重なり、その地域の個性が特徴化され、他の地域の人びとに明らかに違いとしてわかる無意識下の記憶である」という観点は重要かも)

天の川…光害」(「生活が快適になっていく中、当然のように道は外灯で照らされています。家の中も当然のように電灯をつけて明るく夜を過ごせます。 一方、これらによって、天の川の見える場所が少なくなってきています。天の川は、昭和46年7月12日に東京23区の練馬区で観測されたのが最後だという報告もあります」といったコメントを紹介している)
(この記事の末尾に「光害のこと」という小文が付せられている。この中でも、「あなたは天の川を見たことがありますか?都会ではライトアップ等による光害のために 天の川は見られなくなってしまいました。ライトアップを無くし、正しい照明を行なえば 都会でも天の川が見えるようになってきます。」といったコメントを紹介している)

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