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2005/10/29

葦と薄の恋

 表題の「葦と薄の恋」とは、「アシとススキの恋」と読む。その意味は、後段で分かる筈である。

 もう、坂本勝著『古事記の読み方』(岩波新書)については、前回でお終いのつもりでいた。「読書拾遺…山田の中の…」にて「案山子」のこと、「稲作…自然…櫛」にて、秋の季語というわけではないが、自然を相手の「稲作」という営為について、引用(転記)をメインの形で、たっぷりと勉強もしたし、紹介させてもらったし。
 ただ、本書はお気に入りの本となったので、これで打ち止めのつもりで、もう一度だけ、採り上げさせてもらう。
 今回は、「薄(すすき)」がテーマである。
kanreki-kisaragi
← 我がサンバチーム・リベルダージ(G.R.E.S.LIBERDADE)のパーティーがあります。詳細は、ココ。チラシ、大きくなるよ!

 もっと言うと、「人と草木との生命的な連関が息づいている」と著者の語る古代の生命観が示されているというべきか。

「すすき」は、秋9月の季語である。この季語随筆でも、「すすきの穂にホッ」(September 01, 2005)にて既に採り上げている。季語としての「すすき」は、この頁を覗いてみて欲しい。
 あるいは、似ているというか、つい連想してしまう植物ということで、季語随筆「猫じゃらし…エノコロ」(August 20, 2005)でも採り上げているエノコロを脳裏に思い浮かべてみたりしてもいいのだけれど。

 さて、例によって転記から、ということで。
 今回は、本書『古事記の読み方』の第2部の「スセリビメ」の項からの転記である(p.180-2):

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2005/10/28

稲作…自然…櫛

読書拾遺…山田の中の…」にて、「案山子」についての記述を見つけたということで、坂本勝著『古事記の読み方』(岩波新書)からいろいろ学ばせてもらった、その幾許かを書かせてもらった。
 引用(転記)もたっぷりさせてもらっている。
 この本を、今日、読了。特にこれという感想文は書かないが、なかなか好著だった。

 岩波書店のレビューでは、以下のように説明されている:
「第1部には、古事記の世界の神話空間、古事記が書かれた時代のこと、変体漢文体と呼ばれる文体の特徴、古事記と日本書紀の神話のちがいなど、古事記をおもしろく読むための基礎知識がやさしく解説されています。
 また、古事記の読み方は、人それぞれにあるのではないかという考えから、第2部では、坂本先生自身の生活体験と重ねあわせながら、アマテラス、スサノヲ、コノハナノサクヤヒメ、アメノウズメ、トヨタマヒメなど八百万の神々のことがコンパクトに紹介されています」
 実は本書に好感を抱いたのは、この第二部のほうだった。岩波書店では本書を古事記の入門書という性格付けという与えているようだけれど、それは第2部にこそ、当て嵌まりそう。まさしく、「坂本先生自身の生活体験と重ねあわせながら、アマテラス、スサノヲ、コノハナノサクヤヒメ、アメノウズメ、トヨタマヒメなど八百万の神々のことがコンパクトに紹介されてい」るので、身近な生活や実感と絡む形で古事記の世界へと導いていかれるような気がする。
 前回、いろいろ引用したのも、第2部からだった。

 小生は、今、前田晴人著の『桃太郎と邪馬台国』(講談社現代新書)を車中でボチボチと読み進めているが、こちらは、「古事記の読み方」と比べると応用篇といった性格がある。我々に馴染みの昔話(「桃太郎」や「一寸法師」など)には、実は古代史に淵源する題材が盛り込まているという。桃太郎と吉備との関係などは知らないではなかったけれど、桃太郎と邪馬台国となると、おお、そこまで読み取れるのかという驚きがあったりするが、読んでいると、昔話が創られていく経緯などを知ると、納得してしまう。古事記や風土記、祝詞、日本書紀、その他の文献を読み解きつつ、昔話と古代史との関係が推理小説を読むように解きほぐされていく。

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2005/10/27

懸巣…懸想…別れの一本杉

 今日の表題:季語は「季題【季語】紹介 【10月の季題(季語)一例】」から「懸巣」を選んだ。
 小生は、てっきり、「懸巣」は、読み方は「かけす」か「けそう」かどうかは分からないとして、意味としては、<鳥が巣を懸ける>なのだろうと思った。
 それでも、鳥って春に営巣するんじゃないかという疑問が、さしもの小生の脳裏に掠めないではなかったが、俳句の世界には何か小生の知らない伝統や経緯があって、ちょっとその言葉を目にしただけでは、なぜこの季節の季語となったのか理解の及ばないような季語が生まれてきている事例は数知れずあるのも事実であろう。
 今日は、その辺りのことも含め、また、自分の身近な営巣の経験とも絡めて書いてみようかなという思惑があった。
 が、最初にネット検索して浮かび上がってきたサイトの説明を読んで、あれ?! であった。
「懸巣(かけす)」は別名(類義語)が「樫鳥 橿鳥」であり、「体色は全体が葡萄色を主とした鳩くらいの大きさの留鳥」とあるではないか?!
 もしかして、「懸巣(かけす)」って、まさか、鳥の種類名なのか?!
 さらにネット検索で、「YS2001のホームページ」サイトの「季語(か) 懸巣」なる項を読んでみると、「鳥や人言をまねるカラス科の鳥」といった説明が施されている。
 ここまで来ると、「懸巣」は「かけす」であり、鳥の一種だと納得するしかない。
 まあ、「カケス」と読めた時点で察するべきだったのかもしれないが。

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2005/10/26

読書拾遺…山田の中の…

 ついさっき、坂本勝著『古事記の読み方』(岩波新書)を読んでいたら、「案山子」についての記述を見つけた。この本は、一昨日までの帰省の際、列車中での読書用に借り出しておいたもの。ほかに、読み止しのミラン・クンデラ著の『裏切られた遺言』(集英社)やポール・ホフマン著の『数学の悦楽と罠―アルキメデスから計算機数学まで』(吉永 良正/河野 至恩/中村 和幸訳、白揚社)も用心のため持参。
 さすがに、日本文学大系の正宗白鳥集は、読みきれる見込みもなく、バッグに詰め込むのは断念した。
 実際、クンデラの本は、田舎で夜中などに読んで読了したが、『古事記の読み方』は半分ほど、『数学の悦楽と罠』は百頁ほどを車中で読めただけ。

 田舎では空いた時間は、ほとんど寝て過ごした。家事に疲れたからというわけではないはずだが、自分でも驚くほど居眠り・仮眠・惰眠の連続になってしまった。東京での生活で疲れが溜まっているから? 田舎にいて張っていた気が緩んだから? 秋も深まり一気に寒さが募って、眠りの深さも増したから? 理由はあれこれ考えられる。
 それだけではなく、往復の列車中でも、土日を外しての移動を心掛けたせいか、自由席もガラガラで、一人で二人掛け、三人掛けの席を占有できて、そのゆったり感もあってか、やはり本を十頁ほど読んでは転寝の繰り返しで、それを阻む唯一の気がかりといえば、乗車すべき列車やホームを間違えないこととか、居眠りしていて下りるべき駅を乗り過ごしてしまわないかということくらいのもの。
 頭の中はあれこれ思いの惑い募ることもないわけではないけれど。

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2005/10/25

砧…聞夜砧

季題【季語】紹介 【10月の季題(季語)一例」に載る季語・季題の数々を見ていると、今は失われてしまった風習・風俗と深く結びついていると思われる言葉にしばしば出会う。
 今日、採り上げる「砧」も、その一つなのだろう。
「砧(きぬた)」は、「ごわごわした麻や楮などの布地を木槌で打った槌が砧」の意で、「砧打つ 藁砧 遠砧 紙砧」などの類語・関連語があるようだ。
[ 花鳥風月 ]では、「植物繊維で織った布をやわらかくする為に木槌で打つ作業のこと。またはその木を打つ台」とあり、「槌」か「作業」または「台」というふうに、微妙に意味合いが違う。
「今頃の季節には、あちこちでこの砧を打つ音が聞こえていたのでしょう」ともあるが、今頃の季節…秋…には何故、「あちこちでこの砧を打つ音が聞こえていたの」だろうか。

 やはり、考えられるように、農閑期の仕事(の一つ)だからなのだろうか。春前後から晩秋までは農作業に関連する仕事に追われていて、とてもじゃないが、「植物繊維で織った布(ごわごわした麻や楮などの布地)をやわらかくする為に木槌で打つ作業」などに興じているわけにはいかなかった…、そんな風に考えていいものか。
 それにしても、やはり疑問なのは、何故、「砧」が秋の季語なのか、ということ。

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2005/10/24

改めて更新のお知らせ

 事情があり、帰省していました。本夕、帰京。
 この間の季語随筆の更新は、以下で行っておりました:
無精庵明月記


 たとえば:
 「朱欒…さぼん
 「稲架は…「はざ」と読む
 「葡萄とワインの間に
 「通草…山女の謎

 報告が遅れてすみません。
 今夜半過ぎから、また、ここにて更新していきます。
 これからも、宜しくお願いします。

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2005/10/23

ちょっと更新

無精庵明月記にて更新しました! 今日のテーマは「ぶどう」!

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