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2005/03/15

チンドン屋

s-DSC01405 手元に季語辞典がないので、断言はできないが、恐らくは「チンドン屋」というのは、季語例にないものと思う(誰か、知っている人、資料を持っている方、教えて)。
 が、小生の中では、チンドン屋さん(のグループ)が、看板などを背負ったりして、繁華街を宣伝して回る光景というのは、季語ではないにしても、立派な春を告げる光景なのである。
 知る人ぞ知るだろうが、毎年、「富山市の城址公園で、5月の「桜まつり」の一環として行われるチンドンコンクール」だが、今年はなんと、「50周年ということで、盛りだくさんな企画が用意され」ているとか(「日本最大規模のチンドン屋写真館「チンドンの現場」CHINGDONG Photo archives」の「チンドン屋写真館「チンドンの現場」国内編」より)。

[ 添付した写真は、この記事を書いた翌日に、某駅で見かけたもの。噂をすれば影、ですね。「無精庵投句の細道」にも、違う角度から撮った画像を載せてあります。 (05/03/16 追記) ]

 上掲の頁によると、「まずはチンドンファン、関係者、チンドン屋の交歓会「ウェルカムパーティ」と、その直後に行われた「桜木町まちまわり」の模様を公開します。ちなみに桜木町とは富山市有数の繁華街です。」ということで、「040409富山全日本チンドンコンクールその1   全国のチンドン屋・イベント出演」の様子を写した写真を多数、見せてくれている。
 ついで、「開会セレモニーとパレード。そのパレードの様子をご覧ください」ということで「040410富山全日本チンドンコンクールその2   全国のチンドン屋・イベント出演
 さらに、「富山城址公園にて、コンクール本選会のはじまりです。ステージと控え室テント、両方で繰り広げられる、楽しくも暑苦しい熱演と交歓の風景をお届けします。」ということで、「040410富山全日本チンドンコンクールその3   全国のチンドン屋・イベント出演」の様子の数々。
「コンクールの審査発表。さらにその夜と翌朝の特別ステージ「スーパーライブ」から大パレードの出発まで」ということで、「040410富山全日本チンドンコンクールその4」の写真の数々。
 最後に、「3日間に渡るイベントの最後を飾る大パレード。40組120名のチンドン屋がメインストリートを練り歩きます!(完結)」ということで、「040410富山全日本チンドンコンクールその5」の写真の数々。

 他にも、「大阪は城東区のお寺、善福寺の花まつり。揃いのハッピの子どもたちが、お寺のまわりをパレードします」や「高円寺・ギャラリー宣伝(マーチングだるま団)(48pic)」といった写真の数々。
 と、続けて紹介しようと思ったら、ちょっとした驚き。次には、「富山市にオープンした日本初の「ちんどんミュージアム」施設写真です」だって。富山市に、日本初の「ちんどんミュージアム」施設があるなんて、初耳。季語随筆を書き綴ってきて、よかった。
 この施設に付いて、「富山といえば、毎年春に全日本ちんどんコンクールが開催される、いわばちんどんの聖地。
その駅前、CICビルに新設された施設です。ご興味おありの方は、何かのついでにお寄りください」とコメントされている。同感だ。
 以下、上掲のサイトは、大阪が地元なので、大阪のチンドン屋さんたちの活動をたっぷりと紹介してくれている。

 小生は、タクシーの運転手なのだが、以前、春四月頃だったか、お客さんをお乗せして港区のとある繁華街の町角に差し掛かったところで、信号待ちとなった。
 すると、その交差点を三人のグループによるチンドン屋さんが通り掛かった。まさに仕事の真っ最中で、チンドンチンドン、やっている。
 小生、思わず、「あ、チンドン屋さんだ」と口走ってしまった。
 すると、お客さんが、「チンドン屋ってのは、蔑称じゃないの。言っていいのかな。」などと、突っ込んでこられる。
 小生は、これでも(どれでもだろうか?)富山の育ちなので、富山がチンドン屋さんたちの聖地であり、富山市で毎年、チンドン屋さんのコンクールが行われることを知っている。
 まして、チンドン屋という呼称が決して蔑称などではなく、みんな誇りを持ってやってますよ、などと、ムキになりそうなのを堪えつつ<弁解>しておいた。
 そうなのか、チンドン屋さんて、そういうふうに世間では見られているのかと、ちょっとガッカリした。
 その頃は、バブルもとっくに弾け、テレビ等では、地道な仕事や活動が見直されるべき、などと特集を組まれたりしている。チンドン屋さんというのも、まさに人の為すわざであり、最も人間臭い仕事の一つなのだ。
 今も、チンドン屋さんが、一つランク下の仕事と見られているのだろうか。
 上掲のサイトの写真を是非、見てもらいたい。その表情、目の輝き、楽しげな様子。勿論、できれば、町中で見かけたら、じっくりと眺めてみるも良し。誇りに満ちた表情と仕事振りが実感されるのではないか。
 ちなみに、「チンドン屋」だけをキーワードにネット検索してみると、検索結果が約 15,100 件中と出る。この件数が多いのか少ないのかは、分からない。
 念のため、「チンドン屋 季語」で検索すると、約 189 件の検索結果で、筆頭に小生のサイト(無精庵投句の細道
)が出てくる。気恥ずかしいような。でも、写真が載っているので、覗いてみてもいいかも。
 小生は、これでも、サンバチーム・リベルダージのメンバーである。但し、幽霊会員というか、つまり、一切、活動していない、ただの追っ駆け野郎に過ぎない。とにかく、熱気、情熱、輝きを追って、デジカメなどを持って、音の響き、サンバのダンス、ダンサーの笑顔を写しまくっている。
 思うに、チンドン屋さんもサンバチームも、共に路上のアーティストたちである。小生は、路上でパフォーマンスする人たちに憧れとか驚異と賛嘆の念を抱く傾向にあるようだ。
 一言で言うと、自分に一番、足りないものを彼らが持っているから、ということになるのか。
 足りないものは、小生にはあまりに多いので、世の人、皆が偉く思われること、しばしばなのだけれど。
 それにしても、人前で、心からの笑顔を振り撒ける人々には、ひたすらに眩しさを感じるのみなのだ。
 サンバパレードも、恐らくはチンドン屋さんもオフシーズンがある。冬、街頭で、というのは、難しいものがある。が、人前でとなると、オフシーズンであっても、オンシーズンにパフォーマンスをフルに示すには、冬から春にかけての間に練習を積み重ね、さまざまな準備に余念がなかったりする。
 跳躍するためには、しっかり、身をかがめ、エネルギーを貯える必要があるというわけだ。
 そして、春から夏にかけて、路上などでの活動が始まるのだ。
 チンドン屋さんは、サンバパレードに先駆けて、既に路上での活動が始まっている。春の到来と同時に始まるのだ。だから、小生には、チンドン屋さんの活躍の始まりは、春を告げるファンファーレであり、「チンドン屋」というのは、立派な春の季語なのである。

 おお、肝腎なことを紹介し損ねるところだった。富山県は富山市で行われる「全日本チンドンコンクール」のサイトを紹介しておかないと。
 そこには、「平成17年4月8日(金)・9日(土)・10日(日)開催! 会場/富山城址公園、平和通り」と銘打たれ、「富山の春の風物詩として、今回で51回目を迎える「全国チンドンコンクール」は、富山市が戦災の焼け跡から立ち直り復興した昭和30年に、市民の心に明るさを取り戻そうと、富山商工会議所や富山市などが中心となり誕生しました。
このイベントは、プロのチンドンマンがその技とアイデアを競い合う全国唯一のユニークなコンクールです。」と紹介されている。
 さらに≪お知らせ≫として、以下が示されている:

○今年は予選・本選方式でチンドン屋日本一を決定します。
 予選/9日(土)午前11:00~、本選/10日(日)午前10:00~
○本選の一般審査員20名募集! 詳しくはこちら

 表紙の冒頭には、「あと24日」とも。間もなくだ。

 まことに失礼ながら、ついでに、「正に江戸の広目屋(披露目屋)のドン」という方も紹介しておく:
喜楽屋扇太郎 - チンドン
 さらに、ついでに、「チンドン」の語源についての薀蓄などを(尤も、「などなど、チンドンの音にいろいろと講釈を加えたが、こういう分析的鑑賞は一般的にはお薦めしない。理屈抜きに、素直に聴くのが何より。チンドンとゴロスがある限り、ともあれ日本人にとって「心のふるさと」のひとつであり続けるだろう」と、西岡氏は語るのだが):
チンドンとゴロス  西岡信雄(大阪音楽大学 学長)

 チンドンと胸掻き鳴らす春の風
 チンドンとウキウキとして町流す
 チンドンと心浮かせる囃しかな

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