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2005/02/08

雪祭り

 今日の表題に「雪祭り」を選んだのは、ホームページの画像掲示板に「さっぽろ雪祭り」の画像を提供していただいたからである。が、最終的に確認できたわけではないが、2月の季語でも冬の季語でもないようである。
 雪祭りだけでは、必ずしも「さっぽろ雪祭り」を指すわけではないが、しかし、大方の人は、まずは今頃(今年は2月7日(月)~13日(日))行われる札幌でのイベントの雪祭りを思い浮かべるのではないか。
 ブラジルでは「リオのカーニバル」、日本では「さっぽろ雪祭り」と、対蹠的な両国で、雪のイベントと灼熱のイベントと、対照的な祭りが繰り広げられている。
 札幌の雪祭りには、平成13年には観客動員数が234万4,000人だったとか。一週間に渡るイベントだからこそかもしれないが、凄い集客力がある祭りのようである。そうした数の中に、いつか、小生も加わりたいと思いつつ、今日まで輪には入れてはいない。

[ この頁に出会われた方は、是非、「「雪祭り」追補」も覗いてもらえたらと思います。 (06/02/04 追記)]

 この祭りのホームページは、「雪まつりQ&A」など、内容が充実していることに、いろいろ参照すべきことを確認しながら驚いた。イベントも力が入っているが、そのための準備も着実に行われているということなのだろう。
 東北や北海道の雪祭りというと、札幌の他、旭川雪祭り、秋田県は横手市の『横手のかまくら(雪祭り)』や、山形の『樹氷祭り2005』、同じく山形の『上杉雪灯篭まつり』(2月12日(土)・13日(日))など、数々ある。
 このうち、「かまくら」(天文)や「樹氷」は、冬の季語として数え上げられているようだが、「雪祭り」は、冬の季語としては扱われていない。北海道なら立派な季語として通用する…ということもないのだろうか。
 ネットで、「駅前の振舞酒や雪まつり」(三澤カツコ)というを見つけた。さて、冬の句として扱われているのか、立春の句なのか、分からない。
 やはり、小生がネットで確認できないだけで、「雪祭り」は恐らくは冬の季語なのだろう。
 せっかくなので、「樹氷」の織り込まれた句を素敵な写真と共に、「季語の風景|樹氷」(文・山崎しげ子(随筆家))の頁で楽しんでみたい。北海道や山形の樹氷ではなく、奈良と三重の県境に聳(そび)える高見山の山頂付近での光景が写っている。「きらめきて樹氷眩(まぶ)しき空の青」という句も付せられている。
 小生なら、「それはまるで白い鷹(たか)が翼を大きく広げ、まさに飛び立とうとする勇姿にも見えた」と山崎氏が書いていることに事寄せ、「白鷹の翼広げし樹氷かも」と詠じるだろうか。

「かまくら」という言葉の含まれる句だと、例えば、「小かまくらどれも温か地の笑窪」(池田 崇)が見つかる(「俳句展望1604」より)。
 このサイトには、「かまくら」についての説明があるのが嬉しい。「秋田横手のかまくらは、雪の山をくり抜いて作った雪室の奥に水神を祭り、中で子供たちが餅を焼いたり訪れる人に甘酒を振る舞ったりする小正月の行事である」とした上で、「火鉢を囲んで車座になり膝を詰め合わせれば大人でも数人は座れる広さがある。高さは大人の背丈くらい、雪の壁はしっかり厚い。かまくらに灯した火が夜の闇の中に漏れてほのぼのとした民話の世界を作り出す」と続く。
 そうした普通サイズのかまくらとは別に、「ミニチュアの小さな小さなかまくらがあちらこちらに二つ三つ、五つ六つと並べられている」のだという。だからこその「小かまくら…」なのだろう。

 小生が郷里の富山に居住していた頃は、未だ積雪が多く、特に子供の頃には雪だるまは必ずのように作った。炭など何処からか持ち出してきて、目玉にし、頭にはバケツか、誰かしらの毛糸の帽子などを被せる。
 が、さすがに、かまくらとなると、作ったのは、いわゆるサンパチ豪雪の時だけだったろうか。
 積もりに積もった雪で、ウンザリする中、珍しく晴れ上がった或る日、庭先に一家総出で(?)かまくらを作った。おぼろげな記憶だと近所の遊び仲間も作っていて、それに刺激されたような気がする。かまくらの中に、七輪か何かを持ち込み、御餅を焼いたか、それとも鍋物(雑煮)を食べたりしたような…。
 けれど、そのうちに雪はさらに降り積もり、積雪が平野部(田園地帯)であるにも関わらず三メートルほどにも達して、家の出入りも二階からとか、一階からであっても、玄関先に雪の急傾斜の階段を作って、雪の築山の上を出入りしたり、終いには、築山に穴を穿ってトンネルにする事態にまで至った。
 となると、かまくらどころの話ではなくなっている。無論、家そのものが雪だるま状態になろうかというのだから、雪だるまも論外だったのである。
 そんな豪雪も徐々に緩んでいったが、それでも屋根から落とした雪は二階にまで達しようかというほどに軒先に溜まる。そんな雪の小山の上に夜など家を抜け出して、雪の降るのも構わず、寝そべってみる。雪明りの町。何処までも深い藍色の空。天からというより、何処か魔法の国から闇のトンネルを潜り抜けて、不意に生まれ出るようにして現れ出る雪の結晶たち。
 雪の上に仰向けになっていると、終いには雪が降ってくるのではなく、雪が舞っている世界に自分がふわりと舞い上がり、漂っていくような錯覚に陥る。
 その不可思議な感覚は強烈な原風景として自分の中に残っているようで、大学生になって物理の試験の際、答に窮した小生は、その摩訶不思議な感覚をエッセイ風に書き綴ってしまった。答えは表面では足りずに裏面にまで綴られていって…。
 雪の御蔭様とでも言うのか、物理の試験は赤点にならずに済んだのだった。あるいは、こっちのほうこそが不可解というべきなのか、先生の粋な計らいというべきか。

 月曜日、久しぶりにメルマガを配信した。今月に入ってからは初めて、今年になってからでも第二号という情ない有様。登録されている方たちには、申し訳ないとしか言いようがない(但し、通巻364号である)。
 が、ブログを始め、この無精庵徒然草に力を入れているので、なかなかメルマガに手が回らないのである。
 昨日、配信したメルマガも、このような記事をブログサイトに載せていますという案内号のような性格になっている。メルマガ独自の記事は載せていないのである。
 未だ、メルマガとホームページとブログサイトとのバランスをどう取るべきか、判断が付かないでいる。まだまだ暗中模索が続きそうだ。
 そんな中、皮肉にもというべきなのか、我がホームページが開設してから丸四年を経過し、2月の5日五年目に突入した。怠け者の我ながら、よくやっていると言うべきだろう。これも、関心を抱いてくれる人たちが居り、我がサイトを覗いてくれる人がいる御蔭なのである。
 さて、日曜日には二週間ぶりに図書館へ行き、読了した本を返却し、新たに五冊、借りてきた。天沢退二郎著『名詩渉猟』(詩の森文庫)、松井章著『環境考古学への招待』(岩波新書)、ジョン・グリビン著『時の誕生 宇宙の誕生』(田島俊之訳、翔泳社)、カール・ジンマー著『水辺で起きた大進化』(渡辺政隆訳、早川書房)と、これは引き続きの借り出しなのだが、橋本達雄編『柿本人麻呂』(笠間書院)の、以上五冊である。
 読む時間があるかどうか不安だけど、寝床でのいい睡眠薬代わりにはなるだろう。読むのが楽しみだ。

 銀世界誰より遠く訪ね行く
 天と地と一人旅する雪祭り
 雪世界白き魔物の招きける
 かまくらにあの子二人いつまでも
 かまくらの雪の壁透かし星と月


[ 秋田の「冬祭り」の画像が載っているサイト(頁)を見つけたので、紹介しておきます。「Doblog - ROUTE921 - guriko's diary - -」の中の「冬まつり」という頁などです。 (05/02/19 追記)]

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コメント

「ROUTE921」のgurikoです。私のblogをご紹介いただきありがとうございます。
私は、昨年の夏に大分から秋田に引っ越してきました。雪国で過ごす初めての冬、「紙風船上げ」と「なまはげ柴灯まつり」の二つの冬祭りに出かけたのですが、どちらともとても感動しました。九州では有名な冬祭りはほとんどありませんし、こちらの冬祭りは雪が舞う中おこなわれてとても風情があります。生まれて初めて雪国の素晴らしいところを肌で感じました。もうしばらく秋田に住む予定ですから、もっともっとたくさん良いところを見つけたいと思っています。
弥一さんのお話、とても興味深く読ませていただきました。本を手にしているような感覚に陥りました。またおじゃまさせていただきます。

投稿: guriko | 2005/02/27 01:55

gurikoさん、こんにちは。
写真と文章のバランスが取れていて、素敵なサイトですね。お気に入りです。
小生のサイトは、文章ばかりで、来訪される方には、気の毒かなと思いつつも、性分なので、この路線なのです。

大分から秋田へ。随分と、まあ、飛んだものですね。秋田は横手などに旅したことがあるけど、風が強かった。きりたんぽが美味しかった。
大分も、たまには雪が降るようですけど、秋田はとは大違い。さぞ、ドラマチックな日々が。
うさぎなどの動物の足跡がスキーしている際に見れるってのは、雪国ならではの体験でしょうね。
結婚式の写真、見ました。素敵な(?)旦那様。
皆さん、美人のgurikoさんの写真へゴー、ですぞ。小生の名前「弥一」をクリックしたら、飛べます。

投稿: 弥一 | 2005/02/27 06:16

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