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2004/11/20

牛蒡掘る

 11月も中旬が間近。なのに東京都心では紅葉を実感する光景に恵まれない。この数日の(平年並みの)寒さで紅葉前線が東京都内にもやってくるだろうか。
 さて、表題を何にするかで迷い、あるサイト(「季題【季語】紹介 【11月の季題(季語)一例】)を眺めていた。そこには数々の11月の季題(季語)が並んでいる。
 尤も、「11月は、季題が一年の中でも、少ないようです。」と、下に注記してあるのだが。
「沢庵漬く、茎漬、酢茎、蒟蒻掘る、蓮根掘る、泥鰌掘る…」という下りを眺めていて、ふと、そういえば、画像掲示板に写真を寄せてくれた方の日記を読んだら、「ゴボウを掘ってきた」という話題が載っていたなと思い出した。掘った牛蒡は庭の土の中に埋めておくと、長持ちするのだとか。
 で、「牛蒡 季語」をキーワードにネット検索。すると、「牛蒡引く、牛蒡掘る」が秋の季語だと分かった。ただ、11月の季語としては相応しくない。既に季語上は冬に入っているのだ。
 が、ここは小生のサイトである。「牛蒡掘る」を表題にさせてもらう。
 ついでながら、「牛蒡蒔く」が春の季語(3月)だという知識もネット検索している過程で知ることが出来た。また、「古く中国から渡来したが、現在、野菜として栽培利用するのは日本だけ」と記述してあるサイトも見つかったのだが、牛蒡、栄養面でも注目されていて、なかなか興味深い野菜である。虚子の「牛蒡掘る黒土鍬にへばりつく」なんて味わい深い句も見つかった。

 牛蒡というと、きんぴらごぼう。
 ところで、牛蒡と「きんぴらごぼう」とは、どういう関係なのだろう。牛蒡の料理の一種の名前なのか。そもそも、仮に牛蒡の料理なのだとして、そこにどうして「きんぴら」などという冠が被さるのか。
 ネット検索してみると、「名誉院長の季節の小咄」というサイトが見つかった。その中に、「因みに「きんぴらごぼう」は、源頼光の四天王の一人、坂田金時(幼名:金太郎、つまり、坂田金時とは、あの足柄山の金太郎!)の子、金平の強さになぞらえたもの。」と書いてある。
「江戸時代:浄瑠璃・歌舞伎・浮世絵の創造の世界」の「江戸時代:金平浄瑠璃で主人公に」という頁を覗くと、坂田金時(幼名:金太郎)や金平について、知ることが出来た。この頁では、「金太郎悪く育つと鬼になり」という『柳多留(やなぎだる)』の発表された句も紹介してある。
 が、さて、「きんぴら」が「ごぼう」に冠せられた訳とは。
「和風きんぴら包み焼き」という頁を開くと、坂田金時の子、金平(きんぴら)が親譲りで豪勇無双の者ということになっていて、それにちなんで、「金平牛旁の金平は、精がつく、力がつくという意味をもってい」るのだと説明してある。
 でも、丈夫な奴、強い奴なら昔から少なからず居ただろうに、何ゆえ、金平なのだろうか。
 ところで、小生ならずとも、気になっているだろうが、坂田金時の金時って、もしや、金時豆の金時なのか…?!
 例えば、「食品料理研究室」を覗くと、「金時豆はインゲン豆の1品種。皮の赤色が、怪力伝説の坂田金時の幼名、金太郎の赤い腹掛けのようだとか、怒ったときの真っ赤な顔の色などに例えられ、この名がついたといわれている」などと書いてある。
 別についで、というわけではないが、久しぶりに、季節外れではあるが、「金太郎(きんたろう)  作詞者:石原和三郎  作曲者:田村虎蔵」を歌って元気を出すのもいいかも。
 ところで、最近、知り合った方のサイト(「NRK-LALA」)に、「童謡 わらべ歌 唱歌 世界の民謡  日本と世界の愛唱歌をMIDIにまとめた音楽サイトです」ということで、「童謡・唱歌の世界」へのリンクが為されてあった。
 小生にはありがたいことだった。

 話が段々、ずれてきた。牛蒡を掘る。小生の田舎でも、たまの帰省で季節がその頃であったりすると、お袋か父が庭から牛蒡を掘り出してきて、それを調理する光景を目にしたことがあったことを思い出す。大根、人参、茄子、ジャガイモ、タマネギ…、そうしたものの一つに牛蒡があったのだ。
 が、小生、今は食べられるが、昔は野菜嫌いだった。野菜の類いで食べられるものというと、せいぜいキャベツや白菜くらいだったろうか。ほうれん草も出されたら、仕方なく食べられた。が、人参も牛蒡も茄子もダメ。大根も、沢庵などの漬物になったら辛うじて食べられたが、大根の煮付けなどはダメ。
 小学校に上がる前後の頃は、偏食が極端なまでに症状が重くなり、ついにはご飯にマヨネーズ、ご飯にアジ塩、くらいしか食べるものがなくなってしまった時期さえあった。拒食症ではないが、過度の偏食家だったのは確か。よくぞ生き延びたものである。なんとかご飯だけは食べられたから生き延びられたのだろう。
 その代わり、かなりの偏屈なる人間性が形成されたのは残念なる事実なのかもしれない。

 土の香を毛嫌いせしは我が事か
 
 土の香を愛しく思う齢かな
 
 土の香を愛でてみたくも庭はなし
 
 牛蒡掘るお袋の姿の遠きこと
 
 庭の土生い茂る草に埋もれけり
 
 牛蒡引くお袋の姿目に痛し

 さて、日記らしいことを少々。この無精庵徒然草の別館である創作作品の館「無精庵方丈記に、今日も一つ作品を新規にアップしておいた。タイトルは、「恋は秋の暮れに」である。やや苦い、失恋モノ。まだ、過去の未アップ作品のアップの段階になっているが、徐々に新規に書き下ろした作品を即座にアップするという体制に持っていきたい。今月末か来月始めには、そういう体制になればいいなと思っている。
 その新規の作品だが、今月の第五作目の作品を夜半に書き下ろした。「ディープスペース」シリーズの第六作品にあたり、タイトルは、「 ディープスペース(6):ベルメール!」である。
 ベルメールとは、ハンス・ベルメールのこと。小生が、18歳の頃にレオノール・フィニと共に夢中になった異才。せっかくなので、ベルメールを紹介しているサイトを(今日、掌編を書く際に発見した!)示しておきたい。
ハンス・ベルメール:日本への紹介と影響 - 球体関節人形を中心に -

 これで、今年の通算が89作品。年間掌編百篇に向け、年内のノルマは後、11個。目標達成が見えてきたというべきなのか、頭が空っぽで、この先が思いやられるというか、ま、とにかく頑張るしかない。このノルマがある限り、小生の執筆上の緊張の糸が切れることはないだろう。

 最後に、我がサイトの掲示板が過日、1万を記録したが、画像掲示板も昨日、500を記録。どうぞ、画像掲示板も覗いて見て下さい。

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コメント

長年の疑問がとけて、すっきりしましたー。>きんぴら牛蒡、金時豆。うれしい。ありがとうございます。ということは、サツマイモの種類に「きんとき」っていうのがあるけれど、あれもやっぱり赤いからなんでしょうね。
ハンス・ベルメール!!あの球体関節人形を一度でいいからこの目で見たいー、とずっと思い続けているあたしです。少し前に話題になったアニメ映画「イノセント」の押井監督は、ベルメールに焦がれ続け、あの映画に描く人形のためにベルメールを訪ねる旅をしてきたとか。羨ましい。
「恋は秋の暮れに」せつないですねーー。なんだか昔の自分を思い出しました。年間掌編百編!すごいー。頑張ってください、楽しみにしています。
って、ついつい長くなっちゃって失礼しましたー。

投稿: ミメイ | 2004/11/21 16:11

 ミメイさん、またまた(今度はブログに)コメントをありがとう。
「サツマイモの種類に「きんとき」っていうのがある…」とか。すみません。そこまで調べませんでした(知らなかった)。
 ベルメール好きの方がいる。それだけでも嬉しいです。
「『TV-LIFE 東北版』1月5日発売号『LOOK!LOOK!』コーナー」にミメイさんのブログが紹介されるとか。
 また、今、人気沸騰のクミコさんのライブに出かけられたとか。ますます、活躍されてますね。眩しいです。
 小生、相変わらず、マイペースで、エッセイや小説など、書いてます。「ベルメール!」も、できるだけ早く載せたい。

 

投稿: 弥一 | 2004/11/21 21:17

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