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2004/11/14

むかごの秋

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 タイトルをどうしようかとネットを巡っていたら、「むかご」に出会った。
 尤も、その前に、薺粥(なずながゆ)という言葉が気になっていて、この言葉にしようと思っていたのである。できれば画像などを閲覧できるサイトはないかと探しているうちに、この「むかご」に行き当たったのだった。
 それに、「広辞苑」によると、薺粥(なずながゆ)は、「正月七日に、春の七草を入れて炊いた粥」ということで、やや季節外れでもある。
 そうはいっても、何故に「むかご」が引っ掛かったのか、分からない。何か、遠い遠い記憶、思い出というには朧すぎる記憶の欠片が、脳裏の片隅でモヤモヤしている。
 先に進む前に、むかご(零余子) の画像を見ておきたい。「食材事典   美味探求」を参照する。
 示したサイトの説明によると、「山芋の葉の付け根にできる小指の頭ほどの球芽です。小さな粒の一つ一つに山芋の香りとコクが凝縮されています。 噛んで外側の皮をプスッと破ると中のトロッとして、かつ上品な中身が出てきます。くどくはないがコクはあるのです」とある。
 さらに、「ムカゴご飯は秋の味覚」とも。
 出来上がった、「むかごの炊き込みご飯」を別のサイト「花山村の自然薯で見てみる。
 ここでは、むかごの炊き込みご飯(零餘子飯)の画像と共に、むかごの自然薯や山芋からの出来方などが説明してある。
「「むかご」とは自然薯や山芋が子孫を効率的に増やし残す目的で、つるの途中(葉の付け根)にたくさんつくる5mm~10mm程度の小さなイモのことです。葉の1つ1つにできるので、1つのつる全体では、大小合わせて100個以上できます。」という。
 小生は、幼い頃にでも、むかごご飯などを食べたことがあるのだろうか。栗御飯や赤飯、たけのこ御飯、松茸ご飯などは、目にしたことはあるが(というのも、松茸ご飯は、松茸・椎茸が嫌いなので、目にしても口にしなかった。松茸を除けながら、ご飯だけ食べていた記憶がある)、むかごご飯となると、どうったろう。
 ただ、朧な記憶の隅を掻き削るようにして思い出してみると、むかごを何処かの林か森で拾って遊んだ微かな場面が浮かんでくる…ような気がする。
 何処かの森か林…。実に、情ない話である。お袋に、里か、それともお袋の姉妹の嫁いだ山間(やまあい)の家に遊びに行った時の体験があるのかもしれない。
 拾い集めて、一体、どうしたものだったか。
 ただ、「いちぢくにんじん さんしょでしいたけ ごぼうでむかごで ななくさやえちゃん ここのでとう」だったか、童歌(わらべうた)というには、流行った歌ではないのだが、何かの遊びの折に、この歌を聞かされたような、歌ったような曖昧な感じがある。
 それともラジオで聞いたのだったか、あるいは近所の誰かに聞いたのか。
 もどかしい。スッキリしない。でも、むかごの感触、手の平に一杯載っけたり、投げて遊んだような…、そうだ、投げた記憶はある!
 まさか、この歌で、一から十までの数え方を学んだわけでもなかったし。
 そういえば、銀杏(ぎんなん)ではないが、むかごを焼いている場面、それとも臭いを覚えているような。これも、曖昧すぎて、もしかしたら、むかごを焼く場面をテレビで見て、それで子供の頃の記憶がフラッシュバックされたことが、それこそ、ずっと以前にあっただけかもしれない。

 むかごは、秋の季語である。ネットで「むかご」という言葉を織り込んだ句を探してみた:

  二つづつふぐり下がりのむかごかな     宮部寸七翁
 
 これは、「日刊:この一句」で発見。坪内稔典氏の説明も読める。

  むかご飯むかご少なく炊くがこつ

 この句は、「ふらんす堂 おすすめ新刊紹介」で発見。遺句集の『恒子の玉手箱  後藤恒子句集』の中にあるようだ。

  落ちてもう土の顔する零余子かな

 この句は、「島春句自解」の中で見出されたもの。

  繚乱の木の香草の香むかごめし

 これは、「2002年12月 藍生 主宰句 崩れ簗 黒田杏子」で発見。
 最後の二句以外は、俳味より川柳の味がするような。手触り感や外見などといったむかご特有の持ち味なのだろうか。それとも、俳句の守備範囲の広さなのだろうか。
 小生の好みは、「二つづつふぐり下がりのむかごかな」も捨てがたいが、「落ちてもう土の顔する零余子かな」が印象的。ドングリじゃないけど、地面に落ちちゃうと、もう、前から落ちていたような溶け込み方。そして、本当に土に還っていく。

 さて、例によって、小生の駄句を示しておかないと、示しが付かない?!

  むかご生(な)る梢の先の秋の空

  むかご投げ木の幹に鳴る音を聞く

  むかご採り夢中で拾って投げ遊ぶ

  むかごの実踏み躙っても癒えぬ傷

 以下の一連の句は、それぞれある人の句(川柳)に寄せて、あるいは連想する形でひねったもの。ある方の句は、「旧無精庵徒然草」で読める。

          恋に暮れ理性の柱根腐れし

          古い夢熾き火のごとく燻って

          マイウエイ歌ってる傍からリストラに

          ときめきをひといろに染め明けの月

          鬱にても風邪を引いたらクシャミする

          税金を督促されて早五年

          何か言う白々しさも思いやり

          しがらみを背負いつづけて生き甲斐に

          遠ざかる面影追って眠られず

          生きていく年輪の数癖を持つ

 忘れていた。今日、二週間ぶりにメルマガを配信した。目次だけ、示しておく:

   目次:●1.閑古鳥が鳴く!
      ◎ 勝手にサイト紹介:田川未明さんサイト
      ●2.前田普羅のこと
      ●[後欄無駄]:HP更新情報、ほか

 冒頭に掲げた写真は、金曜日の営業も、ようやく終わりに近付いた土曜日の朝焼けを撮ったもの。徹夜仕事の後の陽光は、やたらと眩しい。何もわるいことをしたわけでもないのに、責められているような。夜通し働くんじゃないよ、とでも、伝えたいのだろうか。

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