秋の雨
◎ 雨が降り続いている。まだ、風は吹いていない。秋の長雨。
現代の我々は、秋雨前線の長雨だとか、さらに続いて台風23号が齎す雨だとか、それなりに雨の性格が分かるけれど、昔の人は、雨の様子から、この先、台風がやってくることを察知することができたのだろうか。
風が吹き始め、次第に強まってきたら、さすがに分かるのだとしても。
「ながめ」といと、季節は違うけれど、小野小町の歌を思い出す:
花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに
この場合の花は、桜なのだろうし、春を盛りに華やぎやがて一気に舞い散っていく桜の光景を前に、我が身の容色が衰えていくことを嘆いている、その対比が一層、哀れなのだろう。
若い頃に美しい人ほど、自由闊達であったり、ちやほやされていた人ほど、一時期でも衆目を集めた人ほど、その後の、夏の賑わいがウソのように、潮の引いた浜辺の光景を寒々しく感じる、のだろうか。
それとも、そうであってさえも、胸に去来する近いようではるかに遠い熱い日々の余韻をかみ締めていくのだろうか。
花の色 うつりにけりとも 花は花
◎ ある方に日記にメッセージを寄せてもらった。そのレスを転記しておきます:
Mさん、メッセージ、ありがとう!
いよいよ台風23号が関東にも近付いているようです。
被害が少なければいいのですが。
「野路の秋 真っ赤な木の実 寄り添って」が、印象に残ったとのこと、嬉しいです。あの写真、仕事先で、ふと、気になって撮ったもの。
花でもそうだけど、大きな花は数少ない花たちが誇らしげに咲いているけど、小花だと寄り添うように、集い合い肩を寄せ合うようにして咲くのですね。
人も、大輪の花のような人もいるけど、大抵の人は、小さな花なのに、事情があって、離れ離れになっている。
でも、本当は可能なら、寄り添い合いたいものなのでしょうね。
普段は離れて暮らしている妹さんと一緒に野山へ行って、いろいろする、リースも作る…、そんな時って、一緒に暮らしていた頃の気持ちに戻るのでしょうか。
花のリース、子供の頃に、田圃の蓮華で花輪を作ったことがあるだけ。童心に帰って、せめて心の中でリースを編みましょうか。
それにしても、「赤い実」がマルさんには格別なもののよう。何か思い出があるのかな。
今、思い出したけど、童謡に「赤い鳥、小鳥、なぜなぜ赤い、赤い実を食べた」ってのがありましたね。
「「赤い鳥小鳥」北原白秋作詞・成田為三作曲」
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/akaitorikotori.html
赤い実や 夜寒の空に なに思う
赤い実や 夢を燃やして 夜に映え
木の実たち 寄り集って ぬくもって
木の実たち 燃え上がるほど 冬思う
木の実たち 赤く燃えるは 我が夢か
赤い実や 小鳥啄ばみ 冬近し
◎ 冒頭に掲げた絵は、小生があるサイトでキリ番を踏んだので、連絡したところ、キリ番踏みのプレゼントということで、貰ったもの。半ば、無理強いで貰ったような。
小生は、午年生まれだからって、午(馬)にされちゃってる。でも、嬉しいな。tanuさんに馬方になってもらって、その方のワールドを存分に旅して回りたいものだ。
小生は、このサイトの方のファン。ユニークな絵と詩文を作られている。tanuさんという方には、tanuさんワールドが確固としてあるように思う。
勝手ながらファンになっているけれど、今より人気が出て、人気沸騰ということになると、気軽には掲示板でもレスやコメントでの遣り取りもできなくなるだろう。
だから、先物買いというか、今のうちに、少しでも応援しておきたいのだ。
皆さん、是非、覗いてみて、自ら楽しんでください。
tanuさんよ お馬引き連れ 何処へ行く
tanuさんよ 荷物さえなけりゃ 何処へでも
tanuさんよ お馬の親方 犬なのね
tanuさんよ 犬馬の労を 尽くすからね
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